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“羽根つき餃子”に“とうめし”も!東京ならではのご当地B級グルメ選
全国各地のおいしいグルメが集結する東京はグルメのるつぼでもありますが、東京発祥とされる“ならでは”のご当地B級グルメも見逃せません。ここでは、東京のB級グルメの代表格「もんじゃ焼き」をはじめ、蒲田発祥のパリパリジューシー「羽根つき餃子」、見た目にもインパクト大な「とうめし」と呼ばれる庶民派グルメなどをご紹介します!
東京B級グルメの筆頭格!下町のソウルフード「もんじゃ焼き」
東京のご当地グルメの筆頭格と言えば、トロトロとした食感やみつきになるもんじゃ焼き。
その魅力は、小さなコテを片手にみんなでワイワイつつき合いながら食べられるB級感。
そのまま食べてトロトロ感を楽しむも良し、コテで焼き付けて外側をカリッと香ばしくさせるも良し!
もんじゃ焼きは「早い・安い・うまい」と3拍子そろった優秀グルメなんです。
もんじゃ焼きのルーツは千利休に!?
もんじゃ焼きは、今では東京の下町のB級グルメとしてお酒のつまみや観光グルメとして広く親しまれていますが、そのルーツは古く、あの千利休が作らせていた「麩の焼き」から派生したものだとか。
そして明治中期になる頃に、東京湾の埋立て事業の開発第1号地としてにぎわいを見せていた月島の駄菓子屋ではじまったのが、メリケン粉(小麦粉)を溶いて薄く焼き、醬油などを付けて子供たちに食べさせたもんじゃ焼きでした。
最初はとてもシンプルな形態だったようで、その後の洋食の流行にともなって今のようなもんじゃ焼きになっていったようです。
その後、洋食が流行し、ウスターソースが登場すると、「もんじゃ焼き」の味付けはソースが主流になったといわれます。 さらに年月を経て、キャベツ・切りイカ・あげ玉などを加えるようになりました。 昔は子どものおやつだった、もんじゃ焼き。 今ではオリジナリティあふれるメニューが数多く誕生し、各店でおいしさを競い合っています。
約60店舗も!月島はもんじゃ焼き屋さんのメッカ
もんじゃ焼きは今では全国あらゆるところで食べられるようになりましたが、やはりメッカは月島。
月島エリアでは約60店舗がもんじゃ焼きを提供し、その味やオリジナリティを競い合っています。
月島もんじゃ振興会協同組合
月島エリアのもんじゃ焼きのお店はこちらでまとめてチェック!
浅草ももんじゃ焼きのお店がいっぱい!
月島に匹敵するほどもんじゃ焼き屋さんが多いのが、さまざまな食の老舗が軒を連ねる浅草。
中でも「つくし」と「江戸もんじゃひょうたん」はメディアにも度々登場し、行列ができることも多い人気店。
浅草散策の腹ごしらえにも、もんじゃ焼きはピッタリですよ!
浅草もんじゃ焼き.com
もんじゃ焼きが食べられるお店は浅草エリアにも点在しています!
お好み焼き・もんじゃ焼き「つくし」
江戸もんじゃひょうたん
浅草散策にもってこいなのが、もんじゃ焼きをタネにした「もんじゃコロッケ」!
浅草のたぬき通り沿いのお店でテイクアウト可能です。
コスパも最高!パリパリ&ジューシーな蒲田発祥の「羽根つき餃子」
餃子と言えば宇都宮や浜松のイメージが強いですが、東京・蒲田で誕生したユニークな餃子が「羽根つき餃子」。
見た目のインパクトはもちろん、パリッパリに焼き上げられた羽根の食感と、もちもちジューシーなタネの旨味コラボがたまらない逸品です。
いまでは全国さまざまなお店で食べることができますが、発祥の地はここ、東京・蒲田だったのですね。
羽根つき餃子の元祖は蒲田の老舗中華料理店「ニーハオ」と言われ、現在本店は休業中ですが、系列店でその味を堪能できます。
羽根つき餃子を食べるならまずは ”御三家” で!
羽根つき餃子の御三家と呼ばれるのは、「你好(ニーハオ)」「金春(コンパル)」「歓迎(ホアンヨン)」の3店舗。
元祖ニーハオが羽根つき餃子を6個300円で提供し始めたことから、現在でも価格すえ置きを死守し、庶民の味をリーズナブルな価格で受け継いでくれています。
今では蒲田界隈のあちこちで羽根つき餃子を食べられますが、まずは御三家からお試しあれ!
元祖羽根つき餃子蒲田ニーハオ(別館)
金春(コンパル)本館
歓迎(ホアンヨン)本店
おでんは関東発祥!日本橋の老舗でその味をたしかめよう
おでんは今では家庭料理としても楽しんでいますが、そのルーツは味噌田楽。それが庶民の屋台料理として発展して関西へ広まるときに「関東(煮)だき」と呼ばれるようになったのが始まりとされています。
東京でおでんを堪能するなら、イチオシは大正12年創業、日本橋に本店を構える「お多幸(おたこう)」。
関東風のおでんならではの甘辛くて濃いだしを継ぎ足しながら守っている老舗店です。
カウンター越しに見える四角い専用鍋には、はんぺん、だいこん、魚すじなど多彩なおでんがずらりと揃っていて、何とも言えない風情をかもし出しています。
日本橋お多幸本店
見た目のインパクトがすごい「とうめし」とは?
このインパクトがあり過ぎる食べ物は、おでんのだし汁がたっぷりしみ込んだ豆腐をドーンとご飯に乗っけた「とうめし」。
見るからにB級感たっぷりで食欲をそそります!
とうめしをメインにした「とうめし定食(670円)は、ランチタイムのお客さんの9割がオーダーするほどの人気メニューだとか。
江戸前の漁師料理!郷土料理としての地位を確立した「深川めし」
江戸前の良質なあさりを味噌で煮込み、海苔やネギと共にあつあつご飯にぶっかけた漁師料理「深川めし」も、東京の名物料理として外せない逸品。
農林水産省の郷土料理100選にも選ばれている深川めしは、B級グルメというより郷土料理と表現した方が良いかもしれませんが、江戸時代に漁師町として栄えた「深川宿」の情緒を残す地元のソウルフードです。
味噌のほんのりとした甘みとあさりの旨み、そして海苔やネギの風味がマッチして、思わずがっついてしまう美味しさ!
現在は、下町風情が残る門前仲町や清澄白河エリアを中心に、深川めしを提供しているお店が点在しています。
「深川宿」と「深川釜匠」はその代表格。
深川宿本店
深川釜匠
手軽に深川めしを楽しむなら駅弁で!
深川めしを老舗店で味わおうとすると1500円以上するところもあり、B級グルメとしては少しお高めになりますが、駅弁であれば1000円以内でOK。
しかも、たいていの深川めし弁当にはふっくら焼き上げられたアナゴがトッピングされているので、食べ応えも充分です。
個性豊かな東京のB級グルメ。観光や散策のついでに堪能しよう
東京の代表的なB級グルメを4つご紹介しましたが、食欲をそそられるものはありましたか?
ひと言でご当地B級グルメと言っても、その形態はさまざま。
おでんや深川めしのように昔ながらの味を引き継いでいるものから、もんじゃ焼きや羽根つき餃子のように元々あった料理をバージョンアップしたものまで、その料理のルーツやちょっとした歴史を知っていると味わいの深さも変わってきます。
ご紹介したB級グルメは、肩ひじはらずに気軽に食べられるものばかりなので、観光や散策のついでに、フラッとお店に立ち寄ってぜひ堪能してみてください!