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市場を把握してマーケティングに活かせ!「3C分析」の概要や方法をご紹介

マーケティングの基本的な手法のひとつであり、ビジネスマンには必須!な知識とされる「3C分析」。しかし、改めて言われると「Cって何のこと?」「上司に勉強しとけって言われたけど、聞いたこともないんだけど……」と首を傾げてしまう人も多いでしょう。今回は知っているようで知らない3C分析の意味や方法、効果的な活かし方などについて詳しくまとめました!これを読んで分析を行えば、自社の現状や課題を正しく把握できるようになるかも?

「C」って何の略?マーケティングに必須の「3C分析」とは

出典:https://www.pakutaso.com/20160326085post-7355.html

3C分析の「3Cってなに?」と思う方が多いでしょうが、これは「顧客(Costomer)」、「競合(Competitor)」、「自社(Company)」の3つの頭文字を取ったものです。
この3Cはお互いに影響を与え合っている要素で、例えば顧客は自社と競合を比較する立場にあり、自社は顧客に価値を提供しつつ競合との差別化を図る立場に、競合は顧客に価値を提供しつつ、同じように自社との差別化を図る立場にあります。

この3つそれぞれを分析し、関係を踏まえて自社の強みや課題を把握しよう、というのが3C分析です。
分析は「顧客(市場)」→「競合」→「自社」の順に行うのが一般的で、顧客ニーズを把握したのちそれを踏まえて競合との差別化を図り、最終的にどのような戦略を打ち出せるかを考える、という風になります。

3Cは「顧客」、「競合」、「自社」という3つの要素の頭文字を取ったもの!

3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの観点から考えましょう、というある意味当たり前のツール。頭文字のCが3つあるので、3Cです。

出典:http://www.sandt.co.jp/3c.htm

3Cはそれぞれに影響を与え合う、「相互関係」状態にある!

出典:http://hansoku-legend.jp/how-to-run-3c-analysis/

1.顧客から自社と競合に対して

顧客があるニーズを求める際、どのような基準で自社と競合を比較しているかを考えます。

2.自社から競合に対して

自社がどのような点で競合と差別化できるかを考えます。

3.自社から顧客に対して

自社がどのような強みを活かせば、顧客に価値を提供できるかを考えます。

出典:http://hansoku-legend.jp/how-to-run-3c-analysis/

「顧客(市場)分析」→「競合分析」→「自社分析」を順に行い、課題や対策を考えよう!

このように、3つのCは互いに関係し合っているため、1つのCが他のCに影響を与えます。

そのため、どのCから分析を始めれば良いかわからない方もいると思いますが、一般的には以下の順番で手をつけていけば良いでしょう。

1.市場分析を行い、顧客が求めるニーズを掴む
2.競合分析を行い、顧客ニーズと照らしあわせた上で、自社の差別化ポイントを見極める
3.自社分析を行い、顧客ニーズと差別化ポイントを見極めた上で、何を打ち出せるかを考える

出典:http://hansoku-legend.jp/how-to-run-3c-analysis/

3C分析は3Cをただ把握するのではなく、互いの関係を考えながら戦略を打ち出すもの!

自社の戦略を考える場合、

「自社のどの強みを活かして競合と差別化し、顧客にどのような価値を提供するか」

が競争戦略の本質です。それを3C間の矢印を考えながらうめていくのが、3Cの戦略的な使い方です。3Cのワクの中をただ埋めていっても、意味がないのです。

出典:http://www.sandt.co.jp/3c.htm

分析って言われてもどうすれば……?「3C分析」の方法をご紹介!

しかし、3Cそれぞれを分析すると言われても一体どうすれば……と思ってしまいますよね。
まず下記のチェックリストを見れば分かるように、3C分析をする上で必要な情報は意外と多いものです。
顧客や市場を分析するだけでも、データを集めるのが大変そうですよね……。

チェックリストに入っていない「購買頻度」や「潜在顧客」まで含めると、かなり時間がかかってしまうかと思います。
そこで今回は、いきなり自社の分析を始めるのではなく、3C分析の簡単な実例を見て、全体の流れを掴んでみましょう。

分析すべきところは意外と多い!3C分析に必要な情報とは

出典:http://marketer-thinking.com/kihon/3C.html

3Cで分析する項目は上図のような例があります。あくまで一例なため、完全には網羅していませんが、一通りチェックしてみて下さい。

分析目的に合わせて適宜、確認項目を追加修正して自社の状況に適用してください。

例えば、上図には入っていない例として、購買頻度や潜在顧客といった、まだ購買に至っていない顧客についての項目が抜けています。

出典:http://marketer-thinking.com/kihon/3C.html

購買頻度はリピートの少ない製品ではあまり必要ないでしょうが、サプリメントといった習慣となって継続的に購入される商品にとっては収益性を測るのに重要な項目です。

市場分析の際に、市場規模を確認することは基本ですが、市場規模を測っただけではシェアや売上高を上げるカギというのは見えてこない場合もあります。

出典:http://marketer-thinking.com/kihon/3C.html

例えばコーヒーショップなら?簡単な「3C分析」の事例を見てみよう!

それでは、実在しないコーヒーショップ(A店)を基にした3C分析の事例を見ていきましょう。

<コーヒーショップA店の現状>
・お店は都心からも近い私鉄沿線で、駅から徒歩3分の場所にある
・豆の仕入れ先に特にこだわっており、ブレンドコーヒーは一杯500円。軽食のメニューも約30種類あり、ある程度充実している
・半年前、200メートル先のご近所に「コーヒーの安さがウリのチェーン店のコーヒーショップB店」ができる。ブレンドコーヒーは一杯200円。それによって売り上げは徐々に下がり始めた。

出典:http://next.rikunabi.com/02/kaisha_senryaku/kaisha_senryaku.html

お店の基本情報として「駅から徒歩3分の好立地、豆の仕入れにこだわっており、ブレンドコーヒーは500円、軽食メニューも豊富」というものが挙げられます。
これだけ見ると理想的ですが、半年前近所にリーズナブル(A店の半額以下)なコーヒーショップ(B店)ができ、売上が徐々に下がり始めているようです。

まず、顧客(customer)分析から見てみましょう。
顧客分析では、自分のお店のお客様の傾向や、年齢層などをしっかりと炙り出し、A店(自社)の強みを探す必要があります。
この顧客分析により、A店は「決まった時間に同じものを頼む常連客が多く、ゆったりと長時間利用する割合が高い。昨今では若者が激減し、30代~40代の男性が顧客のメインとなった」ということが分かりました。

そこで、次の自社(company)分析に移ります。
ここでは売上が半年前に比べると3割減となったこと、顧客の平均単価が700円程度であること、軽食を頼む割合は3分の1ほどであることなどが分かりました。
軽食を頼む人が比較的多い、平均単価がコーヒーの値段よりも高いなどの情報に顧客分析でのデータを踏まえると、A店の強みは「落ち着いた雰囲気の中、ゆったりと本格派のコーヒーや軽食を楽しめること」だと考えられますね。

顧客分析と自社分析で、自店の強みや顧客傾向などを徹底的に考える!

・customer(顧客):毎日決まった時間に来て、同じものを頼む常連客が多い。また、近所に出版社などが入っているオフィスビルがあるため、仕事の打ち合わせや、待ち合わせ場所として長時間利用するお客が多く、「気軽な短時間の時間つぶし」で利用する人は少ない。B店ができて以来、10代や20代の学生や若者の利用が激減し、30代・40代の男性が席を占めるようになった。

出典:http://next.rikunabi.com/02/kaisha_senryaku/kaisha_senryaku.html

・company(自社):売り上げは半年前と比較すると約3割減。顧客1人あたりの平均単価は700円程度。軽食のメニューを頼む人はだいたい3人に1人。どちらかといえば「落ち着いた雰囲気で、本格派のコーヒーが楽しめる店」というイメージを持たれている。

出典:http://next.rikunabi.com/02/kaisha_senryaku/kaisha_senryaku.html

最後に競合分析でライバルの情報を調査!自店の今後の課題がハッキリする

最後に、上記の情報を踏まえて競合(company)分析を行います。
B店の顧客の傾向や強み、弱みなどを徹底的に調べましょう。
特に弱みの部分は重要で、ここをA店が伸ばすことができれば「差別化」を図りやすくなります。

競合分析の結果、例えばB店の顧客傾向は「手軽に安くコーヒーを楽しみたい若者が多く、テイクアウト中心」で、弱点は「長時間くつろげる雰囲気ではなく、コーヒーの銘柄にもこだわっていないところ」などの特徴が分かったとします。
そうすると既にA店とB店は差別化できている(A店はB店の弱点を補えていて、顧客傾向も全く異なる)ということが分かり、むしろ今まで思い込んでいただけで、競合は違う店なのではないか?とハッキリするのですね。

下記の場合は「もしかして駅前のホテルにある喫茶店(C店)」が本当のライバルだったのかも?と思い立ち、C店との差別化を図ることが今後の課題だと結論付けられています。
3C分析は自社の課題が分かるだけでなく、本来の競合相手を探す時にも重宝するのですね。

・competitor(競合): 顧客は200メートル隣のチェーンのコーヒーショップB店とは異なる。自社の状況と照らし合わせて考えると、B店は、競合とすべきところではないのではないか。むしろ顧客層が同じ「駅前のホテルのラウンジにある喫茶店C店」がライバルになりそう。

<A店が取るべき戦略>
真の競合である「駅前のホテルのラウンジにある喫茶店C店」との差別化を図る必要性がある。

出典:http://next.rikunabi.com/02/kaisha_senryaku/kaisha_senryaku.html

まさかの弱点もある!?3C分析の注意点を知ろう

出典:https://www.pakutaso.com/20161014288post-9241.html

しかし、3C分析には弱点もあります。
それは「対策が分かったところで、それが実現可能かどうか考えないと意味がない」という点です。
「顧客ニーズから競合と合わせて自社を分析した結果、足りないものが分かった」だけでなく、足りないところを補うためにどの程度のコストが必要か、現在自社に資源はあるかなど経済的な分析も必要になります。

また、顧客ニーズを基に対策を取るだけでなく、「顧客に価値が分かりやすいようにする」ことも重要ですよね。
3C分析で今後の対策をより具体的にするには、競合との差別化のみならずコスト面も重視して自社分析を行い、顧客に差別化された部分をどう伝えるかも考えなければなりません。

現状や課題を整理するだけでなく、経済性にまで踏み込まないと意味がない!

3C分析は、単に事実を整理するフレームワークではなく、現状分析からアクションにつなげるためのフレームワークなので、アクションを導けなければ分析しなかったことと同じになってしまいます。

そこで、3C分析では単に状況を整理するたけではなく、市場(顧客)、競合、自社の経済性にまで踏み込む必要があります。具体的に言うと、各プレーヤーのバリューチェーンを深く分析し、そこから考えられるコスト構造(例えば固定費と変動費の割合や、固有コストと共有コストの割合がどうなっているか)からそのプレーヤーに働く経済性を分析することです。

出典:http://www.nsspirit-cashf.com/logical/3c_bunseki.html

ここまでやると、各プレーヤーのKSFや顧客のKBFを導くことができ、そのKSFを各プレーヤーが将来も保持できるのか、KBFは今後も不変かといったことまで考えることができるようになります。そうなると、自社のアクション(戦略)をより成功確度高く、より具体的に構築できるようになります。

出典:http://www.nsspirit-cashf.com/logical/3c_bunseki.html

「高級デザートを、若い女性に提供する」という差別化戦略をとったとします。なんとなくわかるような気もします。

さて、それで戦略は完成、でしょうか? とんでもない。

本当にできるんですか? それで売れるんですか??

というチェックがかならず必要です。

出典:http://www.sandt.co.jp/3c.htm

「独自資源」と「メッセージ」を含めて3C分析を行えば、更に有意義なものに!

出典:http://www.sandt.co.jp/3c.htm

3Cに「協力者(Co-Operator)」を含めた「4C分析」も存在する!

最後に、3C分析に「協力者(Co-Operator)」を加えた「4C分析」も存在することを軽くご紹介しておきましょう。
これは通常の3C分析に「自社と関わる全ての協力企業(流通業者や広告代理店など)」の分析をプラスしたもので、協力企業の強みや自社との力関係などを把握し、新たなビジネスモデルの創造を図ります。

新たな協力企業を探す場合は、昨今TSUTAYA書店とスターバックスが協力関係にあるように「自社のサービスや商品と引き立て合える異業種」を検討するのも手です。
ちなみに3C分析とは無関係の、顧客分析に特化した「4C分析」もあるようなので、4C分析は2種類存在する、と覚えておくと良いかもしれません。

Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の三者の視点から重要成功要因を導き出すのが3C分析、Co-Operator(協力者)を加えたものが4C分析です。

出典:http://sogyotecho.jp/3c-4c/

自社と関わる全ての協力企業の分析を行い、強みや力関係などを把握しよう!

出典:http://sogyotecho.jp/3c-4c/

4.Co-operator(協力者)

協力者の分析は、自社と関わる全ての関係者の分析を行います。

分析項目・・・製造業者、流通業者、広告代理店、アウトソーシング会社など

出典:http://www.accia.net/glossary/mark/4c.html

新たな協力企業を探すなら「異業種」もアリ!?固定観念にとらわれず考えてみて

大阪梅田の蔦屋書店とスターバックスコーヒーの併設。

ビックカメラとユニクロのビックロ。最近異業種コラボレーションが目を引きます。

固定観念に捕らわれることなく、協力者を考えましょう。 

出典:http://sogyotecho.jp/3c-4c/

3Cとは無関係!?顧客分析に特化した「4C分析」もある

Customer value(顧客価値)
Customer valueとは、顧客にとって「商品・サービスを購入することで、どんな価値を得られるか」という視点で考えることを指します。
具体的には、顧客の立場に立って、その商品・サービスが解決してくれる課題・満たしてくれる欲求などについて考えます。

Cost(顧客コスト)
Costとは、顧客が商品・サービスを購入するにあたって「どのような負担が発生するか」という視点で考えることを指します。
ここでいうコストには、金額面の負担だけでなく、その商品・サービスの購入にかかる時間や手間を含めた負担、心理的な負担なども含まれます。

Convenience(利便性)
Convenienceとは、顧客が商品・サービスを購入するまでの手軽さや利便性の視点で考えることを指します。
具体的には、店舗で購入する場合には、営業時間やアクセス・立地のなどが挙げられます。Webで購入する場合には、機能・金額などの必要な情報へのアクセスの容易さや、決済手段・郵送手段の選択肢の豊富さなどが挙げられます。

Communication(コミュニケーション)
Communicationとは、顧客の立場から見て「商品・サービスの情報や魅力が見つけやすくなっているか」という視点で考えることを指します。
具体的には、Webサイト内の文章やデザインを工夫する・営業マンを雇って対面で顧客に魅力を伝える、などが挙げられます。

出典:https://www.marketingbank.jp/special/cat07/96.php

簡単なところからトライ!3C分析で市場や自社について把握し、戦略を練ろう

3C分析は突き詰めると難しいものですが、理論自体はマーケティングの基本となる考え方なのですね。
まずは今回ご紹介したように身近な企業を基にして3C分析の流れを掴み、「なるほど、こういう風に分析していくのか……」と徐々に理解を深めてみてはいかがでしょうか?

3C分析は特に営業や商品開発などでは非常に役立つものですから、ぜひマスターして仕事に活かしてくださいね。

市場を把握してマーケティングに活かせ!「3C分析」の概要や方法をご紹介