美侍

ファシリテーションってなに?あなたはチームでそれをできる男か?

会議やプロジェクトなど、集団で行う重要な事柄では、思うように全体の意見がまとまらなかったり、1人1人の考えを汲みにくかったりと何かとつまづきやすいもの。そんな時リーダーに必要とされる素養のひとつが「ファシリテーション」です。しかし、ファシリテーションとは一体どのようなものなのでしょうか?今回は意味や具体的なやり方など、ファシリテーションについて詳しくまとめてみました!効率のよい集団ミーティングのために、ぜひご参考ください。

「ファシリテーション」って一体なに?

ファシリテーションとは、会議やプロジェクトなどの集団活動が円滑に進むように支援をすること。
例えば会議の場面で参加者たちが意見を言えるよう働きかけたり、結果をスムーズに導き出せるように論点をまとめたりして皆のモチベーションを高め、より成果が上がるようにするというものです。

これは主に「話を聞く」「話をまとめる」「合意に進める」という3つの要素に分かれており、それぞれをバランスよく行うことが重要。
行動そのものを示すというよりも、グループのリーダーに求められるコミュニケーションスキルの一種として挙げられることが多く、ビジネスのみならず日常的な人間関係にも応用できます。

ファシリテーションは「円滑に集団活動を進める」ためのスキル!

ファシリテーションとは、会議やプロジェクトなどの集団活動がスムーズに進むように、また成果が上がるように支援することをいう。会議の場面の例としては、質問によって参加者の意見を引き出したり、合意に向けて論点を整理することが挙げられる。こうした働きかけにより、メンバーのモチベーションを高めたり、発想を促進することが期待されている。

出典:https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-178847

ビジネスだけでなく、日常のコミュニケーションにも応用できる!

会議の場に限定される機能とするのは誤りであり、日常での組織コミュニケーション全般において、ファシリテーション技術は活用される。 また、課題を達成しようとするグループに対して公平な立場にたち、話し合いのグループ・プロセス(グループの状況)に介入してファシリテーションを行う者のことを、近年、ファシリテーター(Facilitator)と呼ぶ場合が出てきた。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

ファシリテーションには、3つの重要な要素がある!

「聞き出す」
会議メンバーから会議目的に対する「網羅的な」意見を聞きだし、それをホワイトボード等に書き出し、会議メンバーが目に見える形で全体像を示しながら、メンバー間の合意(共通認識)を形成していきます。その際大切なのは、受動的に聞くのではなく、能動的に聞き出すことです。普段発言をしないような人からの発言も促します。

出典:http://silky-audrey.jp/facilitate/index.html

「まとめる」
会議メンバーは様々な立場、様々な性格・キャラクターを持っています。聞き出した意見を会議メンバー全員が眺め、ほんとうにそれだけか?他にはないかと網羅性を意識させながら「聞き出し」と「まとめ」を繰り返します。そうやって共通認識が形成され、メンバーの一体感が生まれるようになるのです。

出典:http://silky-audrey.jp/facilitate/index.html

「合意する」
「聞き出し」と「まとめ」の繰り返しを通じて形成された共通認識について特に何が重要か、重点事項は何かを導き、会議の目的を達成するために必要不可欠な意見を選択します。出された意見をすべて実行すれば会議のテーマは実現されるかもしれませんが、実際には様々制約もあり困難であることが多いので、一番効果が現れると思われることは何かを選択することがとても重要になります。

出典:http://silky-audrey.jp/facilitate/index.html

ファシリテーターに必要な能力とは?

ファシリテーションを専門的に担当する人、つまり議事の進行やセッティングなどを行う人のことを「ファシリテーター」と呼びます。
では、どのようなスキルがあればファシリテーターとして望ましいのでしょうか?

ファシリテーターに求められるスキルは、主に4つに分けられます。
具体的には「場の雰囲気を作る」「コミュニケーションスキル」「議論をリードするスキル」「問題を解決するスキル」です。
まんべんなく意見を聞き、発言者の考えを分かりやすく言い換えて皆に伝えながら、自分の考えも主張する、という高度なテクニックが必要となります。

ファシリテーターには「4つのスキル」が求められる!

ファシリテーターに求められる4つのスキル
⒈場をつくるスキル
(事前準備と工程管理を行い、会議の場を設定する)
⒉コミュニケーションスキル
(参加者の意見や思いを会議の場で引き出す)
⒊議論をリードするスキル
(活発かつ実益のある議論を実現する)
⒋問題解決・合意形成スキル
(目標達成に向け、議論の結果をまとめあげる)

出典:http://www.insource.co.jp/kanrisyoku/ka_facilitation1day_basic.html

メンバー全員の意見を引き出すフレーズとは?

活発な議論を行うためには、参加メンバー全員が話し合いに参加できるよう場を取り仕切る必要があります。例えば、以下のようなフレーズを使うことで、メンバーの思考を刺激し、発言を促すことができるでしょう。

・「なぜ、そう思うのですか?」
・「具体的に言うと、どういうことでしょうか」
・「もう少し詳しく説明してください」
・「もし、△△という状況だったらどうなるでしょうか」
・「○○さんの意見と組み合わせることはできないでしょうか」

出典:http://blogjp.co-meeting.com/post/99529824005

目線やあいづちを上手く使う!

参加者全員が黙って下を向いている。そんな場で発言するのは誰でも緊張するものです。そんな時でも、ファシリテーターがしっかりと発言者のほうを向き、頷いていると話しやすい空気が生まれるでしょう。また、「なるほど」「それで?」などのあいづちを打つことで、さらに話を引き出すことができるという効果もあります。

出典:http://blogjp.co-meeting.com/post/99529824005

発言に消極的な人にも話を振ろう!

「発言する人はいつも決まっている」。そんなことにならないよう、ファシリテーターは会議室全体を見渡し、発言の少ない人を引き入れるよう心がけましょう。全員に意見を紙に書いてもらい、それを順番に発表してもらう、などの方法も効果的です。

出典:http://blogjp.co-meeting.com/post/99529824005

分かりにくい発言は「言い換え」で皆に伝える!

参加者によっては、自分が知っていることはまわりも知っている、という前提で発言する人もいます。そんな場合は、「あなたの言っていることは○○ということですね」などのように簡単な表現に置きかえ、全員が理解できるようにしましょう。

出典:http://blogjp.co-meeting.com/post/99529824005

ファシリテーションは、人間関係にどう活かす?

主に会社の会議やプロジェクトなどで活用される「ファシリテーション」ですが、前述した通りファシリテーションは日常の人間関係にも応用することができます。
例えば家族の中で重要な事柄を決める時や、恋人との話し合いをする時、地域の集まりで何かの取り決めを行う時、あるいは友達同士で衝突が起こった時にも役立つかもしれません。

こういった話し合いの場は、特に仕事が絡まない状況だと感情的になりがちです。
そういった時、誰かがファシリテーターとなって客観的に話を進めることができれば、早めに解決へ導かれる可能性がありますし、「自分の意見は通らなかった!」「全く話を聞いてもらえなかった!」などの不満も減るでしょう。
仕事でもプライベートでも優秀なファシリテーターを目指して、日頃から訓練をしておくといざという時に助かるかもしれませんね。

ファシリテーションは「コミュニケーションの流れを作る」もの!

「ファシリテーションとは対立軸を明確にすることだ」
という人もいれば
「ファシリテーションとは笑顔を作ることだ」
「話し合いの結論を出すことだ」
など人によって違い、「そもそもファシリテーション自体定義するべきじゃない」といった意見も出てきます。

出典:http://www.teambuildingjapan.com/column/r037.html

さまざまな捉え方がある言葉ですが、私たちはファシリテーションを「人が集まる場のコミュニケーションの流れを作ること」と説明しています。

出典:http://www.teambuildingjapan.com/column/r037.html

しかし、プライベートではファシリテーターがいないことが多い……

ファシリテーターをおいて話し合いができる場は、大企業の会議や公的なフォーラムなど、ごく一部に限られており、日常の話し合いではファシリテーターがいない場面が圧倒的に多い状況です。

出典:http://comfaci.com/whatiscomfaci/application/

そのたような状況では、当事者同士の問題解決は、硬直して非常に冷え切った状況を抱えたままになるか、状況が悪化し紛糾するかになりがちです。前者の場合、そこにかかわっている人達は硬直したまま長い年月を共に過ごすことに耐えていくことになるでしょう。後者の場合、紛糾後、代理人による裁判や調停などへと発展してしまい、後味の悪い解決になります。

出典:http://comfaci.com/whatiscomfaci/application/

ファシリテーターがいれば、様々な状況を改善できる可能性も!

例えば、新入社員が会議に参加するときや、長年家族にある緊張や不和、恋人同士に繰り返される衝突、地域に根ざす差別、就職活動での面談や集団ディスカッションなどです。こういった場面でさまざまな方向からアプローチでき、状況が悪化する前に取り組むことができたり、悪化したとしてもその問題をきっかけに関係を改善することもできたりします。

出典:http://comfaci.com/whatiscomfaci/application/

ファシリテーションは、様々な場所で求められている!

ファシリテーションは上記のように、日常の様々な状況の中でも必要になってきます。
実際、結局お互いが感情的に言葉をぶつけ合う形になって、毎回結論が出ない……ということは多いよう。

ファシリテーションの基礎をしっかりと身に付け、仲介役として立つことができれば、あるいはお互いの意見を客観視することができれば、問題解決への近道になるのではないでしょうか。

ファシリテーションを身に付けて、円滑な人間関係を作ろう

いかがでしょうか?ファシリテーションは会議やプロジェクトのリーダーになれば必要になってくるスキルですが、そうでなくとも様々なところで活用できるのですね。
ファシリテーターとしての基礎を頭に留めておけば、仕事で一目置かれるだけでなく、周囲の人々からの評価も上がるかもしれません。

皆の話を引き出し、まとめ、自分の意見を言って結論を出す……というのは容易なことではありませんが、まずは家族や友達との話し合いなど、身近なところから意識して実践してみてはいかがでしょうか?