「A級ライセンス」取得したら何ができる?どうしたら取得できる?
car_bikeクルマ・バイク2018.11.14
クルマ・バイク2018.11.14
たまに芸能人や著名人のプロフィールで目にする「A級ライセンス」という言葉。何だかカッコいい響きですが、これは運転免許証とは異なるもので、モータースポーツに参加する際に必要になります。
今回は「ライセンスって一体なに?可能なら取りたい!俺でも取れる?」というあなたのために、A級ライセンスとは何か、取得するためにはどうすれば良いかなど、詳しいことをまとめてみました!ぜひこれを参考に、ライセンス取得を目指してみませんか?
「A級ライセンス」とは、モータースポーツの大会に出るためのライセンスの一種です。
モータースポーツにも色々ありますが、日本で「A級ライセンス」「B級ライセンス」などと呼ばれるのは基本的に自動車を使ったレース(自動車競技)に運転者として参加するための免許で、特に「4輪自動車競技」のものを指します。
日本では「JAF(日本自動車連盟)」から発行されるものが一般的ですね。
ちなみに同じA級ライセンスでも、国内の大会に参加できる「国内ライセンス」と、国際大会に参加できる「国際ライセンス」では、難易度にかなりの差があるようです。
国際A級ライセンスは、F1レーサーに必要な「スーパーライセンス」に次ぐ資格として、非常に高い実績が必要とされており、取得するには時間にもお金にも大変な余裕が必要なのだとか。
モータースポーツライセンスは、各種モータースポーツに参加するために必要な資格のことである。
実際に走る選手(競技運転者)だけでなく、チーム監督や競技を取り仕切る審判員にもそれに対応するライセンスの所持が求められる。
出典:モータースポーツライセンス - Wikipedia
カート競技に関しては、4輪自動車競技と比べると車が更に軽量化され、スーツや規定も異なります。
何とジュニアライセンスは10歳から取得可能なのだとか。
しかし、日本で一般的に「A級ライセンス」と呼ばれるのは「4輪自動車競技」のライセンスのようなので、今回はそちらを重点的にご紹介しますね。
スーパーライセンス・・・F1グランプリに出るためのライセンス。
Aライセンス・・・FIA国際F3000選手権やCARTチャンピオンシリーズなどに出るためのライセンス。
Bライセンス・・・フォーミュラ・ニッポンやル・マン24時間などに出るために最低必要なライセンス。
Cライセンス・・・ダカールラリーやWRCなどに出るためのライセンス。
ドラッグライセンス・・・国際のドラッグレースに出るためのライセンス。
ソーラーカーライセンス・・・ソーラーカーレース鈴鹿などに出るためのライセンス。
出典:ライセンスの取得方法
Aライセンス・・・レースに出るために最初に必要なライセンス。
Bライセンス・・・まずこれから始める。ラリーやジムカーナ、ダートトライアルに出られる。
出典:ライセンスの取得方法
レースに必要なライセンスは、国内B、国内A、国際C、国際B、国際A、とあります。左から順に取得の難易度が難しくなっていきます。
国際ライセンスは、レーサーの実績に左右されて取得できるかできないかが決まりますので、誰でも取れるライセンスではないですが、国内ライセンスは全国にある主要なサーキット場で定期的に講習会を開いていますので、予約を入れれば誰でも受けることができます。
出典:国内A級ライセンスの取得は難しいのか? 実体験レポート!
少し興味が沸いてきた方は、A級ライセンスを取得するため条件を確認しておきましょう。
まず、国内ライセンスの中でも一番難易度が高い「国内A級ライセンス」の場合ですが、これは講習会を受講し、決まった試験を受ける必要があります。
しかし、講習会の24カ月前までに「国内のサーキットで開催されるモータースポーツの大会に出場し、完走する」「国内の公認サーキット毎に定められたスポーツ走行の経験があり、その証明を受けること」のどちらかが求められるようです。
ただし、規定の大会に参加するためにはまず「B級ライセンス」を取っておく必要がありますから、先にそちらを取得した方が良いかもしれませんね。
(え?それを先に言えって?そうですね、スミマセン)
B級ライセンスの条件は「運転免許を取得していて、JAFの個人会員であること」が条件です。
また、国際A級ライセンスについてですが、こちらは事前に上記の「国内A級ライセンス」を取得した上で、実際に国内のレースに参加して一定以上の実績(完走経験)を残す必要があります。
「国内A級」を取ったらその次に「国際C級ライセンス」にステップアップ可能。
そこからまたレースの実績を重ねてA級ライセンスを目指す……という感じ。
要は、ぜんぶ「下から順に取らなくちゃダメ」ということになるのですね、ふぅ。
国内Aライセンス講習会を受講し、試験を受けて合格すれば国内Aライセンスを取得することができます。講習会の受講前24ヶ月以内に下記のいずれかの条件を満たす必要があります。
出典:国内Aライセンス|JAFモータースポーツ
(1)有効な国内Bライセンスをお持ちの方:
a) ラリー、ジムカーナ、ダートトライアル、サーキットトライアル等に1回以上出場し、完走すること。
b) 公認サーキット毎に定められたスポーツ走行の経験が25分以上あり、公認サーキットからその証明を受けられること。
(2)国内Bライセンスをお持ちでない方:
公認サーキット毎に定められたスポーツ走行の経験が50分以上あり、公認サーキットからその証明を受けられること。
出典:国内Aライセンス|JAFモータースポーツ
(1) 普通自動車以上の運転免許証か、外国のこれに相当する運転免許証の所持者であること(ただし、18歳以上)。
(2) JAFの個人会員であること。なお、入会については、講習会の会場でも申請代行を行なっている場合がありますので、講習会の主催者にお問い合わせください。
出典:国内Bライセンス|JAFモータースポーツ
A級ライセンスを取得し、レースの実績を積んでゆくと、国際ライセンスへステップアップすることができます。
国際ドライバーライセンス(A・B・C)には講習会は無く、全てイベントの出場回数や実績(成績)を重ねて取得することになります。
出典:ライセンスの取得方法
申請前12ヶ月以内に下記のいずれかの競技出場実績者で、かつこれらの実績者はそのつど競技長によって成績認定された者で、運転者の「競技記録カード」(本連盟所定)に証印を得たもの。
1. JAF公認のレースに少なくとも2回以上完走(順位認定を受ける)した者。
2. JAF公認のラリー及びスピード行事の日本選手権競技に6回以上完走(順位認定を受ける)した者。
但し、競技出場実績者は、レースとラリー及びスピード行事が混在する場合、ラリー及びスピード行事の合計の3回をもってレース1回と計算する。
出典:モータースポーツライセンス
申請前24ヶ月以内に、国際Bが必要とされるレースの5戦で総合成績の上位5位以内に入賞するか、該当する年かその前年に国際Bが必要とされる選手権の最終成績で上位5位以内の成績。
出典:モータースポーツライセンス
さて、国内A級ライセンスを取得するためには、前述した通り試験を受けなければなりません。
これには自動車の運転免許証と同じように「筆記試験」と「実技試験」があり、筆記試験は講習会の内容をよく聴いておけば合格できるようです。
しかし、実技試験は実際のサーキットを走行するため、皆さんかなり緊張するのだとか。
速さやテクニックより「ルール」重視だそうですから、イメージトレーニングをしっかりやって、当日に備えたいですね。
また、国際A級ライセンスについてですが、こちらは「条件」の項でお話したように、レースでの実績を重ねる必要があります。
具体的な試験を行うのではなく、申請の24カ月前以内に国際B級ライセンスレベルのレースや選手権に出場し、総合成績あるいは最終成績で5位以内に入賞しなければならないのです。
しかも、取得してもその後の成績によっては降級もあるということですから、非常に厳しい世界ですね。
Aライ昇級試験は、筆記と実技。
これらの試験の前に、“講習”があります。
この講習で受けたことが試験に出ると思ってよいでしょう。
前回お伝えした ように、筆記は教材の持ち込みが可能です。
そして講習で、出題される問題に関して教わる…。
出典:簡単に取れる国内A級ライセンス その4・昇級試験を受ける | めざせ! 30からのレーサー! ~ポルシェ購入がレース界への扉を開く!~
筆記試験で落ちる人はまずいないでしょう。
実際、私が受けた当日も全員合格でした。
実際の試験ですが、たしか正誤問題で30問。…だったはず。
ひとつ、覚えているのが、「公認車両および登録車両に関する一般規定」の問題。
Q.
排気口を後方に向ける場合、排気口の位置は燃料タンクの後方で地表から最大高さ45cm、
最低高さ10cmとし、出走状態の車両の最後端から外側に10cm以内とする。
出典:簡単に取れる国内A級ライセンス その4・昇級試験を受ける | めざせ! 30からのレーサー! ~ポルシェ購入がレース界への扉を開く!~
筆記試験が終わると、場所を本コース(筑波2000)に移し、実技試験です。
実技も、前回お伝えしたように、タイムを競うものではありません。
遅すぎるのはダメだそうですが、
ポイントは、“黄旗、赤旗など各種ルールを守れているか”です。
初のサーキット素行で緊張感は凄まじいものがありました。
出典:簡単に取れる国内A級ライセンス その4・昇級試験を受ける | めざせ! 30からのレーサー! ~ポルシェ購入がレース界への扉を開く!~
国際ライセンスからは講習会などはなく、すべてモータースポーツへの参戦経験、完走履歴、とその成績によって判断されることになるのです。
いくら頭が良くてもテクニックあったとしてもレースでの駆け引きや知識がなければこれ以上のライセンスがとることができないということなのです。
出典:モータースポーツライセンスの取得方法
国内Aライセンスを取得して、レースの実績をつんでいくと、国際ライセンスを取得することができます。国際ライセンスにはA〜Cのランクがあり、昇格は、競技会への出場回数や実績で判断されます。
出典:レーサーライセンス試験の難易度・合格率 | レーサーなど550種類の職業や仕事を紹介 Career Garden
・国際A・国際Bライセンスの場合は、国際格式のレースに1回も決勝出走した実績のない場合「国際C以下のライセンス」に降級となる。
・所持者側で当該級のライセンスを必要としない場合は、翌年分に更新をする際に下位に降級出来る(再度の昇級には最初に取った時と同じ条件が必要)。
出典:モータースポーツライセンス - Wikipedia
いかがでしょうか?A級ライセンスは持っているとカッコいい資格のひとつではありますが、一朝一夕では取得が難しいものなのですね。
国際A級ライセンスともなれば、取得のみならず維持することも厳しい資格ですから、かなりの覚悟が必要になりそうです。
興味のある方はまずJAFの個人会員になって、ぜひB級ライセンスからコツコツと挑戦してみてくださいね。