- ビジネス(320)
内定辞退を迅速に!メールの書き方と心得とは
就職難が叫ばれて久しい昨今、1つの会社の試験しか受けずに就活を終えるという人はなかなかいないと思います。 いくつかの試験を受けたうち、複数の会社から内定をもらった後に待ち受けるのが内定辞退です。 最近では、メールの有用性が広く伝わり、内定辞退をメールで行うのが一般的になっているのです。 社会人のマナーである内定辞退メールの作法を身に着け、華々しい社会人としての第一歩をスタートさせましょう。
内定辞退でメールを使う理由
素早く内定辞退の旨を伝えられる
メールが普及する前は内定辞退を電話や手紙で伝えるのが一般的でした。
もちろん現在でも電話や手紙は使われていますが、メールはその有用性から内定辞退の旨を伝えるのに適したツールといえます。
企業側の立場に立って考えてみると、内定を辞退するということは雇い入れる予定だった人材を逃すことに等しいのです。
もう1人雇い入れるために必要なコストや時間を考えたら、なるべく早く内定辞退の意思を伝えるべきといえます。
内定を辞退することを決めたら、とにかく早く辞める旨を連絡をするべきです。これは企業側のコストが必要以上に膨らんでしまうことを避けるためです。
例えば辞退が1週間遅れただけで、そんなにお金が変わってくるんすか?
当然です。採用を担当する人以外にも面接をする社員の人件費もかかります。人件費だけでなく、広告費なども発生し続けています。
電話の場合には担当者がたまたま席を外していて伝える機会を逃してしまう可能性があります。
手紙に至っては、届くまでに時間がかかってしまうのはご存知の通りです。
メールはこうした両者の弱点を補ってくれます。
担当している人が席を外していても後から確認出来ますし、届くのも一瞬です。
メールの特性を考えると、内定辞退という即時に伝えるべき内容に最適だということがお分かりいただけるでしょう。
◆迅速に伝えられる
先方の立場になってみましょう。内定辞退された場合、それに迅速に対処しなければなりません。遅くなって訪問されたり、悠長に手紙を郵送されたりするより、メールで連絡してもらったほうが、先方は助かるはずです。
迅速にという点では、電話も理にかなっていますが、内定辞退は後ろめたさもあり、なかなか話しにくいものです。
形に残る
メールは送信した側と受信した側の両者に履歴が残ります。
企業側の担当者がメールを受け取っていないといっても、こちら側に送った履歴が残っていれば「送った、送ってない」の水掛け論にならずに済むのです。
これから社会人生活として暮らしていくうえで内定辞退を巡るトラブルは避けたいところですよね。
形に残り迅速に伝わるというメールの特徴が、内定辞退を伝える手段として支持されている大きな理由です。
電話のように会話形式でのお断りができないため一方的になってしまうものの、しっかりと形として残る、担当者の都合の良い時に伝える(読んでもらえる)ことができるというメリットがあります。
メールがポピュラーな連絡手段となった現代社会においては、こちらも適切な方法の一つと言えますので、相手の会社の性質などを考慮した上で選択しましょう。
内定辞退メールの書き方 形式編
就活用のメールアドレスで
内定辞退のメールを書き始める前に、まずは形式について確認しておきましょう。
正しい形式を知っているかどうかは、社会人として仕事をしていくうえでも非常に重要なポイントになります。
内定辞退のメールは、当然のことながら就活で使っていたメールから送信しましょう。
プライベートのアドレスや携帯電話からの送信は、礼儀がなっていないと取られてしまうことが少なくありません。
携帯電話のメールアドレスのように、love_kenchan@のようなアドレスは、ビジネスにはふさわしくありません。アカウントは、自分の名前に数字をプラスしたようなものにして、フリーメールは使わないようにしたいものです。大学からアドレスを配布されている場合には、それを使用しましょう。パソコン用のメールアドレスであることは、いうまでもありません。
分かりやすいタイトル
タイトルは「採用内定辞退のお詫び」という簡潔なタイトルが好ましいといえます。
さらに学校などの所属先と自分の名前を付けたすと、誰が何のために送信してきたメールか一目でわかるので担当者もすぐに内容を把握出来るのです。
タイトルは簡潔にわかりやすく書きましょう。
「採用内定辞退のお詫び」や「貴社内定辞退のお詫び」などがいいでしょう。
「採用内定辞退のお詫び ○○大学 小林享平」といったようにタイトルに名前を入れるとよりわかりやすくなります。
必ず連絡先付き署名を入れる
全ての内容を書き終えたら、必ず住所や電話番号の付いた署名を入れるようにしてください。
企業側から郵便物の配布や電話で連絡をもらうことがあるかもしれないからです。
正式なメールには署名を入れるのが社会人の常識でありますから、これから働いていくうえでの練習という意味でも必ず連絡先付きの署名を残すようにしてください。
内定辞退や面接辞退と聞くと、その企業との連絡を今後取らない・・・そんな認識を持つかもしれません。しかし、例えば同じ業界の企業に就職することが決まったとしたら、いつ、どこでまたつながりを持つかわからないものです。
そのため、しっかりと『署名』をメールにつけて送ることをおすすめします。基本的なフォーマットとしては、以下の例の通りです。
---------------------------------
□□大学○○学部△△学科4年
山田太郎
〒111-1111
東京都××市××1-2-3
tel:890-1234-5678
mail:taro-yamada @~
---------------------------------
内定辞退メールの書き方 内容編
最低限書くべき内容とは
いよいよ内定辞退メールの内容について見ていきます。
内定辞退メールで重要なのは伝えたいことを簡潔にまとめて書くことです。
最低限伝えるべき内容とは、内定を出してくれたことに対するお礼と辞退する意思、その理由です。
そこに社会人として必須の挨拶を最初と最後に盛り込むというのが内定辞退メールの構成になっています。
就活中や転職中の内定辞退届・採用辞退届の構成としては、基本的にシンプルなもので問題ありません。就活中や転職中の内定辞退届の内容が長々としてしまうと、言い訳がましく聞こえてしまうからです。
■最初の挨拶の文章
■内定を出してくれた事に対してのお礼
■内定辞退をするという意思表明
■内定辞退をする理由
■終わりの挨拶
具体的な例を見たいという人は以下のリンクを参照してください。
企業名や担当者を宛名として、簡潔に内定への感謝と辞退する意思、そして辞退に関するお詫びが綴られています。
文頭の挨拶としては「内定の連絡をいただいた○○です」というのが一般的です。
最後の挨拶も「貴社の発展をお祈り申し上げます」という内容を簡潔な文章で伝えるようにしましょう。
就職内定辞退のお詫びのメールの例文
内定辞退を伝えるメールの例文が載っているサイト。
相手に失礼の無いような理由で断る
内定辞退メールでは、内定を辞退する意思を示した後に理由を記述するのがマナーになっています。
基本的には他社へ就職することになったことなどを正直に書くのが望ましいといえます。
ただし、「企業側の態度が悪かった」など相手をけなすような内容を伝えて不興を買う必要はありません。
自分の都合であることを強調するのが辞退させてもらう側のマナーです。
嘘を同じようにメールはどんな事でも書きやすいものです。
「貴社は、社内が汚く、社長も威圧的で職場環境が劣悪に感じ、
身勝手ではありますが、内定を辞退させて頂きます。」はNGです。
本当に思っても、書いてはいけません。
イメージと違ったや貴社で働いていく自信が無くなったなど、
あくまで自己都合で、辞退するように記載しましょう。
どうしても相手に伝えたくない理由であれば一身上の都合という言葉を使うことをおすすめします。
簡潔な文章でこちらの誠意を伝えるというスキルは社会人に必須ですから、この機会に自分の文章力を上げるつもりで内定辞退メールに挑戦してみましょう。
一般的な採用試験で内定に至った場合は、辞退の理由にはとくに触れず、「一身上の都合で辞退させていただきます」と記載してかまいません。理由を記載する場合は、「第一志望の企業に入社する」という理由ではなく、「本当に自分でやりたいことを再度考えてみる」「スキルアップのために勉強をする」というような理由を考えてみましょう。
内定辞退メールは社会人としての最初の仕事
内定辞退メールはこれから社会へはばたく皆さんにとって最初の仕事と言い換えることが出来ます。
形式やマナーをきちんと理解して、素晴らしい社会人生活の第一歩を踏み出しましょう。