美侍

飲みニケーションで社内の人間関係を円滑にする方法とは?

昔から、社内での親睦を深めるためによく使われてきた「飲みニケーション」。これをうまく利用し、上司や部下との関係を良くするコツを紹介します。

飲みニケーションとは?

「飲みニケーション」は「飲む」と「コミュニケーション」を合体させた造語で、いわゆる社内の飲み会のことです。
お酒が入ることで気持ちがほぐれやすく、親睦を深めるのに役立つことから、多くの会社で取り入れられています。

しかし、お酒が入るということは、それだけ口が滑るなどの失敗もしやすくなるということ。
また、そもそも職場の飲み会が苦手という人も多く、意外と難しいのが現実です。

飲みニケーションというチャンスをうまく生かすためには、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか?

飲みニケーション活用術~上司編~

誘い方は、あくまでも丁寧に

飲みニケーションを成功させるためには、まず、飲み会の場に出てきてもらわなくては始まりません。
今時の若い社員は仕事とプライベートをきっちり分けたがるタイプが多く、強引に誘おうとしてもうまく逃げられてしまいます。
相手に威圧感を与えず、丁寧な誘い方で興味を引き、飲みニケーションの場に連れていきましょう。

<良い例>
「うまい地酒を飲ませる店があるのだが、もし良かったら今夜どう?」
「(うまい地酒か・・・ちょっと、飲んでみたいな)」

<悪い例>
「今からみんなで飲みに行くぞ!」
「(なんで、アフター5までお前と過ごさなきゃならないんだよ。めんどくさいから、用事があるって帰ってしまおう)」

部下と対等な立場で話をする

せっかくの飲みニケーションの場で、いつもと同じように「俺を上司として敬え!」なんて態度をとっていたら、部下たちは白けるばかり。
「だから、上司と飲むのって嫌なんだよな」と、距離を置かれるだけです。

部下に気に入られようと媚びる必要はありませんが、時には腹を割って本音をぶつけ合ってみましょう。
じっくり話をしているうちに、今まで知らなかった部下の意外な長所に気付いたり、職場の問題点が浮かび上がってきたりして、仕事がぐんとしやすくなります。

また、いざとなればちゃんと話を聞いてくれる上司というイメージがつくので、部下が叱責を恐れてミスを隠匿することもなくなり、風通しが良くなるというメリットも。

部下への叱責、自慢はご法度

飲みニケーションの場で上司がついやってしまいがちなのが、部下への叱責や自慢話。
ただでさえ気を使う上司との酒の席で、くどくどと日頃の失敗を責められたリ、上から目線のアドバイスをされたらたまりません。

また「俺が若い頃は……」といった自慢話も、楽しいのは本人だけ。
そこにいる全員が「そんな話、興味ね~よ」と思っているのは間違いないので、自粛するようにしましょう。
「課長の新入社員の時って、どんな感じだったんですか?」などと部下からたずねられた時、ほんの触りの部分だけ、さらりと話すぐらいがちょうどいいです。

理想は、飲みニケーションなしでも部下と良い関係が築けること

飲みニケーションで部下との距離を縮めるのも良いのですが、できれば社内でのコミュニケーションだけで良い関係を築けるのが理想です。

そのためには、上司として部下の体調や気持ちの変化に気を配ったり、ミスを引き受けるつもりでおおらかに育てたりといった努力が必要ですが、それこそが部下を持つ立場であるということ。

「社内での権力が増す」という程度の認識しか持ち合わせていない薄っぺらい上司の下で気持ちよく働ける部下はいないので、頼れる、器の大きい上司を目指しましょう。
部下が育てば部署全体の成績が上がるので、回りまわって、それが結局自分のためにもなります。

飲みニケーション活用術~部下編~

上司の誘いにはできるだけ乗るべし

昔は、サラリーマンが上司に飲みに誘われれば、必ず「はいっ!」と返事をするのが普通でした。
しかし、近頃では、上司に誘われても「すみません、用事があるんで」とあっさり断ってしまう部下が増えており、寂しい思いをしている上司も少なくありません。

上司の誘いを断る人は「仕事さえ、ちゃんとできていれば問題ないはず」と割り切って考えているのでしょうが、職場では上司にかわいがられたほうが絶対に得だし、顔を出すことによって有用な情報が得られる場合もあります。
どうしても外せない用事がある時以外は、できるだけ上司の誘いに乗ってみてはいかがでしょうか?

誘いを断る時も、冷たく「用事があるんで」と切り捨てるのではなく「本当は行きたいけれど、今日はどうしても無理なんです。次は絶対に行くので、ぜひまた誘ってください」というように、かわいく断るようにしましょう。

出入り口近くの席で、積極的に雑用をこなす

飲みニケーションの最中は、店員さんが運んできた料理を皿に取り分けたり、追加で飲み物を注文したりと、意外にやることが多いもの。
そうした雑用を上司にやらせるわけにはいかないので、出入り口近くの席を確保するようにしましょう。

ただし、そこでじっとしているのではなく、状況に応じて動くことも必要。
タイミングをみながら上司にお酌をすれば「気のきく奴だな」「かわいい奴だな」と良い印象を持ってもらえます。

場の雰囲気が沈むようなことを口にしない

飲みニケーションの席で、部下がやってしまいがちな失敗として「上司が上機嫌なのをいいことに、ここぞとばかりに職場の不満をぶちまける」というのがあります。
普段、押さえに押さえている気持ちを上司に聞いてほしいというのも分かりますが、そんなことをしてしまえば、場の雰囲気が悪くなるのは避けられません。

どうしても我慢できない時は、不満を笑いにすり替えてしまいましょう。
暗い顔で愚痴を言われるよりも、あっけらかんと「ああいうのって、部下としては困るんですよね~」とひょうきんに笑い飛ばしてくれたほうが、上司としても受け止めやすくなります。

上司をうまく持ち上げ、気持ちよくさせる

上司として、部下に尊敬のまなざしで見られるのを嫌がる人はいません。
上司が話している時は合いの手を入れつつ「それで、どうなったんですか?」というようにどんどん話を引き出し、気持ちよくお酒を飲んでもらうようにしましょう。

上司が「お前も飲め」とお酒を注いでくれるようなら、かなり気に入ってもらえたサイン。
お酒が苦手なら口をつけるふりをするだけでも良いので、素直に「いただきます」と受けるようにしましょう。

飲みニケーション術を極めて、社内の人間関係を円滑にしよう!

いかがでしたか?

飲みニケーションは絶対に必要というわけではないけれど、うまく活用することで職場の良いクッション役になってくれます。
たまには上司や部下を誘って、楽しくお酒を飲んでみてくださいね。

ただし、最も重要なのは、お酒の力を借りなくても良い関係が築けること。
社内でのお互いの振る舞いに気を付け、気持ちよく働ける環境を整えていきましょう。