美侍

今注目されるインバウンド観光!日本や海外での取り組みは?

2020年の東京五輪の影響もあり、旅行業界やサービス業界はもちろん、様々な職種に今後影響を与えるであろうと言われている「インバウンド観光」。しかし、インバウンド観光とは一体どのようなことを言うのでしょうか?今回は、その意味を詳しくお教えするとともに、日本や海外で行われているインバウンド観光への取り組みについてまとめてみました!日本の経済を潤すためには非常に重要だと言われるインバウンド観光のことを知れば、外国人に対する考え方も変わってくるかも?

インバウンド観光って一体なに?

そもそもインバウンド観光とは何かというと、日本に訪れる外国人観光客や、その需要のことを指します。
中国人観光客の「爆買い」をはじめ、訪日観光客は日本の経済に多大な利益をもたらしてくれるため、昨今ではインバウンド観光での収益が全体の売上を左右すると言われているほどです。

そのため、旅行会社や商品を販売するサービス業などでは、最近特にインバウンド観光に対する注目が集まっているのです。

インバウンドは「訪日外国人旅行者」のこと!

インバウンド(inbound)とは、外から入ってくる旅行、一般的に訪日外国人旅行を指す。海外旅行はアウトバウンド(outbound)という。

出典:http://www.tourism.jp/glossary/inbound/

訪日観光客による消費活動は「インバウンド消費」

インバウンド消費とは、海外から来日した外国人の日本での消費をいう。
インバウンドは、旅行業界では訪日外国人旅行(者)のことを指す言葉。

中国人の日本での家電製品の購入が代表的なものであるが、消費税の非課税品目の拡大もあり、食品、医薬品その他の分野に消費の対象が広がってきた。

出典:http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_5589.html

訪日観光客からの需要は「インバウンド需要」

街中では観光客の姿をよく目にするようになり、店頭で現地語の案内を表示したり、観光客向けの窓口を置いたり、訪日観光客向けの対策をするお店や企業も増えてきました。

これから「恐らくインバウンド需要が益々伸びてくるだろう…」と思いながらも、まだいまいち現状を把握できていない、そんな企業の方も多いのではないでしょうか。

出典:http://smmlab.jp/?p=41288

このように、インバウンド○○という言葉はいくつかあり、インバウンド観光はいわば「訪日外国人による観光」を表します。
基本的にはインバウンド=訪日観光客と覚えておくと良いでしょう。

外国人利用を快適に!日本の各業種における取り組みとは

インバウンド観光の需要を高めるため、日本では様々な取り組みがなされています。
昨今では百貨店やショッピングモールなどで「外貨両替機」がよく見られるようになりましたが、これもインバウンド観光を意識しての施策です。

また、訪日観光客向けのイベントを催したり、外国人スタッフや外国語に堪能なスタッフを増やしたり、といった努力も窺えますね。
ANAやJALなどの大手航空会社では、SNSや動画を用いて外国人にもキャンペーンやサービスを分かりやすくしたり、各国それぞれの言語に合わせたフェイスブックのページを用意したりして、訪日観光客の増加を見込んでいるようです。

百貨店では、訪日観光客への細やかな心遣いが光る!

例えば百貨店では、

・免税カウンターの拡大
・外貨両替機の設置
・Wi-Fiの設置
・通訳スタッフの増員
・訪日客向けのイベントを実施

といった、インバウンドに対するマーケティングを強化して、売上アップへと繋げています。

出典:http://fashion-hr.com/hr-talks/recruiting_q-a/5403/

訪日観光事業に特化した旅行会社も!

FREEPLUSは、2010年に訪日旅行業に参入し成長をしてきました。
訪日観光産業への参入に際して、第1歩として訪日観光客の受け入れを専門とする訪日旅行業を選びました。

出典:https://www.freeplus.co.jp/business

ANAでは、WEBサイトやSNSを工夫したサービスが!

ANAは幅広くWEBサイトやSNSを活用し、多くの外国人に自社サービス・キャンペーンを紹介しています。また、あわせて日本の魅力を伝え、外国人の訪日も促しています。

出典:http://blog.members.co.jp/article/16570

JALでも、それぞれの国に合わせたSNSページを用意!

Facebookページは日本語ページの他、以下、海外向けページがあります。

JAPAN AIRLINES ASIA
JAPAN AIRLINES TAIWAN
JAPAN AIRLINES HONG KONG
JAPAN AIRLINES KOREA

海外ページでは、日本ページのものと言語を変えただけの投稿もありますが、言語だけではなく、各国別キャンペーンや国別にスタッフを紹介することを通してエンゲージメントにつなげています。

出典:http://blog.members.co.jp/article/16570

ドン・キホーテでもスマートフォンを利用したWEBサービスが!

日本全国に200店舗近くを構えるドン・キホーテ。
幅広い品ぞろえと安さで、国内のあらゆる世代に支持されています。
そんなドン・キホーテは商品紹介を中心に、日本の観光全体を楽しくするためのサポートが充実しています。

出典:http://blog.members.co.jp/article/16570

FacebookをはじめとするSNSで興味関心を得た後、WEBサイトや日本観光に特化したオウンドメディアで企業・商品の認知を図ります。
そこから実際に日本に訪れた際スマートフォンでアプリを利用して実店舗に行くことができるよう誘導。
このようにWEBで一貫した仕組みができています。

出典:http://blog.members.co.jp/article/16570

もちろん飲食店や家電量販店など、この他にもインバウンド観光を意識して取り組みを行っている企業はたくさんあります。
全体的にSNSやWEB、スマートフォンを活用したサービスが多いようですね。

先人に学べ!海外での先行事例は?

上記のように、日本でも最近積極的な企業が増えてきたインバウンド観光ですが、実は海外でも似たような取り組みが行われています。
欧米でブランド品を購入したり、南国に行ってゆったりと余暇を満喫したりする日本人も多いですから、同じような考えに至るのも頷けますね。

例えば免税店が非常に発達していたり、特定のことだけに興味がある観光客向けにもツアーを企画したりと、中には海外の方が進んでいる部分もあるよう。
良いところは参考にしつつ、日本らしい訪日観光客へのあり方を模索したいですね。

韓国は、免税店が発達している!

韓国を例にとると、免税店が非常に発達しています。
そこに至るには様々な要因がありますが、
結果として免税店としての運用ノウハウには
一日の長があります。

出典:http://www.keisukemurayama.com/entry/2015/10/23/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AF%E6%B5%B7%E5%A4%96%E4%BA%8B%E4%BE%8B%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B6

海外では、FIT(個人手配旅行)やSIT(目的を持ったツアー)の内容が充実!

FITのマーケットは
海外の方が間違いなく進んでいます。

欧米市場ではSIT(Special Interest Tour)が
発達し、ありきたりの旅ではなく、南極ツアー
を始め、特定のテーマに興味関心をもつ層を
ターゲットにしたツアーに人気があります。

出典:http://www.keisukemurayama.com/entry/2015/10/23/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AF%E6%B5%B7%E5%A4%96%E4%BA%8B%E4%BE%8B%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B6

日本の地方を掘り起こし、その魅力を海外へ
発信していく際に、そういった海外の旅行会社
の力やノウハウから学べることもあるはずです。

出典:http://www.keisukemurayama.com/entry/2015/10/23/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AF%E6%B5%B7%E5%A4%96%E4%BA%8B%E4%BE%8B%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B6

フランスは、自国の観光イメージを積極的に発信!

常に国外にプロモーションをしていくことが重要で、フランスの観光イメージを積極的に発信しています。フランス政府観光局は海外に約30の支局を持っていますが、それぞれの地域において、雑誌やテレビ、インターネット、電車内の広告などの様々な場所での広報活動を行っており、それによりフランスの情報をいたるところで手に入れることができます。

出典:http://www.yamatogokoro.jp/interview/interview04/page_03.html

5年ごとに観光政策が立てられている!

フランスでは5年ごとに観光政策を立てており、中期的なプランで見直しを図っていますが、ニーズに合わせたより有効的な政策を打ち立てていくために、各地域で得た情報や新しいプロモーション手法など常にアップデートを行っています。

出典:http://www.yamatogokoro.jp/interview/interview04/page_03.html

今回ご紹介した国はほんの一部ですが、各国それぞれに自分の国の強みを知り、それを積極的に発信したり、より充実させたりしているのですね。

やっぱり困るのは、言語コミュニケーションのよう……

しかし、日本におけるインバウンド観光にはまだまだ課題もあります。
その最たるものは、やはり言語コミュニケーションが難しいということ。
日本語は世界的に見ても特殊な言語ですし、英語をはじめとした外国語の学習がまだまだあまり進んでいないため、訪日外国人たちの言葉を理解できるスタッフが少ないのです。

今後は接客業を中心に、英語や中国語などの必要性が問われるようになるかもしれませんね。

景気を左右する!?インバウンド観光を理解しよう

いかがでしょうか?インバウンドは日本だけでなく海外でも重要視され、常にどのような取り組みを行えば良いか模索されているのですね。
日本においては景気が少しでも上向くのでは?という期待もあるだけに、今後はさらなる注目が集まってゆくことでしょう。

「接客業でも旅行業でもないし、自分にはあまり関係ないかも……」という方も、いつどこで仕事に関わってくるか分かりませんから、しっかりとインバウンド観光について理解し、その施策について考えてみてはいかがでしょうか?