美侍

「エレベーターピッチ」ってなに?意味とコツを徹底分析!

短い時間で、効果的なプレゼンを行う方法だと言われる「エレベーターピッチ」。しかしその意味だけ見ても、具体的にどのような方法なのかを知らなければ実践に活かせませんよね。「だいたい、“ピッチ”って何よ?」と思う方もいらっしゃるでしょう。今回は、皆に分かりやすいプレゼンがしたいけど、エレベーターピッチのやり方がいまいち分からない……というあなたのために、その詳しい意味と実践のポイントをまとめてみました!ぜひご参考下さい。

エレベーターピッチは「30秒以内にプレゼンテーションをする」テクニック!

エレベーターピッチとは、15秒~30秒程度、つまり「エレベーターに乗っているくらいの時間内」で効果的にプレゼンテーションをするテクニックのこと。
ピッチ(pitch)は何かアイデアや提案を相手に伝えることを意味し、いわゆる「プレゼン」という言葉より簡潔で日常的なニュアンスで、外資IT業界や広告界においてよく使われていた言葉です。

そう知ると、話すのがとても上手な人にしかできないスキルのような気がしてきますが、エレベーターピッチは実は訓練すればどんな口下手な人にも可能になるもののようです。

条件としては「本題から入り、要件を手短に済ませる」というもの。
長々と話しても、人をパッと惹きつける部分がなければ印象に残りませんから、先にインパクトのあるフレーズで要約を伝える、というのが重要になります。

ビジネスチャンスをつかむために

「エレベーターピッチ」とは、エレベーターに乗っている15秒から30秒の時間内にプレゼンテーションをし、ビジネスチャンスをつかむテクニック。上司への報告や自己アピールにも有効な手段として注目されており、その起源は米サンフランシスコのシリコンバレーにあるいわれています。

出典:http://www.lifehacker.jp/2014/12/141216book_to_read.html

重要なポイントは、「全体→詳細へ」という話の流れ。冒頭に、これから始める話の要点を簡潔にまとめて話すというわけです。営業マンが顧客に会った際、「いい天気ですね」「景気はどうですか?」などの世間話を抜きにして、挨拶を済ませたらすぐに「本日はお勧めの新商品の紹介にまいりました」と本題に入るようなイメージだそうです。

出典:http://www.lifehacker.jp/2014/12/141216book_to_read.html

要点を絞って、的確に伝える!

短時間で多くの情報を伝えようとすると、どうしても収まりきらない部分が出てくるもの。そこで無理に情報を詰め込もうとせず、大まかに話の全体像がわかるように伝えるべきだという考え方。最初に興味を持ってもらえれば、続きの話も聞いてもらいやすくなるため、話の切り出し方が大切だということです。

出典:http://www.lifehacker.jp/2014/12/141216book_to_read.html

「エレベーターピッチの発祥地であるシリコンバレーでは、エレベーターの中で投資家と出会った起業家は、目的の階までの数十秒間で自社のプロジェクトを売り込むといわれています。『エレベーターが着くまでの短い時間で、的確に要点を伝えられなければ、未来はない』とされるほど、成功には『短く効果的に話すこと』が必須条件なのです」(同)

出典:http://doda.jp/careercompass/compassnews/20150622-13044.html

しかしながら、エレベーターピッチの原点であるアメリカと日本では、言葉遣いやマナーなどが異なりますよね。

本場のやり方をそのまま真似てしまうと角が立つ恐れもありますので、例えば名刺を渡しながら「失礼ですが、少々お時間宜しいでしょうか?」と断ってから話すなど、日本ならではの配慮を付け加えてアレンジすると良いようです。

でも、やっぱり難しいみたい……

簡単に言えば「短く簡潔にプレゼンテーションをする」ことが重要なエレベーターピッチですが、やはり実際にやろうとすると難しいところも多いよう。
元々話すのが得意な人は自然と身に付けているテクニックかもしれませんが、人前で話すのが苦手……という人には厳しいですよね。

突然思いついたことを話す、というやり方は向き不向きがありますから、あらかじめシナリオ原稿を用意しておき、それを暗記するまで繰り返し読んでおくと安心です。

しかし、シナリオを用意しておくにしても、エレベーターピッチを行うためのコツを押さえておきたいもの。

人に分かりやすく要点を伝えるためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか?見てみましょう!

ポイント① 「GTCメモ」を作成する!

まず、エレベーターピッチを行うためのメモを作りましょう。
これは先ほど言ったような、伝えたいことや要点を書き留めておくためのものなのですが、エレベーターピッチにおいては「GTCメモ」と呼ばれます。
GTCとは、「Goal(自分のゴール)」「Target(ターゲット」「Connect(GとTの2つをつなぐアプローチ)」の頭文字を取ったものです。

GTCメモは、自分がどんな目的でプレゼンを行うのか(G)、相手が求めているものは何か(T)相手にアピールできるメリットは何か(C)のそれぞれに分けて書くことで、プレゼンの内容を明確にできます。

「G」と「T」と「C」

(例)
G:エレベーターピッチの本を出したい
T:提案のターゲットである出版社は面白くて売れる本が欲しい
C:アメリカでは主流になっているプレゼンの方法なので話題性がある
C:プレゼンの本は最近もよく売れている
C:メルマガでエレベーターピッチを紹介したら好評だった

出典:http://doda.jp/careercompass/compassnews/20150622-13044.html

「G」は…

Gの「自分の目的」は簡単です。「~を売りたい」「~を知ってほしい」など、自分の望み、目的です。
会話には必ず意図があります。「ただ暇だから何となく~」という人は別として、ご自分の話しの目的(ゴール)を明確にしておきましょう。

出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/450157/2/

「T」は…

T(相手の得たいもの)はしっかりと分析しておかなくてはなりません。
なぜなら、相手にとってGは他人事だからです。
相手を動かすためには、自分事として捉えてもらえるような仕掛けが必要になります。
ここがGTCの要(かなめ)です。

出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/450157/2/

そして「C」…

Tが投資用に探している人の望みであれば、「空室対策」や「駅近で需要が高い」「賃貸相場が上昇している」「利回りの良さ」など、投資メリットを感じてもらえるようなフレーズをCに書き込みます。

出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/450157/2/

ポイント② 話す順序はT→C→G!

続いては「話す順序を考える」というもの。
先ほどメモに書いた時には、G(目的)→T(相手の目的)→C(相手へのメリット)の順番でしたよね。
しかし、自分の目的を先に話してしまうと、プレゼンにおいてはどうしても独りよがりになりがち。

ですから、話す順番は「相手が求めるものを与えられますよ!と伝える」ことが先決になります。

順序を替える

「GTCメモができたら、今度はそれらを『フック(=ツカミ)』『ポイント』『クロージング』という順に、3つのパートにあてはめ、本文を作ります。

出典:http://doda.jp/careercompass/compassnews/20150622-13044.html

『フック』がT (相手が求めること)
   ↓
『ポイント』がC (相手の望みと自分の目的をつなぐもの)
   ↓
『クロージング』G (自分が求めるゴール)

です。順序を入れ替えるわけですね。

『フック』『ポイント』 『クロージング』の例

(例)
フック:とても売れそうな面白い企画があります。それはエレベーターピッチです。
ポイント1:アメリカでは主流になっているプレゼン方法なので、これから日本でも必ず注目されると思います。
ポイント2:私のメルマガの読者は1万人いるのですが、先日エレベーターピッチを紹介したら、かなり好評でした。
ポイント3:プレゼンの本は最近もヒット作が出ています。新たな切り口のプレゼン本として、今なら手に取る読者も多いのではないでしょうか。
クロージング:御社でぜひ出版させていただけると光栄です。

出典:http://doda.jp/careercompass/compassnews/20150622-13044.html

説明時間によって構成も変える

まずは、15秒バージョンから。

基本型: フック ― ポイント3つ ― クロージング

出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/450157/3/

30秒バージョンです。

基本形: フック ― ポイント3つ ― ポイントそれぞれの説明 ―クロージング

出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/450157/3/

15秒で説明するか、30秒で説明するかで基本の型も変化しますので、あらかじめ両方のバージョンを作成しておくと安心です。
そうすれば急いでいそうな方には15秒、ゆっくり話ができそうな方には30秒、と状況に応じて対応できますね。

基本的には、あなたが相手に「こんな良いものがありますよ!」と伝えた際、食いついてこられたらその先を続ける、という方法が良いでしょう。
台本があるからといって、全く興味がなさそうな人にダラダラと話を続けるのは、あなたにとっても相手にとっても時間の損失となります。

ポイント③ 他にはない「個性」をアピール!

最後に「他にはない個性をアピールする」というものです。
例えどんなにプレゼンテーションが上手でも、どこかで聞いたことがあるな……とか、それなら他でもできそう、と思われてしまうと、意味がありませんよね。

エレベーターピッチを成功させる一番の秘訣は、魅力的なフレーズももちろんですが、画像の青い薔薇のように「普通ではありえない」「見たこともない」ような何かをアピールすることなのです。

目立たなければピッチにならない

サービスに興味を持ってもらうためには、独自性(ユニークさやニッチさ)を相手に理解してもらう必要があります。独自性は会社や製品などの目に見えるものだけでなく、コンセプトや理念・考え方などで表現することも可能です。

出典:https://blog.kairosmarketing.net/presentation/elevator-pitch-140408/#i-4

聞いている人が「他とは違うユニークさ」として認識できなければ、なかなか覚えてもらえたり、「この人と話してみたいな」と感じてもらえません。

「他とは違うんだな」と感じてもらうことが、効果の高いエレベーターピッチの第一歩です。

出典:https://blog.kairosmarketing.net/presentation/elevator-pitch-140408/#i-4

他と違う人 ≒ 興味をもってもらえる人

人はまず最初に人に興味を持ちます。次にその人の考え方に興味を持ちます。あなたが営業マンなら、次にあなたがこれから紹介しようとする製品やサービスに興味を持ちます。

出典:https://blog.kairosmarketing.net/presentation/elevator-pitch-140408/#i-4

例え取り扱っている製品やサービスが聞き手にとって興味がなかったとしても、情熱を込めて語れば、話をするあなたの視線や口から出てくるメッセージに強みが増します。

出典:https://blog.kairosmarketing.net/presentation/elevator-pitch-140408/#i-4

その説得力を高めるために「6つの“U”」を伝えるべし、という説もあるようです。

「6つの“U”」

・緊急性(Urgency)

・ユニーク(Unique)

・役に立つ(Useful)

・超具体性(Ultra Specific)

・親しみやすさ(User Friendly)

・疑いの余地のない証拠(Unquestionable Proof)

出典:http://tabi-labo.com/174117/ten-seconds/

たとえば「私たちは100ある車に関するサービスを1つのアプリにシンプルにまとめる。これはまだ誰もやってない」という明確な理由が見えるようにしよう。

出典:http://tabi-labo.com/174117/ten-seconds/

そうは言っても、分かりやすい個性があれば苦労しないよ!と思うでしょうが、プレゼンにおいては「自分の個性をアピールする」というのも効果的です。
他よりも信頼できそうな営業マン、何だか面白そうな人物だな、と思われれば「この人の話なら聞いてみよう」となる可能性もあります。

ですから、プレゼンの際は必ず相手の顔をしっかりと見て、自分の熱意が伝わるように心がけましょう。

最初は緊張するもの!万全の準備でエレベーターピッチに挑戦しよう

いかがでしょうか?エレベーターピッチは一見難しそうに思えますが、しっかりとした準備があれば誰にでも可能なテクニックです。

自分一人のプレゼンや営業は、最初は誰でも緊張するもの。
中には「最初のフレーズだけで遮られてしまった」「全然話に興味を持ってもらえない……」ということも勿論ありますから、失敗があっても諦めずに、メモをもう一度見直してみてくださいね。