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同じ県内でも枝分かれしてる!?「広島ラーメン」の詳細とおすすめ店舗3つ

広島の名物といえば牡蠣、そしてキャベツたっぷりで香ばしい麺が入ったお好み焼き……というイメージですが、実は「広島ラーメン」も有名だって知っていましたか?今回は「そういえば、広島でラーメン食べたことないなあ……」「あの辺ってどういうラーメンが主流なの?」と気になっているあなたのために、広島ラーメンの特徴や歴史、おすすめの店舗などについて詳しくまとめました。広島ラーメンの魅力を知り、ぜひ食べに行ってみてくださいね!

さっぱりだけどコクがある!「広島ラーメン」の特徴とは?

広島ラーメンのスープは、昔ながらの中華そばを思わせる醤油タレと、博多ラーメンでお馴染みのあっさり系豚骨スープを合わせた「醤油とんこつ」。
麺は細~中細の程よい太さで、柔らかめに茹でてあります。
パンチはあまりありませんが、優しく甘みのあるスープながらコク深く、毎日でも食べられてしまうようなラーメンです。

その特徴は「各地のご当地ラーメンの中間」「東京と九州のラーメンのいいとこ取り」などと評され、有名店を筆頭に着々と知名度を上げているよう。
広島といえば鶏ガラ醤油のさっぱり系ラーメン「尾道ラーメン」も有名ですが、広島ラーメンは全く別物で、西部と東部で異なるラーメン文化が築かれているのだとか。
ちなみに、今回は取り上げませんが広島では昨今「激辛つけ麺」も流行しており、関東圏とはまた違った独自のスタイルのつけ麺が楽しめます。

醤油味のタレにとんこつスープを入れる「醤油とんこつ」が主流!あっさり優しい味わい

スープは一般的な古くからある「広島ラーメン」の基本形としては醤油味のタレに豚骨、鶏ガラ、野菜などを濁るまで煮出したスープを注いで茶褐色に濁った(言わばコーヒー牛乳的な色)類に仕上げる「豚骨醤油」スープ。豚骨ベースとはいえ、かなりあっさりしている。特に味に突出した部分も無く、香りも極めて穏やか。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3

ある意味いいとこ取り!?各地の代表的なラーメンの中間的な存在

全国各地の代表的ラーメンの中間的なラーメン、それが広島ラーメンだという。麺は、多加水と少加水の中間くらいで太麺でもなく細麺でもないストレート麺。スープは豚骨と鶏ガラで白濁と透明スープの中間くらい。タレは醤油味。スープの色は黄色と茶色の中間くらい。具はねぎ、細もやし、チャーシューが4-5枚。

出典:https://allabout.co.jp/gm/gc/216573/2/

「尾道ラーメン」とは別物!麺は細~中細のストレートで柔らかめ

あくまでも広島市内及び周辺地域に限定したものを「広島ラーメン」として記述し、広島県内であっても、県中部~東部(尾道や福山)、いわゆる備後地方において普及している尾道ラーメンや福山ラーメンはあえて除外する。これらのラーメンは広島ラーメンと全く異なり、純然たる昔ながらの濁りない醤油味スープのもので、麺も広島ラーメンとは異なる物を使用するためである。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3

どうやって生まれた?広島ラーメンの歴史を探る!

広島ラーメンの歴史は、戦後に遡ります。
広島は痛ましい原爆の影響により、当時本格的な店舗を構える飲食店ではなく、自然と簡素な屋台が立ち並ぶようになりました。
その中で営まれていた中国人のラーメン屋の味に感銘を受け、一人の日本人男性「沖稔」氏が自身も屋台を立ち上げたのが、広島ラーメンの始まりです。

冲氏はJR広島駅近くで「上海」という屋台を営み、昭和25年には「段原食堂」という飲食店を開店。
研究熱心な冲氏のラーメンは息子たちにも受け継がれ、息子さんが立ち上げた「しまい」というラーメン店は、現在でも広島ラーメンを代表する名店として知られています。
冲氏の味をルーツに、その後も魅力的な広島ラーメンのお店が続々と出てくるようになったのですね。

戦後、中国人のラーメン屋台の味に感動し「沖稔」氏が作った味が元祖!

広島は原爆による被害で広島市が壊滅した背景もあり、戦後の街に飲食店など無く、自然発生的に屋台が立ち並びました。その数は相当なもので、様々なジャンルの屋台が存在しました。後に広島風お好み焼きとなる「一銭洋食」も、この時に生まれたものです。

出典:http://hiroshimap.info/about-hiroshima-ramen/#i-2

そんな屋台群の中に中国人が営むラーメン屋台がありました。そのラーメンの味に大変感動し、足げに通いつめ研究し究極の一杯を作り上げた日本人がいます。その日本人こそ、広島ラーメンの全ての源「沖稔」氏です。

出典:http://hiroshimap.info/about-hiroshima-ramen/#i-2

「上海」という屋台から「段原食堂」へ……息子たちにまで受け継がれた、冲氏の広島ラーメン

さて、その歴史を辿ってみる。広島ラーメンを最初に始めた人は沖稔さんだと言われている。かれこれ50年以上も前にJR広島駅近くで始めた屋台「上海」である。そして昭和25年頃に「段原食堂」を開業。頑固で研究熱心な沖さんが試行錯誤の末にたどり着いた味が広島ラーメンの源流となる。

出典:https://allabout.co.jp/gm/gc/216573/2/

沖氏の次男、沖誠治氏が新たに立ち上げた店が有名な「しまい」であり、この味こそがその後の広島ラーメンのルーツとなっています。「しまい」は現在でも営業しており、広島ラーメンの源流を感じる一杯を今でも食すことができます。

出典:http://hiroshimap.info/about-hiroshima-ramen/#i-2

出かけるたびに通っちゃう!?ぜひ知っておきたい広島ラーメンの名店3つ

では、広島に行ったらぜひここでラーメンを食べたい!おすすめの店舗を3つご紹介します。

いずれも老舗の有名店、あるいはそこからインスピレーションを与えられたお店ばかりですので、きっと満足できるはずですよ。

まずはやっぱり元祖!昔ながらの味わいが感じられる 「しまい」

今や広島ラーメンの元祖と言われる、沖氏の息子さんが立ち上げた名店です。

店名
しまい
住所
広島県広島市安佐南区大町西1-1-3
交通手段
JR可部線またはアストラムライン/大町駅から徒歩約10分
大町駅から429m
営業時間
11:00~21:00
ランチ営業、日曜営業
定休日
水曜

出典:https://tabelog.com/hiroshima/A3401/A340107/34003162/

最初にご紹介するのは、広島ラーメンの始祖である冲氏の息子さんたちが立ち上げたとされる「しまい」。
公共交通機関で行くのはやや難しい場所にあるようですが、そんな立地にも拘わらず未だ懐かしの味を求めて来るお客さんが後を絶ちません。
どこか素朴で、それでいて優しい醤油とんこつラーメンは、一度食べればきっとまた足を運びたくなってしまうはず。

ただし現在は閉店しているようです。(記事公開時)

まろやかスープと優しい味わいが魅力! 「陽気(ようき)」

昔ながらの広島ラーメンの味わいを活かしつつ、独自の路線で人気を集めている「陽気」の食べログページです。

店名
陽気
TEL・予約
082-231-5625
※お問い合わせの際は「"食べログ"を見た」とお伝えいただければ幸いです。
住所
広島県広島市中区江波南3-4-1
交通手段
広電「江波」駅下車して舟入通りを南下、山の手前の「江波二本松2丁目」を右折し、つきあたりを左折。
江波駅から、徒歩10分程度。
江波駅から937m
営業時間
16:30~24:00
夜10時以降入店可、日曜営業
定休日
毎月1・12・13・26日

出典:https://tabelog.com/hiroshima/A3401/A340101/34000028/

続いてご紹介するのは、こちらもやはり広島ラーメンの代表的なお店として知られる「陽気(ようき)」。
まろやかでやさしいスープは野菜の甘さも滲み出ており、ちょっと疲れている時でもスルッと入ってしまいそう。
お店の方々も人柄がよく、いつ行っても同じ味と雰囲気を提供してくれる、そんな安心感に満たされた広島ラーメンの名店です。

通常の広島ラーメンとは一線を画す個性派! 「中華そば 乙丸(おとまる)」

「しまい」の支店を任されていた方が開業!
独自のセンスで通常の広島ラーメンとは一線を画す1杯を作り上げたと評判です。

店名
中華そば 乙丸
住所
広島県廿日市市友田269-2
営業時間
[月~土]
11:30~14:00
16:30~22:00
[日・祝]
11:30~22:00
ランチ営業、日曜営業
定休日
木曜日

出典:https://tabelog.com/hiroshima/A3402/A340201/34002488/

最後にご紹介するのは、「しまい」の支店を任されていた方が独立して立ち上げられたという「中華そば 乙丸」。
一般的な広島ラーメンの醤油とんこつとは違い、どちらかといえば塩ラーメン的な味わいも強いようですが、そこがまた個性を発揮していてたまらないのだとか。
まずは定番の広島ラーメンを味わってみて、どのように違うのか食べ比べるのも良いですね。

昔ながらの名店でぜひ!極上の「広島ラーメン」を味わおう

いかがでしょうか?広島ラーメンは醤油とんこつというコクうまなスープと、どこか懐かしさを感じる優しい味わいが魅力的なラーメンなのですね。
毎日でも食べられるくらい安定感のある味わいなので、お近くにお住いの方は昼食や夕食はもちろん、飲み帰りのシメなどにも最適と言えるでしょう。

広島でラーメン?ピンとこない……と感じていた方も、この機会にぜひ昔ながらのお店で広島ラーメンを味わってみてくださいね。