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ご当地自慢の名店がズラリ!「博多ラーメン」のルーツとおすすめ店をご紹介

博多ラーメンといえば、福岡の代表的なグルメのひとつとして知られていますよね。食欲をそそる濃厚だけどしつこくない豚骨スープと、ストレートの硬麺が非常によくマッチしていて、病みつきになる味わいです。今回は「えっ、豚骨=博多ラーメンじゃないの!?」「実は博多ラーメンのことよく知らないかも……」というあなたのために、博多ラーメンの歴史や由来などを紐解きつつ、ご当地おすすめの名店についてご紹介します!

極細麺&シンプルな具材が特徴的!「博多ラーメン」ってどんなラーメン?

博多ラーメン=豚骨!と思ってしまいがちですが、実は特徴はそれだけではありません。
まず、博多ラーメンのポイントは「極細のストレート麺」。
これは市場の近くで生まれたことに由来しており、時間的余裕のないお客さんでも短時間で茹でて提供するために考案されたそうです。

麺の硬さが選べるのも特徴で、一般的には「バリカタ」をはじめとした硬めが好まれます。
お店によっては湯にさっと通しただけの「粉おとし」や「生」なんて選択肢もあるため、見つけたらぜひ挑戦してみてください。

スープは白濁したクリーミーな豚骨のものが多く、この色は豚骨をぐらぐらと沸騰させてゼラチン質が溶け出してできたものだとか。
トッピングはチャーシューの他にネギやきくらげ、紅ショウガなどで、至ってシンプルなので飽きがきません。

博多ラーメンのお店では「替え玉」ができるのも特徴です。
これはスープを残しておいて麺だけおかわりできるというシステムで、長浜ラーメンがルーツだとも言われていますが、博多ラーメンのお店でも基本的には採用されています。
ちなみに、博多ラーメンと長浜ラーメンは本来別物なのですが、最近ではほぼ差異がなくなってきたそう。

短時間でできあがる極細面!硬さが選べるのが魅力

博多ラーメンで使われている麺は、極細麺が一般的。

麺が細い理由は、麺とスープがよく絡むようにするためと、深夜・早朝に多忙で時間的余裕のない市場関係者に対し、極めて短時間で麺を茹で、入店後即提供出来るようにするためであり、これが考案され最初に使われたのが中央区長浜の元祖長浜屋であり、同店が今日一般的な博多ラーメンの極細麺の起源といわれる。

出典:http://noodles.secret.jp/

ほとんどの店において、注文時に麺の硬さを指定できるのも博多ラーメンの麺の特徴である。

・生
・粉落とし
・ハリガネ
・バリカタ
・カタ
・普通
・やわ
・バリやわ

など麺の硬さがある。

出典:http://noodles.secret.jp/

スープは乳白色の濃厚豚骨!トッピングはネギやきくらげなどシンプル

博多ラーメンというと、豚骨スープとストレートの細麺。そして紅ショウガやきくらげなどのトッピングを思い浮かべます。特徴は乳白色の濃厚なスープ。このスープの濁りととろみは、豚骨を強火でグラグラ沸騰させることで、ゼラチン質が溶け出しているため。

出典:http://www.postal-club.com/lifes/food_ramen/food_ramen23.aspx

「替え玉」システムも博多流!ボリュームが控えめなので飲み帰りにも食べられる

 麺が細いということは、すぐに麺がのびる(水分を吸って歯応えがなくなる)ということでもあります。

そのため博多ラーメン専門店の多くでは、食べるのに時間がかかる大盛り(増量)サービスは行なっていません。その代わり、麺を追加で注文する替え玉(かえだま)というサービスを行なっています

麺を追加したくなってきたら「替え玉お願いします」と注文しましょう。

出典:https://matcha-jp.com/jp/1516

元々白濁スープではなかった!?「博多ラーメン」の歴史を探れ!

現在の博多ラーメンのルーツは、九州の多くの豚骨ラーメンがそうであるように、昭和12年に久留米で開業した屋台「南京千両」の店主が作り上げたものから来ていると言われています。
きっかけは諸説ありますが、元来は透き通ったスープだった久留米ラーメン。
しかし、店主がある時他の人にスープの番を頼んで出かけたら、帰ってきた時には煮立ちすぎて白濁してしまっていた!しかし、一口飲んでみるとコクがあり……というものが有名です。

戦後という食糧難の時代も手伝い、脂と豚骨の匂いに満ちたラーメンは何だか栄養満点な気がする!ということで、北部九州を中心に流行するようになったようですね。
それまでの博多ラーメンは実は東京と同じく「支那そば」を基にした、あっさりした醤油系だったのだとか。

そして、博多ラーメンに欠かせない「替え玉」。
これは前述した通り長浜ラーメンから来たものですが、きっかけは極細麺の伸びやすさにありました。
市場で働く人々はセリの合間に食事をするのでせっかちで、早く提供するために麺を細くしたは良いのですが、これがすぐに伸びてしまい最後まで美味しく食べられません。
そこで一度に提供する量を少なくし、おかわり前提で出すようになったのですね。

元々の博多ラーメンは支那そばがルーツの醤油スープだった!?

もともと博多で発祥したラーメンは、東京ラーメン同様に支那そばがルーツ。鶏ガラに少量の豚骨を加えて作られたもので、スープも透き通ったものだったようです。タレも、しょう油が主流でした。

出典:http://www.postal-club.com/lifes/food_ramen/food_ramen23.aspx

しかし、久留米で豚骨ラーメンが誕生!時代的にも流行し、広がりを見せた

多くの方はとんこつラーメンと聞いて博多・長浜を想像されると思います。しかし、元祖といわれるとんこつラーメンの発祥地は福岡県久留米市なのです。 九州のとんこつラーメンの始まりは、昭和12年に西鉄久留米駅前の明治通りに開業したラーメン屋台「南京千両」と言われています。

出典:http://www.i-fukuoka.jp/gourmet/ramen/history.html

時代的にも戦後。豚骨からしみ出た滋味深いスープは食糧難の時代には大いに受け、脂っこさや臭みも体に栄養を与えてくれるメニューだったと思います。そうして北部九州を中心に広がりをみせたそうです。

出典:https://allabout.co.jp/gm/gc/67227/

替え玉の歴史は「長浜ラーメン」から!市場で働くせっかちなお客さんのため考案された

博多ラーメンといえば、「替え玉」が当たり前になっていますが、実はこのシステム、普通の博多ラーメンとはちょっと違う背景を持つ「長浜ラーメン」が元になっているといいます。

出典:http://www.postal-club.com/lifes/food_ramen/food_ramen23.aspx

セリの合間に飛び込んでくる魚河岸の人たちはとても気が急いていて、ラーメンを注文してから出すまでのスピードを求めました。もともとは中細麺を使っていたところ、ゆで時間を短くするためにどんどん細い麺へと変化。さらに麺が細いために伸びやすいので、1度に提供する量を少なくし、麺のお代わりをする替え玉というシステムを生みだしたのです。

出典:http://www.postal-club.com/lifes/food_ramen/food_ramen23.aspx

博多ラーメンならここに行くべき!ご当地の超名店3つ

最後に、初めての博多ラーメンはぜひここで食べたい!おすすめのお店を3つご紹介します。

休日や時間帯によっては行列ができていることもありますが、ラーメンは特に回転が速いので、思ったよりも待たずに食べられるかもしれません。
気になるお店があれば、一度足を運んでみてくださいね。

その① 地元民に愛されまくり!定番だけどこだわりが光る 「Shin Shin」

最初にご紹介するのは、天神に本店を構える博多ラーメンの名店「Shin Shin」。
博多デイトスやKITTE博多など、博多駅周辺にも店舗がありますので、中心部に出かけた際にはぜひ行ってみてください。
横文字のオシャレな店名を良い意味で裏切る「正統派」の博多ラーメンは、あっさりとした屋台系でスープを飲み干せるほどの美味しさ。
ネギたっぷりなので、シャキシャキとした食感も楽しい博多ラーメンです。

博多ラーメンの有名店「Shin Shin」の公式サイトです。

営業時間 11:00〜翌3:00
所在地 福岡市中央区天神3-2-19 1F
電話 092-732-4006
休日 日曜日※祝日の場合は翌日定休日
席数 30席
駐車場 なし ※近隣に有料駐車場があります。駐車場代は自己負担です。

出典:http://www.hakata-shinshin.com/tenpo_tenjin

その② こってり系好きはココに行け!チャーシュー丼も美味しい 「博多だるま」

続いてご紹介するのは、渡辺通りに本店を構える「博多だるま」。
地元民、観光客問わず非常に有名なお店で、こちらも博多駅やイオンモール福岡など中心部各地に店舗があるので、足を運びやすいと言えるでしょう。
博多だるまは特にコッテリ系好みの方におすすめ!分厚いプルプルチャーシューと濃厚なスープ、それをくどくさせない細麺の組み合わせがたまりません。

「炙りトロ肉のチャーシュー丼」といった垂涎もののメニューもあるので、食欲旺盛な方はチャーシュー麺+チャーシュー丼なんて暴挙に出るのも良いかも!?

「博多だるま」を運営する会社「D&H Inc.・D&K Inc.」の公式サイトです。

〒810-0004
福岡市中央区渡辺通1-8-25
092-761-1958
定休日

元旦

出典:http://ra-hide.com/

その③ 名店の味を更に進化させた!ネオ博多ラーメン 「博多一双」

「博多一双」の公式サイトです。

・TEL    お問い合わせ専用番号:092 - 472 - 7739
・最寄駅  JR各線 博多駅 徒歩6分
       福岡市地下鉄空港線 博多駅 徒歩6分
・アクセス  JR各線及び福岡市地下鉄空港線「博多駅」
       下車徒歩6分
・住所    〒812 - 0013
       福岡県福岡市博多区博多駅東3 - 1 - 6
・営業時間 11:00 - 24:00※スープ売り切れ次第終了
・定休日   不定休

出典:http://www.hakata-issou.com/access/#!page2

最後にご紹介するのは、昨今非常に話題の行列店「博多一双」。
今回はご紹介していませんが、博多ラーメンの名店として東京にもチェーンを構える「一幸舎」で修業したというご兄弟が営まれています。
こちらの特徴は何といっても、超濃厚!で泡立つほどの豚骨スープ。
「豚骨カプチーノ」とも呼ばれるそれは、一目見ただけで圧倒されてしまうようなインパクトを与えます。

かといって重たすぎることはなく、パンチが効いたスープと麺の絡みが絶妙です。
しっかりとした食事目的での利用、あるいはこってり好みの方は一双、飲み帰り利用やあっさり好みの方は一幸舎がおすすめ、という感じでしょうか。

あなたはあっさり?それともこってり?旅行のランチは博多ラーメンで決まり!

いかがでしょうか?博多ラーメンと一口に言っても、共通する特徴がある以外はあっさり系やこってり系など、お店によって様々な個性があるのですね。
近くにお住いの方はもちろん、博多や天神など福岡の中心部に旅行に行った際は、いくつかの博多ラーメンを食べ比べてみるのも面白いかもしれません。

特に博多駅のデイトスにある「麺街道」には、数々の博多ラーメンの名店が一堂に会していますので、ぜひ一度立ち寄ってみてくださいね。