美侍

働き盛りの男性を襲うとってもつらい不眠……主な原因や対処法とは?

「夜になったらぐっすり眠る」こんな当たり前のことができず、苦しんでいる人がたくさんいます。一体なぜ、このようなことになってしまうのか?主な原因や対処法をリサーチしたので、ぜひ参考にしてみてください。

不眠に悩む男性が増えている!

本来であれば、しっかり食べてよく眠り、バリバリと仕事をするはずの年齢なのに、夜眠れないせいで気力が湧いてこない。
このような悩みを抱える男性が増えています。

眠りに関する情報を幅広く提供する、眠りの総合サイト「快眠推進倶楽部」で記されていたアンケート結果によると、このような悩みは特に20~40歳代に多いということ。
まさに、働き盛りの男性が、不眠の問題に直面しているということですね。

ちゃんと眠れないというのは想像以上に辛く、じわじわと心身を蝕み続けるもの。
夜は目が冴えているのに、昼間になると眠くなって仕事に支障が出る。
イライラが抑えられず、人間関係が悪くなった。
このような深刻な問題にもつながっていくので、なんとか改善したいところです。

アステラス製薬株式会社及びサノフィ株式会社のウェブサイト「快眠推進倶楽部」のHPです。
眠りのための基礎知識など、役立つ情報がたくさん載せられています。

不眠を引き起こす主な原因

身体的要因

体にどこか調子の良くないところがあって、眠りを妨げている。
このような身体的な要因には、主に次のようなものがあります。

「皮膚疾患」
アトピーやアレルギー、花粉症、じんましんなど

「心疾患」
狭心症や心不全など

「消化器疾患」
胃潰瘍、逆流性食道炎など

「呼吸器疾患」
気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患など

「脳神経障害」
パーキンソン病、脳血管障害など

「内分泌代謝疾患」
甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など

「睡眠関連運動障害」
周期性四肢運動、睡眠時無呼吸症候群、PLMなど

このような疾患が原因となっている場合は、きちんと治療を受けることにより、不眠が解消する可能性があります。
忙しいからといって体の不調を見過ごさず、早めに病院へ行くようにしましょう。

生理学的要因

引っ越しで住居が変わったり、枕などの寝具が体に合っていなかったりする「生理学的要因」も、不眠の原因となります。

特に持病がない場合は寝苦しさを解消するだけで嘘のようによく眠れることもあり、なかなか侮れません。
「ちょっと枕が高すぎるけど、わざわざ買い直すのももったいないからいいや」などと我慢すると不眠が慢性化してしまうので、快適に眠れる環境を整えましょう。

心理的要因

職場や家庭、その他の人間関係において強いストレスを抱えていたり、心配事があったりして、ベッドに入ってもなかなか眠れない。
「自分の不眠の原因は多分これだ」と感じる人も多いと思いますが、ストレス社会の日本では、このような悩みを訴えて病院を訪れる人が増えています。

しかし、そこで睡眠薬を処方してもらっても、根本的な原因が解決するわけではなく、気付いた時には薬の力を借りないと眠れなくなり、今度はそれが悩みの種になるという悪循環。

不眠を解消するためには、自分を悩ませていることを前向きに解消していく努力が大切です。
職場や家庭の環境はそう簡単に変えられませんが、働き方を工夫してみたり、思いきって嫌な相手との接触回数を減らしてみたりと、できることを少しずつ積み重ねていきましょう。

精神医学的要因

「精神医学的要因」は、うつ病や統合失調症などの心の病気を指しています。
このような病気を抱える人は不安感が非常に強く「明日になったら、また嫌なことが起きるかもしれない」「不愉快な出来事を思い出し、神経が高ぶる」といった理由でなかなか眠ることができません。

この場合は、まず自分が心の病気であるということを自覚し、そのための治療を始めることが大切。
精神疾患のための病院は敷居が高いと感じるかもしれませんが「いつか治るだろう」と放っておくうちに症状が悪化してしまうケースも少なくないので、早めに医師の診察を受けましょう。

薬理学的要因

「薬理学的要因」に当てはまるのは、タバコやアルコール、薬などです。
「つい、タバコやお酒に手が伸びてしまう」「持病があり、薬が手放せない」という人は、こうしたことが原因で不眠になっている可能性大。
薬の種類にもよりますが、これらのものには脳の働きを活発にさせてしまう作用があるので、特に寝る前に摂取すると睡眠を妨げてしまうのです。

薬を飲まなくするというのは難しいですが、タバコやアルコールは努力次第で減らすことが可能。
最初は辛いかもしれませんが、少しずつ頑張ってみましょう。

ちなみに「寝る前にお酒を飲むとよく眠れる」という説がありますが、体がアルコールを分解するために働き続けるので、質の良い睡眠はとれません。

ブルーライトの影響

寝る直前までスマホやパソコンに触れているという人は、そうした機器が発する「ブルーライト」の影響で不眠に陥っている可能性があります。
ブルーライトは非常に強い光で、脳に「朝だ」と勘違いさせるほどの威力を持っています。
特にスマホは近い距離で使うものなので、それだけ影響を受けやすい!
遅くとも寝る1時間前には使用をやめるようにしましょう。

不眠を放置するとどうなる?

夜眠れないことを「たかが不眠」と放置するのはとっても危険。
人間の体は寝ている間に分泌される「成長ホルモン」によって修復されていますが、睡眠不足の状態が続くとこの働きがうまくいかないので、病気になったり、老化のスピードが早まったりする可能性があるのです。

成長ホルモンは入眠後3~4時間ぐらいの間に最も多く分泌されるので、せめてこのぐらいの時間はまとまって眠れるようにしましょう。
もちろん、質の良い睡眠であることも非常に重要です。

また、不眠症を長く放置しているとうつ病を発症するリスクが高まると言われています。
「精神医学的要因」の項目でうつ病が不眠の原因になると説明しましたが、その逆のケースも非常に多いのですね。
いずれにしろ、不眠を放っておくことは心身に多大なダメージを与えるので、できるだけ早く改善に向けて動き出すことが大切です。

不眠を解消するための対処法

ストレスを発散させる

ストレスをためやすいという自覚のある人は、夢中になれる趣味を見つけたり、友人と飲みに行ったりするなど、自分なりの発散方法を見つけてみましょう。
どんなに仕事が辛くても、他に悩みの種になるようなことがあっても、楽しいことが待っていると思えば少しは気持ちが明るくなります。

また、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、お気に入りのアロマを焚いたりするのもオススメ。
「心地よい」と感じられる機会を増やすことで、神経をリラックスさせる作用のある副交感神経も働きやすくなります。

体内時計を正常に戻す

人間の体には「朝は日の出とともに起き、夜は日没とともに眠る」という体内時計が備わっており、これが狂うと心身に無理が生じて様々な弊害を引き起こします。
「朝日を浴びる」「しっかり朝食をとる」ことによって体内時計はリセットされますが、不眠が続いている時はこれがなかなか難しいですよね。
そうして、なんとなく不規則な生活を続けているうちに体内時計はますます狂っていき、不眠はいつまでたっても解消されないのです。

体内時計を元に戻すには、まず早起きをすることが必要。
寝室のカーテンを開けて朝日を全身に浴び、簡単なもので良いのできちんと朝食をとりましょう。
時間に余裕があれば、軽く体を動かすようにするとより効果的です。

寝室の環境を整える

質の良い眠りを得るためには、寝室を落ち着いた環境にすることが大切です。
外からの光をしっかり遮ってくれるカーテンや、気分をリラックスさせる間接照明などを上手に使ってみましょう。
暑さや寒さ、湿気なども眠りを妨げる原因になるので、空調に気を配ることも大切です。

そして、寝具も快適に眠れるものを揃えましょう。
高さの合わない枕や、固すぎたり柔らかすぎたりするマットレスでは、体に余計な力がかかって眠りが浅くなってしまいます。
選び方が分からない時は、専門のアドバイザーが常駐しているお店を選ぶと良いですよ!

適度な運動をする

不眠に悩む人は、運動をする習慣がないケースが多いと言われています。
本来であれば、日中の活動で適度に脳と体を疲れさせ、その疲労をとるために夜はぐっすり眠るというサイクルが出来上がっているはずなのですが、脳ばかりを酷使してあまり体は動かさないというアンバランスさが生じ、それが不眠につながっていくのです。

ハードすぎる運動は、逆に交感神経を刺激して眠れなくするので「ちょっと疲れたな」と感じる程度の運動を毎日の習慣にしてみましょう。
30分程度のジョギング、エアロバイク、水泳など、運動の種類はなんでもかまいません。
無理なく続けられそうなものを選ぶのが、運動不足を解消するためのコツです。

寝る前にリラックスする習慣を持つ

ぐっすり眠るためには、ベッドに入る前の時間の過ごし方にもこだわりたいもの。
オススメは、半身浴や読書、ヨガ、ストレッチ、アロマなど。
もちろん、他にリラックスできそうなものがあればなんでもかまいません。

寝る前に少しでも「今日もいい日だった」と感じることができれば、それだけで睡眠の質はぐっと上がります。
いろいろ試して、自分にぴったりなリラックス法を見つけてみてくださいね。

不眠を解消して仕事に集中! 快適に過ごせる環境を整えよう

いかがでしたか?

「ただちょっと眠れない日が続いているだけ」と軽く考えてしまいがちな不眠ですが、放置すると非常に危険です。
何が睡眠を妨げているのかを考え、解決に向けて対策を練りましょう。

ストレスをためやすい現代人にとって、もはや睡眠は「できて当たり前のこと」ではありません。
眠れないのは非常事態であると捉え、心身をいたわってあげてください。