美侍

今更だけどマイナンバーってなんなの?メリットとデメリットを解説!

施行が始まって、どうも“のど元過ぎて熱さ忘れて”しまったような「マイナンバー」。通知をもらって、そのまま机の引き出しに眠らせっぱなしになっている人もいるのではないでしょうか。脱税防止や個人情報の統一などが期待されていますが、一般人にとってのメリットには具体的にどういうものがあるのか?また、本当に安全に使用できるものなのでしょうか?意外と知らないメリットや手続きの方法、注意点など、マイナンバーについて気になる事柄を改めてまとめました!正しい知識が得られれば、きっと便利に使うことができるでしょう。

マイナンバーって結局なんだったんだっけ?

マイナンバーは、国民一人ひとりに与えられる「12桁の個人を識別する番号」のことです。
これまでは、税務署や市役所などの機関が個人の所得や就労状況などを完全に把握するのは難しいことでした。

しかし、マイナンバーを導入すれば「この人はどのくらいの収入を得ているのかな?」「どんな行政サービスを受けているのかな?」ということが分かりやすく、生活保護の不正受給や脱税などを見抜くことが容易になるのです。
また、年金を受給する時や、何らかの行政サービスを受ける場合に、個人情報を記入する手間が省けることもあります。

マイナンバーは「個人を識別するための12桁の番号」!

マイナンバーとは、国家が国民ひとりひとりに番号を割り当て、個人の所得や年金、納税などの情報を1つの番号にひも付けて管理する目的でつくられる「共通番号制度」のこと。国民につける個人識別番号を「マイナンバー」と名づけたため、マイナンバー制度と呼ばれるようになった。

出典:http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/16/my-number_n_7995160.html

番号は「生まれてから死ぬまで」同じ!

日本に住民票を有していれば、中長期在留者や特別永住者などの外国人も含めて発行される。完全にランダムな12桁の番号で、家族であっても似た番号になるわけではない。

出典:http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/16/my-number_n_7995160.html

生まれてから死ぬまで1つの番号を使い続けることになり、結婚したり、「マイナンバーカード」を紛失したりした場合でも、新しい番号が発行されるわけではない。2015年10月5日から通知が始まる。

出典:http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/16/my-number_n_7995160.html

マイナンバーカードは「身分証明証」!

マイナンバー制度で施行に伴い発行される身分証明書の一つで、氏名、住所、生年月日、性別、個人番号(マイナンバー)、顔写真などが記載されています。

また、これらの情報は付属しているICチップに記録されています。

出典:http://mynumber-saisin.blog.jp/archives/26746633.html

「マイナンバーカード」は自分で申請して作ります

昨年2015年の10月から年末にかけて、各自に郵送されてきたのは個人番号(マイナンバー)を記載した「通知カード」でした。
この通知カードと同じ封筒に「個人番号カード申請書」が入っています。

身分証明書として使える「マイナンバーカード」を手に入れるには、この「個人番号カード申請書」と自分の顔写真を居住地の市区町村に送って“申請”する必要があります。

「マイナンバーカード」の作り方

▼ステップ1

2015年10月(平成27年)10月以降
住民票に記載されている住所に個人番号が記載された「通知カード」が郵送されます。いっしょに「個人番号カード申請書」が同封されてきますので、「個人番号カード申請書」と写真を郵送します。

▼ステップ2

2016年1月(平成28年)1月以降
市区町村から「交付通知書」が郵送されますので、「交付通知書」と必要な書類を持って窓口にいきましょう。窓口で写真と本人を確認して、マイナンバーカード(個人番号カード)を受け取ります

出典:http://myca.jp/

紙の「通知カード」でなく、身分証明に使える「マイナンバーカード(個人番号カード)」を入手したい人は、昨年に届いた封筒の中身を見て、申請手続きをしましょう。

尚、マイナンバーカードをこのように発行してもらう手数料は、少なくとも最初は無料。
さらに、紙の通知カードは有効期限なしですが、顔写真入りの「マイナンバーカード」は有効期限が10年となっています。
10年経ったらマイナンバーカードは交付し直す必要があります。

マイナポータルって?

行政機関がマイナンバーの付いた自分の情報をいつ、どことやりとりしたのか確認できるほか、行政機関が保有する自分に関する情報や行政機関から自分に対しての必要なお知らせ情報等を自宅のパソコン等から確認できるものとして整備します。例えば、各種社会保険料の支払金額や確定申告等を行う際に参考となる情報の入手等が行えるようになる予定です。

出典:http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/faq/faq6.html

一言で言えば、「マイナポータル」は、自分のマイナンバーに関わる情報をパソコンで確認できる“マイページ”です。

以前は「マイ・ポータル」などと呼ばれていましたが、2015年4月の政府発表で「マイナポータル」という名称が正式に決まりました。

まだ準備段階のもので、2017年(平成29年)1月からの稼働を目指しているそうです。

もしかして便利?マイナンバーのメリットを教えて!

マイナンバー制度を施行したことによる行政側のメリットは、国民一人ひとりの情報を管理しやすくなる、ということでしたね。
では、国民にとって、マイナンバー制度を導入するメリットはあるのか?というと、実はたくさんの利点があるのです。

代表的なのは、前述したような「市役所や税務署での手続きの簡略化」ですが、他にも「予防接種や年金受給、介護などに関する情報をネットから受け取れる」「災害時に高齢者や身障者など、支援が必要な人の情報が行政に確認されやすい」といったものがあります。
特に行政サービスの情報については、郵送だと住所変更や結婚によって行き違いになることがありますから、ネットから見られるようになると嬉しいですね。

①個人情報が統一され、手続きが簡単になる!

マイナンバー制度の導入により、社会保障、税分野において統一の番号ができ、役所間の情報共有が容易となります。

出典:https://biz.moneyforward.com/mynumber/basic/my-number-advantages/

これまでは健康保険、年金、税金、住民票など、それぞれに個別の番号が割り振られていましたが、マイナンバー制度が導入されればそれが全て統一されるため、手続きの時間が短縮できるのですね。

②マイナンバーポータルで、様々な情報が受け取れる!

1.自己情報表示
 自治体などが保有する自分の特定個人情報の閲覧
2.情報提供等記録表示
 国や自治体などの間で交わされた特定個人情報のやり取りの記録の閲覧
3.お知らせ情報表示
 予防接種や年金、介護など、自治体からのお知らせの受け取り
4.ワンストップサービス
 引っ越しなどライフイベントに関する手続きの官民横断的なワンストップ化
5.電子私書箱
 行政機関や民間事業者が発行する支払証明書などの各種電子データの受領
6.電子決済サービス
 納税や社会保障などの決済をキャッシュレスで行えるサービス

出典:https://biz.moneyforward.com/mynumber/basic/my-number-advantages/

③災害時の支援が受けやすくなる!

マイナンバー制度導入により、自治体は必要に応じて家族の状況、個人の健康保険や介護保険の利用状況などを確認。持病・障害等の把握ができるようになり、要支援者リストの整備を行いやすくなります。

出典:https://biz.moneyforward.com/mynumber/basic/my-number-advantages/

④ミスが起きても、訂正が簡単!

手間と時間がかからなければ、そのぶん人的なミスが発生するリスクも軽減できます。万一ミスが起きてしまったとしても、手続きが少なければ間違いを発見しやすいですし、マイナンバーで一括管理されていますから訂正も簡単です。

出典:https://www.mynumber.or.jp/basic/mynumber-g/merit-164

⑤公的なサービスが充実するかも?

従来に比べて手間が省けるということは、それだけコストや人員を削減できるということでもあります。すると、そのぶんのリソースを別の部分に回すことができますので、公的機関のサービスが今までよりも充実したものになる可能性があるでしょう。

出典:https://www.mynumber.or.jp/basic/mynumber-g/merit-164

④と⑤に関しては行政側のメリットにもなりますが、国民にとっても非常に有益だと言えるでしょう。

本当に安全?マイナンバーのデメリット

マイナンバーには便利な面もありますが、制度が導入されて間もないうちは、不安に思われるところもあります。
例えば役所が不慣れで管理が充分にできず、個人情報が流出するのではないか、または必要以上に国や機関に個人情報を知られてしまうのではないか、などが現在懸念されていますね。

半信半疑な国民たちが安心してマイナンバーを使えるようになるため、どのように管理されるのか、番号からどこまで身元を特定できるのか、なりすまし詐欺をはじめとした、犯罪防止策はどうなっているのかなどをしっかりと説明することが求められているようです。

①プライバシーを侵害される恐れがある!

個人情報を一括で管理できるということは、逆にいえば情報をまとめて手に入れられるということでもあります。すると、国や自治体が特定の人物の情報を簡単に確認できるようになってしまうので、プライバシーを侵害されるおそれが出てきます。

出典:https://www.mynumber.or.jp/basic/mynumber-g/merit-164

②流出・漏えいのリスクが高い!

あまりにも多くの情報が紐付けされると、万一流出してしまった場合のリスクも大きくなります。ひとたび悪用されたら全財産を失ってしまうということだってありえるかもしれません。

出典:https://www.mynumber.or.jp/basic/mynumber-g/merit-164

③「預金封鎖」される恐れがある!?

政府が国民の資産を把握してやりたいことは「貯蓄税」の他にも
国家破綻を免れるためにキプロス政府がした「預金封鎖」をしたいのではないか?と恐れられています。

出典:http://zuborasyuhu.com/wp/blog/money-tax/

つまり、膨れ上がった国家の債務解消のために、国民の預貯金の数割が強制的にカットされる可能性が高いというのです。

出典:http://grapee.jp/83753/2

しっかりとした説明が求められる!

・国民を管理するのには便利だが、管理している側を誰が管理するのか?
・番号一つでどこまで個人情報を引き出せるようになるのか?
・詐欺に遭った被害者はどう対処されるのか?
・そもそも詐欺防止対策はどうなっているのか?

出典:http://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2015/10/44_3.php

リスクを減らすため、国民の情報を一括管理するのではなく、必ず分散管理する、各機関同士で勝手に個人情報のやり取りはせず、必ずネットワークシステムを介するなどの対策が行われているよう。

また、マイナンバーポータルでは「自分のマイナンバーが何に利用されたか」の履歴も見られるので、悪用されていればすぐに分かるとは言われているそうです。
未だ完璧に安全!とは言えませんが、対策はきちんと行われているのですね。

届いた「マイナンバーの封筒」はどうしたらいい?

マイナンバーが入った封筒がすでに自宅に届けられて自分の番号は確認した、という方がほとんどだと思います。
しかし、封筒をそのまま「まだ使わないし、これを保管しておけばいいや」と引き出しにしまい込んではいませんか?

前述の通り、その封筒の中に「マイナンバーカード」は入っていません。
カードが送られてくるのだろう、と思っている方も中にはいるようですが、身分証としてマイナンバーカードが欲しい方は、その封筒を使って「申請」の手続きを行わなければならないのです。

また、カードの作成は任意ですが、封筒は放置せず、必ず中身の確認をしてから「勤務先への届け出」を行いましょう。

家族全員分、住所と氏名の間違いがないか確認!

各家庭に届く封筒の中には、その世帯全員分の通知カードが入っています。
4人家族なら、4枚の通知カードが入っているかどうかをまず確認する。
そして、二つ目は、カードに書かれている住所や氏名がすべて、間違いがないかどうかを確認する。もし間違いがあれば、ただちに市区町村に連絡することが必要です。

出典:http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/230827.html

「通知カード」「パンフレット」「送付用封筒」が入っているか見る!

・ パンフレット

・ 個人番号カード交付申請書の送付用封筒

出典:http://www.town.namie.fukushima.jp/soshiki/3/11126.html

必要があれば「マイナンバーカード」を申請!

身分証明に使える、顔写真入りの「マイナンバーカード」が必要な場合は、前述のように、自宅に届いた封筒のなかに入っている「申請書」で交付の申請を行いましょう。

但し、マイナンバーカードが特に必要でなければ、申請はしなくても構いません。
その場合は、紙の「通知カード」を大事に保管しておきましょう。

勤務先への届け出は義務!

法令で定められている事項となりますので、給料をもらっているならばマイナンバー提出は必須です。

出典:http://dymst.net/mynumber-notification

届け出先については、派遣社員以外は勤務先となります。

派遣社員の方が勤務先からマイナンバーの提出を求められたら、それは提出しなくてもよいです。派遣会社には提出しなければなりません。

副業の方の場合も、その副業の対価を支払っているところに提出します。

出典:http://dymst.net/mynumber-notification

2016年1月以降、源泉徴収書を発行したり、年末調整をしたりするためには必ずマイナンバーが必要になりますから、早めに届け出ましょう。

勤務先への届け出を忘れずに!マイナンバーを正しく活用しよう

いかがでしょうか?マイナンバーに不安を抱く人も多いですが、きちんと活用されれば非常にメリットが大きいものなのですね。
正社員や契約社員、アルバイト、派遣などの勤務形態に拘わらず、就労している以上はマイナンバーの提出が義務となりますから、届いたら早めに会社に報告しましょう。

また、マイナンバーカードを作られる方は、顔写真の都合なのか免許証やパスポートと同じく有効期限があるようなので、注意してください。
マイナンバーが正しく活用され、便利で公的サービスを受けやすい世の中になれば良いですね。