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もうひとつの主役!映画「007」シリーズ歴代ボンドカー
ジェームス・ボンドのアクションが大人気の映画「007」シリーズ。彼の乗る車「ボンドカー」も魅力のひとつですよね!作品が発表されるたび、今回は一体どんな秘密兵器を搭載しているのかとワクワクしながら劇場へ足を運ぶ人も多いのでは?今月は新作「007 スペクター」も公開されましたし、歴代のボンドカーをおさらいしましょう!
サンビーム・アルパイン
映画「007」の記念すべき1作目「007 ドクター・ノオ(邦題:007は殺しの番号)」を飾ったのは、サンビーム・アルパイン。
このときはまだボンドカーに特殊装備は搭載されておらず、ボンドはカーチェイスを行うのみでした。
その意味で、これは今でいうボンドカーというより「ボンドが乗っていたクルマ」という意味合いが強いかと思えます。
ベントレーマークⅣ・コンバーチブル
2作目「007 ロシアより愛をこめて(邦題:007危機一髪)」ではこちら。ボンドが空港から乗った車「ベントレーマークIV・コンバーチブル」。
これも特殊装備を備えたボンドカーではありませんが、当時ではまだ珍しい自動車電話を搭載していました。
アストンマーチンDB5
3作目「007 ゴールドフィンガー」(1964年)、4作目「007 サンダーボール作戦」(1965年)、23作目「007 スカイフォール」ではアストンマーチンDB5が使用されました。
この2作品ではボンドカーならではの特殊装備を搭載!
機関銃や次々に変わるナンバープレート、防弾装甲、発信器、煙幕、オイルを撒き散らす装置、イジェクトシートという助手席を飛ばす装置、攻撃用バンパーガード、運転席下には武器、無線電話などなど。
まさに、このアストンマーチンからがボンドカーの系譜のはじまり!と声を大にして言いたいところです。
ちなみに、4作目には放水銃まで搭載!
23作目の「スカイフォール」(2012年)ではラストに敵から銃撃を受けて蜂の巣状態になってしまいますが、この撮影では3Dプリンタでコピーした模型を使用したそうです。
時代の進化を感じますよね!
トヨタ 2000GT
5作目「007は二度死ぬ」はなんと日本車が使われているのです!
というのも、今作の舞台は日本。
50年前の東京を2000GTが走る姿は、かなりカッコイイのです。
ボンドカーの人気投票でも常に上位に挙げられる2000GTですが、実は今作、なんとボンドはハンドルを握らないのです!!
ボンドが運転しない作品は後にも先にもこれ1作で、マニアの間では「これはボンドカーではない」という声も。
アストンマーチンDBS
6作目「女王陛下の007」と21作目「007 カジノ・ロワイヤル」、22作目「007 慰めの報酬」に登場します。
21作目では時代とともに、そのハイテクさに磨きがかかります。
ダッシュボードに搭載された応急セットは、腕に針を刺すとMI6へ症状が送られ、そこにいるドクターの指示を仰ぐことが可能。
抗生剤や解毒剤も完備されているのです!
マスタング・マッハ1
7作目「007 ダイヤモンドは永遠に」に登場するのは、マスタング・マッハ1。
こちらも特殊装備はありませんが、真っ赤な車のカーチェイスシーンは迫力があってカッコイイ!!
アメリカン・モーターズ ホーネット
こちらは9作目「007 黄金銃を持つ男」で使用されたアメリカン・モーターズ ホーネットという車で、ボンドがショールームから盗んだという設定です。
なぜこの車が使用されたかというと、今作のカーアクションでは「壊れた橋の上で横に一回転ジャンプをする」というとんでもない見せ場があったんです。
これをこなすのに最適な車として採用されたのだとか。
ロータス・エスプリ
記念すべきシリーズ10作目「007 私を愛したスパイ」では、こんな近未来型の車「ロータス・エスプリ」が使われました。
しばらく特殊装備から遠ざかっていましたが、ここへきてボンドカーは一変!!
なんと水陸両用タイプへと進化を遂げます。
潜水モード、地対空ミサイル、セメント散布装置(以前はオイル止まりだった)、小型魚雷まで搭載の攻める気マンマンの仕様です。
ロータス・エスプリターボ
12作品目「007 ユア・アイズ・オンリー」ではロータス・エスプリターボが2種類登場します。
その2種類のうち1台がこちらの白い車。
が。なんとこの車、敵がガラスを割った途端に自爆します!!
その後は別の車でのカーチェイスになりますが、ロータス・エスプリターボは「盗難装置(自爆する)」という特殊装備をお披露目して終わりという衝撃の1台なのです。
メルセデス・ベンツ250SE
13作目「007 オクトパシー」ではメルセデス・ベンツ250SEが使用されました。今作でボンドは列車を追わなければなりませんでした。しかし車がパンク!! するとレールにホイールはめて追跡を始めるのです!!
ルノー11
14作目「007 美しき獣たち」ではルノー11が使われています。
今作もタクシーを盗んで走りだしたことから、ボンドカーではないとされています。
しかしこのルノー11でのカーチェイス、すごくハラハラします。なんせ車体が半分になってしまうのですから……。
BMW Z3
17作目「007 ゴールデンアイ」ではBMW Z3を使用。
今作以降から自動車メーカーが全面的に乗り出してきます。映画公開のときにはメーカーの新型車もお披露目するというパターンが多くなりました。
そしてミサイルなどを搭載していたらしいのですが、特殊装備を使ったアクションはありません。
BMW 750iL
18作目「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」からはBMW 750iLが登場。
10作目以降ごぶさただった特殊装備が復活!
ルーフ部に小型ミサイルランチャー、ボンネットのエンブレムにはワイヤーカッターが仕込まれており、タイヤにはパンク修復装置、まきびし、遠隔操作装置、ドアノブには低出力スタンガン、催涙ガス、防弾ガラス、指紋照合キー付きのグローブボックスなどなど。
映画には複数の同型車が用意され、用途に応じて使い分けをしていたため、よーく見るとホイールに違いがあるという製作ミスも。
ちなみにボンドカーのなかで、特殊装備がある唯一のセダンタイプです。
BMW Z8
19作目「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」ではBMW Z8が使われましたが、なんと撮影に生産が間に合わない事態に!!
そこで実際にはコルベットをベースにZ8のモデルを被せて撮影をしたそうです。
さらにこのZ8は、小型ミサイルや遠隔操作装置を搭載していたのですが、あっという間にチェーンソーでまっぷたつにされてしまう「007史上一番悲惨な車」といわれています。
アストンマーチン V12ヴァンキッシュ
20作目「007 ダイ・アナザー・デイ」ではアストンマーチン V12ヴァンキッシュが使用されました。
2000年代に入ると、装備は一層ハイテクになっていきます。
特殊装備は光学迷彩装置、自動追尾する散弾砲、マシンガン、ミサイル、エジェクション・シート、遠隔操作装置、大型スパイク、熱センサーなど。
有名な氷上でのカーチェイスでは、一部の撮影車両を4WDに改造したそうです。
最新作「007 スペクター」で使われているのは……?
歴代のボンドカーをご紹介してきましたが、今月公開された「007 スペクター」のボンドカーはこちら「アストンマーチン DB10」!
一般販売の予定はなし!!映画だけのスペシャル仕様!!
歴代の作品のように販売されている車ではなく、映画だけの特注品! その生産台数はたったの10台だとか。
そのうち1台だけオークションへ出品される予定らしく、手に入れられるのは世界でたった1人という超レアカー!!
ボンドカーはもうひとつの主役!
歴代ボンドカーはそのすべてが特殊装備というわけではなく、あっという間に破壊されてしまうこともたびたび。
ですがカーチェイスや迫力あるアクションは見応え充分!
やはりボンドカーは、「007」シリーズになくてはならないもうひとつの主役ですよね。