- ファッション(293)
自宅でパパッとクリーニング!男性向け「ニット」の洗濯方法&注意点まとめ
冬が終われば、基本的に出番がなくなってしまうニット。素材的にもかさばりやすいですし、サッサと洗って片付けてしまいたいものですよね。今回は「ニットを洗いたいけどクリーニングに持って行くの面倒だな……」「クリーニングって結構かかるし、できれば自分で洗いたい!」というあなたのために、ニットの自宅での洗濯方法や注意点などをまとめました。これを読めば、モコモコニットもスッキリとしまうことができるはず!ぜひご参考ください。
その① 洗濯前にはタグを確認!水洗いOKなら「洗濯液」を作ろう
ニットの洗濯をする場合、重要なのが「タグを確認する」ということ。
洋服に付いているタグには様々なものがありますが、万が一下記の「水洗い不可マーク」が付いていたら、自宅での洗濯は諦めてクリーニングに出さなければならないと思って良いでしょう。
また、一般的なニットに多いのがその下の「手洗いマーク」。
この場合は自宅での洗濯が可能ではあるものの、基本的には手洗いが望ましい(洗濯機に手洗いモードがあるならそれを使っても良い)という意味で、下記の場合はそれ+30℃程度のぬるま湯で洗ってください、となりますね。
手洗いで洗濯をする時は、直接洗剤をニットにかけてはいけません。
アクロンやボールドなどが代表的な「おしゃれ着専用洗剤」を使い、手洗いのための「洗濯液」を作りましょう。
これはぬるま湯に所定の量(ボトルの裏面を見てみてください)の洗剤を入れれば完成なので、非常に簡単です。
ぬるま湯じゃなくて水じゃダメなの?と思ってしまいますが、一般的な水道水には塩素が含まれており色あせの原因となるほか、最初と最後の温度が違いすぎると縮む危険性もあるので、なるべく最後まで同じくらいの温度のぬるま湯を使いましょう。
「水洗い不可マーク」が付いていたら、クリーニングに出すしかない……
「手洗いマーク」にも注意!洗濯機不可で、30℃程度のぬるま湯で洗う必要がある
ちなみに洗濯機の手洗いモードや弱流水であれば洗うことも可能ですが、手洗いよりも縮みや色落ちなどが発生する可能性が高くなります。また、すすぎの際は流水すすぎ塩素濃度の高い水で洗い続けることになるので使用しないようにしてください。
直接かけちゃダメ!まずはおしゃれ着洗い専用洗剤で「洗濯液」を作ろう
容器にぬるま湯(30度以下)と洗剤を入れ、よく混ぜる この時の注意点ですが、洗剤はもちろんですが水も衣類に直接かけてはいけません。水道水には塩素が含まれており、衣類が脱色する原因となります。特に旅行などで一定期間水道水を使用していない場合は出し始めの水の塩素濃度が高いので気を付けてください。
その② しばらく「付け置き」するのがおすすめ!ニットの洗濯方法とは?
では、ニットの洗濯方法を見てみましょう。
まず、ポイントとしては前述した通り「最初から最後までなるべく水温が変わらないように」すること。
そのためには、出来る限り短時間で済ませる必要があります。
ただし、汚れが目立つ場合は3分~10分前後洗濯液に付けておく「つけ置き」も有効です。
洗濯ネットのサイズぴったりになるようにニットを畳み(袖口を外側に)、ネットに入れて洗濯液に沈めたら、数回押し戻すような感じで全体に行き渡らせ、つけ置きします。
分岐① つけ置きした場合は、綺麗なぬるま湯で押し洗い!
この場合、洗濯液の出番はつけ置きの時点で終了!
洗濯液を捨てて綺麗なぬるま湯に変え、押し洗い(沈めるとニットが浮いてくるので、それを押し戻す)を何度か繰り返して洗剤を抜きましょう。
分岐② つけ置きしないなら、洗濯液で押し洗い!
つけ置きをしない時は、上記の作業を洗濯液で行います。
軽い押し洗いを何度か繰り返したら洗濯液を捨て、あとは綺麗なぬるま湯で「すすぎ洗い」です。
ただし、やりすぎると生地が傷む恐れがあるので、2回程度で済ませてください。
上記が終了したら「脱水」に移ります。
これは洗濯機を使うのが便利ですが、長時間やると縮みが心配になるので、20秒~30秒など細かい時間に分けて「1分以内」で済ませましょう。
最初から最後までなるべく水温が変わらないように!短時間で済ませるのがポイント
●お湯は使わないのが鉄則。
●液温(水温)の上限を守って洗いからすすぎまで水温を変えない。
●短時間で洗い上げる。
●えり、そで口など汚れやすい部分が外側になるようにたたむ。
●洗濯ネットに入れて洗う。
●手洗の場合はもみ洗いしたりゴシゴシ強く洗わない。
●脱水は短めに。
汚れが目立つ場合は「つけ置き」がベスト!袖口を外側に畳んでネットに入れよう
漬け置き洗いがベスト
手洗い、洗濯機洗いができるものでも、洗濯液に15分ほど漬けておく漬け置き洗いがベストです。
押し洗いで優しく仕上げて!ゴシゴシこするのはNG
洗い方|押し洗い
セーター(ニット)やカットソーにスラックスなど、多くの衣類に適した洗い方。
①全体を"押し洗い"
[両手で押しつけ][力を抜いて浮かせる]を繰り返す。
➁襟・袖口・裾や汚れの気になる箇所は"つかみ洗い"。
[手のひらでつかむ][離す]を繰り返す。
すすぎは2回程度で!押し洗いと同じ方法で軽く行う
すすぎ洗い 2回程度すすぎ洗いをすれば洗剤は落ちます。この時も水温には30度以下にしてください。高温での選択は色落ちの原因となります。
脱水は「1分以内」に収める!こまめに分けるとなお効果的
押し洗いするニットと言えばウールです。
脱水は、1分以内に収めたいところです。
それも、1分ずっと脱水を行うのではなく、
20秒を3回や、10秒を6回など、
こまめに分けて行うことがポイントです。
その③ 伸びないように注意!ニットは洗濯のみならず「干す時」にもコツが
ニットの洗濯は洗うのみならず「干す時」にもコツがあります。
干し方には色々な方法がありますが、最も確実なのは「セーター専用の干しネットを使う」というもの。
これは円柱状になったタイプが一般的で、ニットを潰すことなくふんわりと入れることができます。
それ以外の方法としては「お風呂の蓋にバスタオルを敷き、ニットを敷いて干す」「トレーナーハンガーにかけて干す」「普通のハンガーにタオルを巻き、輪ゴムで固定してそこにニットを干す」「物干しざおに胴体部分をかけ、袖の先まで固定して干す」などが挙げられます。
特に最後の「かさ干し」手法は非常に簡単なので、スペースが充分にある場合はおすすめですよ。
また、上の画像のようにハンガーを2本使って干す、なんて裏技的な方法も。
ニットは干し方色々だけど、画像(上)のように普通のハンガーを2本使って干す方法も!
ハンガーを2本使って、身頃と袖とを渡らせてください。
こうすることで、伸びも防げます。
薄いニットは跡が残りやすいので、タオルをかけた上に干すとクッション代わりになります。
広げて干すことで乾きも早い。
あとは、洗濯バサミのハンガーの上に載せたりとかするとより安定していいですね。
「セーター専用」のネットを使うと間違いナシ!
(1)セーター干し用ネットを使う。
干す場合は、セーター用ネットが便利(上画像)です。上のものはネットを2段重ねにして干せるタイプ。
(2)お風呂のふたを利用する。
お風呂のふたにバスタオルを敷いてその上にニットを置く。できればタオルの下にすきまを作ると良いです。すきまが作れる専用のニット干しグッズも売られています。
(3)トレーナーハンガーを使う。
裏技的ではありますが、丈が短く軽いニットならトレーナーハンガーにかけて干すのもおすすめです。シワにならず、早く乾きます。
物干し竿にさかさ干しするのも、簡単でおすすめ!
(4)ハンガーにタオルを巻いてかける。
大きなニットは重みで丈が伸びるのであまりおすすめではありませんが・・・ハンガーにタオルをぐるぐるに巻き付けて輪ゴムで固定し、そこにニットを干す。袖がだらんとなったまま乾かすと伸びるので袖だけニットの肩のあたりや物干し竿にちょいっとかけて留めて干します。
(5)物干し竿にさかさ干し
物干し竿に胴体部分をかけ、袖の先も物干し竿に固定して干します。これで終了!手間ひまがかかるようですが、やってみればそんなに苦にはなりません。
洗剤の種類も確認!ニットを洗濯する場合の注意点も見ておこう
最後に、ニットを洗濯する場合の注意点についてご紹介しておきます。
まず、初めてニットを洗濯する場合は「色落ちテスト」を行いましょう。
これはニットの目立たない部分に使用したい洗剤の原液を付け、5分ほど置いてから白い布等で押さえて色落ちしているか見るというもの。
白い布にニットの色が少しでも付いていたら色落ちの危険性があるため、自宅での洗濯はやめてクリーニングに出した方が良いかもしれません。
また、ツートンカラーやグラデーションなどニットの色に濃淡があるものは「つけ置き」しない方が良いとされています。
これは濃い色が流れ落ちて薄い方を汚染してしまう「色泣き」の原因となるそうです。
最後に、漂白したいからといって「塩素系漂白剤」を使うのは絶対NG!
これは非常に強力な酸化力を持っていますから、色柄ものに使用すると剥げてしまう危険性があります。
引っかかったら自宅では無理かも……?初めての洗濯は「色落ちテスト」をしよう
色落ちテストをする
目立たないところに使用する液体洗剤の原液をつけて、5分ほどおいて白い布などで押さえます。
色移りがあれば色落ちする可能性が高いので、無理に自宅で洗濯しようとせずにクリーニング店などプロにお任せするほうがいいでしょう。
ツートンやグラデなど、濃淡に配色されているニットは「つけ置き」厳禁!
濃淡に配色されている衣類の場合はつけ置きは絶対に避けてください。色泣きの原因となります。
シミ抜きしたいからと「塩素系漂白剤」を使うのは絶対NG!色はげの原因に
塩素系漂白剤は、酸素系漂白剤に比べ非常に強い酸化力を発生させて、色素の構造を破壊します。
非常に強力なので、色柄物の衣類に使用すると、衣類が色はげを起こしてしまいますので基本的にしみ抜きには使用しません。
優しい手つきで洗えば間違いナシ!ニットをバッチリ洗濯し、新たな季節を迎えよう
いかがでしょうか?ニットの洗濯は「タグを確認」し、必要なら「手洗い」、洗う時には「優しく押し洗い」するというのが基本的なポイントなのですね。
脱水や干し方に関してもコツがあるようですから、ニットが縮んだり色落ちしたりしないよう、しっかりと工夫したいものです。
ニットの洗濯や片付けが済めば、クローゼットの中はすっかり春の装いに。
新たな季節を迎える前に、ぜひニットの洗濯を終わらせてスッキリとした気持ちになってくださいね。