- 住まい(279)
適当に決めると損をする!?理想的な「部屋探し」のコツ&注意点とは
新生活を送るにあたり、最も重要なのが「住む部屋探し」。決めるポイントは広さや立地、家賃など人によって様々ですが、一部分だけを見て適当に選ぶと後々損をすることも……?今回は「春から新生活だし、ストレスの少ない部屋を探したい!」「出来る限り理想を叶えるには、どうすればいいんだろう?」と悩むあなたのために、部屋探しのコツや注意点などをまとめてみました!これを読んで、ぜひ素敵なお部屋に引っ越しましょう。
コツその① タイミングが重要!部屋探しはなるべく早めに始めよう
最初にご紹介する部屋探しのコツは、「タイミングを工夫する」というもの。
例えば4月から新生活が始まる場合は、遅くても2月くらいには新居探しを始めましょう。
3月頃になると既に入居者が決まってしまうことが多いので、早めの行動がカギとなります。
ただし、現在既に一人暮らしをしていて、そこから新居に移るという方は「二重運賃」にご注意を!
二重運賃とは、その名の通り2つの物件の家賃を両方払ってしまうこと。
仮に退去する予定の物件が「退去の場合、1ヶ月前には連絡」となっていて、2月中旬に新居が決まったものの、そこが「絶対3月1日からの契約にしてください」という物件だった場合、どうしても3月分の家賃は両方払わなきゃ……なんて事態になりがちなのです。
こういった事態を防ぐためには、フリーレント物件(入居後1ヶ月は家賃が無料という物件)や入居日にこだわらない物件を探し、後者の場合は解約日と新居契約日を合わせる……という工夫が必要になります。
4月から新生活なら、遅くても「2月」くらいには部屋探しを始めよう!
部屋探しを始めるのはだいたい2か月ぐらい前からがいいとよく言われています。これは、余裕をもって部屋を探せるという時期です。卒業や就職などではそのくらい前から決まっていることですので2か月くらい前から探し始めることができるのですが、進学だと受験が終わるのがだいたい2月ごろ、転勤などではそんなに余裕もなく辞令が下ります。せいぜい期間は1か月あればいいほうと見ていいのではないかと思います。
現在も一人暮らしの人は注意!退去日と契約日によっては「二重家賃」になる危険性も
では、長ければいいかというとそうでもありません。実際に部屋が見つかった際には、契約の約1週間後から賃料が発生する場合が多いですので、現在、賃貸住宅に住んでいる人は、あまり早く物件を見つけても実際に引っ越すまで二重家賃を払わなければいけなくなります。
また、現在住んでいる物件の退去予告期間というのが定められていて、たいていは退去の1か月前には通知をすることが必要となっていますので、引っ越すと決めてから1か月は家賃を払わなければなりません。
二重家賃を防ぐポイントは3つ!可能なら解約日と契約日を合わせるのがベスト
二重払いの期間を短くするためのポイントは、下記点になります。
1:フリーレント物件を探す
2:入居可能日が選べる物件を選ぶ
3:新居の家賃発生日を解約日に合わせられるよう交渉する
コツその② 事前準備が重要!「不動産会社の店舗に行く前に、希望を整理しておく」
続いてご紹介する部屋探しのコツは「不動産会社の店舗に行く前に、自分の希望を整理しておく」というもの。
中にはとりあえず駅近くに不動産屋があるし、行ってみればいいやと考えている方もいるでしょうが、飛び込みは時間的余裕がなくしっかり対応して貰えない……という結果になることも多いので、基本的にやめましょう。
まずは「場所」(立地)「間取り」「家賃」「設備(追い炊き機能や浴室乾燥機能、インターフォンがモニター付きかなど)といった条件を筆頭に、自分がどのような物件を求めているのか整理してみてください。
それが終わったら「SUUMO(スーモ)」や「at home(アットホーム)」などの不動産情報検索サイトで、該当する物件があるか探してみましょう。
全て満たしている物件がなければ、希望の最寄り駅を1駅両隣まで広げてみる、乗り換えを考慮する、各駅停車しか停まらない駅でも良しとする、駅近を諦める(自転車を使うことにする)など、少しずつ妥協しながら選択肢を広げて行きます。
ある程度の目星が付いたら、その物件を紹介している不動産屋さんにメールや電話で内見を申し込みます。
複数の不動産屋さんで紹介されている物件の場合は、店舗までの距離や強そうなエリア(それぞれの不動産屋さんが紹介している他の物件を見れば、ある程度分かります)を考慮して決めてくださいね。
ちなみにこの方法で内見を申し込むと、会うまでの間に担当さんが他の似たような条件の物件を用意してくれていることがほとんどなので、思わぬ掘り出し物にも出会えるかもしれません。
「場所」「間取り」「家賃」「設備」など、自分が何を重視するのか整理しよう!
場所、間取り、家賃、プラス設備
住む目的によって場所が決まってくるのではないでしょうか。
人数によって間取りが、自分の収入によって家賃が決まってくるのではないでしょうか。
賃貸物件の3大要素と言われる、「場所」「間取り」「家賃」を意識して探してみましょう。
それが終わったらネットで情報収集!不動産検索サイトが便利
<インターネットや雑誌で情報収集>
まず、情報収集をして下さい。
情報収集をすれば、相場がわかります。
相場が分かれば、自分の希望が通りそうかどうか分かります。
自分の希望を通すのが難しそうなら、条件変更などを前もって考えておくこともできるわけです。
賃貸住宅[賃貸マンション・アパート]のお部屋探し情報――SUUMO(スーモ)
不動産情報検索サイト「SUUMO(スーモ)」です。
特に賃貸に関する情報をここから調べることができます。
賃貸(賃貸マンション・賃貸アパート)を探す――at home(アットホーム)
同じく不動産情報検索サイト「at home(アットホーム)」の、賃貸紹介ページです。
不動産会社への「飛び込み」はNG!メールや電話で予約してから行こう
⑴あなたの希望に合う物件が無い場合、あなたが来店してから物件を探すことになるので、時間がかかります。
賃貸で集客している業者は、「手持ちの物件がないのでお引き取り下さい。」とは通常、言いません。(かなり忙しい場合とか、あなたが審査の難しい客だと思われると、逃げ口上として言われる場合がありますが..)
たいていは、「お待ちください。」と言い、インターネットや電話で、仲介可能な他社の物件を探し始めます。
⑵店舗スタッフに別の予定がある場合、しっかりと対応してもらえないことがあります。
不動産会社によっては、営業と管理業務をスタッフが兼任している場合があります。
コツその③ 家賃や初期費用は重視して!「素材」も忘れずにチェックしておこう
最後にご紹介する部屋探しのコツは、家賃や初期費用、建物の素材などをしっかり確認しておくということ。
賃貸だからと安易に考えがちですが、物件選びは「買い物」と同じです。
毎月何万円も支払う生活を何年も続けていたら、結果的に何百万というお金が飛んでいきます。
ですからもし仕事が忙しい、もしくはアクティブな遊びが好きなどの理由から家で過ごす時間が短い方は、思い切って理想より低い家賃の物件を選び、その分貯金に回すという手もあるでしょう。
また、家賃のみならず「初期費用」も重要!
初期費用は敷金や礼金、仲介手数料や保険料など、20万円~30万円前後が飛んでいくこともあります。
そもそもあんまり貯金がない……という方は、そちらもしっかり確認して選びましょう。
ちなみに昨今多い「敷金ナシ」物件は結局退去時にクリーニング代を支払うという方法が一般的なので、必ずしもメリットだとは限りません。
賃貸とはいえ家は「買い物」!過ごす時間が少なければ、収入より大幅に安くするのもアリ
月々の家賃にばかり意識が行きがちですが、アパートやマンションを借りるということは、
じつは結構大きな買い物をしている、ということを頭の片隅に入れておくと良いです。
すると、しばらくは仕事に専念するから、家には寝に帰ってくるだけだ、
2年間はムリせず安いアパートに住んで、その分貯金しよう!とか、
たとえばですけど、こんな選択肢も出てきますよね。
家賃だけじゃなく「初期費用」も重要!それだけで30万円前後かかることも
・前家賃(入居を開始する月の家賃)
・礼金(大家さんに支払うお礼)
・敷金(大家さんに預けておくお金)
・仲介手数料(不動産屋さんに支払うお金)
・火災保険料(2年契約の一括払い)
・カギ交換代
・保証会社の料金
・引越し費用
「木造」か?「コンクリート」か?アパートやマンションの素材もしっかり確認しておこう
また、建物に使われている「素材」も意外と重要です。
大まかに分けると木造と鉄骨になるのですが、最近ではRC(鉄筋コンクリート造)の物件も増えています。
一般的には防音や強度、物件の新しさなどの面から鉄筋コンクリート造が良いと言われていますが、木造の方が費用が安い(家賃も安いことが多い)、間取りの自由度が高いなどのメリットもありますので、自分がどこを重視するのかよく考えましょう。
更に、大抵の方が重視する「駅近」かどうかについてですが、駅に近いと列車の音がうるさい、深夜まで人通りが多いなどのデメリットもあります。
自転車があるし、駅までは多少距離があっても静かな方がいい!どうしても駅まですぐのところに住みたい!自分がどちら側なのか、よく吟味してみてくださいね。
おおまかには
⒈木造
⒉鉄骨(重量鉄骨、軽量鉄骨)
⒊RC(鉄筋コンクリート造)
⒋SRC(鉄骨鉄筋コンリート造)
の4種類があります。
鉄骨と木造の違いとは?特徴や性能、価格などさまざまな面から比較!
鉄骨住宅と木造住宅、それぞれの特徴とメリット・デメリットについて書かれています。
コンクリート造のRC住宅と木造住宅の違いは?
昨今増えてきた鉄筋コンクリート造(RC)と木造住宅の違いについて、様々な視点から詳しく書かれています。
「駅近」だから良いとは限らない!自分にとっての重要度を見つめ直そう
病院や買い物をする場所は、駅からの徒歩よりも時に重要です。
必要なものが揃えられない場所であるなどと感じ、ここでストレスを抱えてしまうと、次の引越しが直ぐに必要となり、最悪の結果にもなります。
特に買い物は、普段の食生活に必要なアイテムが想像できる予算内で買え備わっている場所があるのか?までチェックしましょう。
駅は終電まで稼動し、駅周辺は店が営業のため並びます。
そして、その近くには常に人が集まりやすく、同時に音や光は途絶えません。
あなたにとって、他を犠牲にしても駅までの近さがそれほどまでに重要となるのか?という目線でも考えて見ましょう。
思わぬ後悔につながる!?「部屋探しの注意点」を見ておこう
部屋探しのコツをご紹介してきましたが、その他にもいくつか注意点も存在します。
まず、内見の時は「家具を置いた状態」で想像することが大切です。
内見の物件は家具や家電などが置いていない状態なので、実際住むよりも全体的に広く感じます。
いざ住んでみたらこれもあれも置けない……!ということになりがちですから、できればサイズを測りつつしっかりと大きさを確認しましょう。
また、扉や窓の開け閉めはしやすいか、その部屋で落ち着いて過ごせるかなど、周囲の環境にも気を配ります。
ゴミ捨て場や駐車場などの共有部分も忘れずチェックし、複数の物件を見る場合はその都度印象をメモしておくと安心です。
あとは、意外な落とし穴が「ロフト」物件。
寝る場所が上空にあるというのはスペースが広がって良いのですが、空気が上に溜まりやすいため夏は熱く冬は寒い、落下の危険性がある、掃除スペースが広くなってしまうなど様々なデメリットもあるので、しっかりと考慮しておいてください。
最後に、家賃交渉は一般的には失敗することが多いと言われています。
余程入居者に困っている物件の場合は分かりませんが、家賃は継続的な収入になるので妥協しない大家さんが多いのです。
安易に交渉に踏み切ると逆に心象が悪くなってしまい「じゃあ住んで貰わなくて結構です!」となることもあるため、気を付けましょう。
内見の時は「家具を置いた状態」で想像してみて!窓や扉の開け閉めも確認しておこう
冷静に「住んだ後」のことを想像ながら部屋チェック
・扉や窓を両側に開閉しスムーズかどうかをチェック。
・そのお部屋で“眠る”ことを想定し静かにしてみて、外のや内部の音に耳を澄まし、部屋の向きや風の流れ、ベランダや柵の状態、網戸の有無を確認。
・ユニットバスやトイレは図面からだとサイズがわかりにくいので、サイズ感を自分の目で確認。
・内見時の室内は、家具などがないので広く感じます。部屋の形状によっても家具などの配置が変わるので、室内のサイズをメジャーで測ることが重要です。そして、冷蔵庫、洗濯機置場、キッチン廊下、収納、ベランダの奥行きなどは測って図面にメモしましょう。
共有部分もチェック!複数見る場合は、その時々で感想をメモしておこう
・メールボックス、宅配ボックス、ゴミ置場、駐輪場などの共用部分もくまなくチェックしましょう。
・内見の後は、「電車の音がうるさい」「日当たりがよい」「独立した洗面所が気に入った!」など、そのとき感じた感想を図面に書いておきましょう。
「ロフト付き」の物件は注意!スペースが広がる分結構なデメリットも……
・夏場は蒸し風呂状態になる
・暖房冷房が余分にかかる
・階段の上り下りが面倒
・ロフト部分の天井に頭をぶつける
・落下の危険性がある
・掃除スペースが広い
・家賃が単身者用の間取りと比べ少し高い
「家賃交渉」は失敗することが多い!安易に踏み切ると心象が悪くなる恐れも?
家賃交渉の成功率は全体の5%~10%です。しかも、ほとんどが1000円~2000円単位です。
なにも知らない人は、家賃は簡単に下がるものと考えていますが、賃貸物件の契約時の敷金や礼金といった初期費用よりも、圧倒的に難易度が高いです。
一点重視よりバランスよく!予算もきちんと考慮して、理想の部屋探しを達成しよう
いかがでしょうか?部屋探しのコツはタイミングに注意する、不動産屋さんに行く前に事前準備する、家賃や初期費用、建物の素材、周囲の環境など様々なところに気を配るなどが挙げられます。
理想の部屋のイメージが既に出来ている方は、一点を重視してそれが叶うならいいや!と決めてしまいがちですが、後々困ることにもなりかねませんから、ぜひバランス良く確認してくださいね。