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ダシ汁に具材を詰め込むだけじゃない!?奥深い「水炊き」の絶品レシピ集

水炊きといえば、鶏肉や肉団子、野菜などをダシベースの優しいスープに入れた鍋、というイメージ。しかし、実は関東地方と関西地方で、作り方が違うというのです!今回は「水炊きって適当にしか作ったことないけど、本当はどうやるんだろう?」「毎回やりすぎてマンネリ気味だから、ちょっとしたアレンジ方法が知りたいな」というあなたのために、基本のレシピを含めて水炊きの絶品レシピを多数ご紹介します!ぜひご参考ください。

水炊きには「博多風」と「関西風」が!基本のレシピをご紹介

まず、水炊きの基本のレシピを見ていきましょう。
水炊きの歴史は長崎出身の林田平三郎氏が香港に渡り、英国人の家庭に住み込みで料理を習ったことから、西洋料理のコンソメと中華料理の鶏ガラスープの両方にヒントを得て考案されました。
最初にお店が開かれたのは博多ですから、発祥は博多ということになりますね。
博多の水炊きは白濁した濃厚なスープが特徴で、鶏肉の他の具材はキャベツやネギなどシンプルなものが中心となっています。

昨今では博多風と双璧をなす「関西風」の水炊きも存在し、こちらも非常にポピュラーですね。
関西風水炊きは昆布だしが基本で、鶏肉や白菜、きのこ、豆腐、春菊、ねぎなどたくさんの具材を入れ、ポン酢醤油で食べるのが特徴です。

じっくり煮込んだ白濁スープが決め手!基本的な「博多風」水炊きの作り方

博多風水炊きの作り方は、まず鶏ガラを煮込んでアクを取り、一旦お湯を捨てて再度2~3時間煮込みます。
本格的な白濁スープにしたい場合は、1時間ほど鶏ガラを煮込んだ後一度鍋から上げ、ビニール袋に入れて叩き細かくしてから、再度煮込むと濃厚になるようです。

鶏肉は一度沸騰したお湯に湯通しし、汚れを取ります。
最後に鍋に昆布と酒、水を適量加えて鶏肉を20分ほど煮込み、肉のみを取り出して茹で汁を最初の鶏ガラスープに入れてください。
食べる時はそのスープにまず鶏肉のみを入れ、スープと肉を少し楽しんでから野菜を入れたり、ポン酢を付けたりすると良いようです。

材料(4人前)

・鶏がら(鶏3羽分程度)
・昆布
・鶏肉
・お好みの野菜(鶏肉がメインですので、少なめでOK)
・万能ねぎ

出典:http://www.i-fukuoka.jp/gourmet/mizutaki/recipe.html

作り方

⒈大きめの鍋を用意します。その中に水をたっぷりはり、沸騰させます。沸騰したら、そこに用意した鶏がら(1羽に付き3等分くらいに叩き割っておきましょう)を全部入れます。(強火のまま)

⒉しばらくしたら、アクが浮いてきますので取り除きます。5分程度で一旦火を止めて、お湯を捨てます。

⒊その後、再びお鍋に水をはり、鶏がら2-3時間ほど煮込みます。煮込む際は、圧力鍋などを使うとより短時間でスープが出来上がります。(さっぱりとしたスープが好きな方は短めに。)

⒋また、博多水炊きは、やっぱり白濁色の濃厚なスープがお好きという方は、1時間ほど鶏がらを煮たあと、一度鶏がらを鍋からあげて、厚手のビニール袋に入れて、ビール瓶などの固いもので叩きます(10-20回程度)。そして、細かくなった鶏がらを再度鍋に入れて煮込みます。こうする事で、より鶏がらのスープが濃厚になります。

⒌鶏肉は一度沸騰したお湯に湯通しし、汚れをとります。

⒍鍋に、昆布とお酒、水を適量加え鶏肉を弱火で20分ほど煮込みます。煮込んだ鶏肉はお皿にあげておき、ゆでただし汁は(1)のスープに加えておきます。

出典:http://www.i-fukuoka.jp/gourmet/mizutaki/recipe.html

昆布の出汁で似て、ポン酢醤油で食べる!基本的な「関西風」水炊きの作り方

続いては、関西風水炊きの作り方です。
関西風水炊きは、まず土鍋に水とだし昆布を入れ、30分くらい浸けたのちに加熱して、沸騰したら昆布を引き上げます。
沸騰した昆布だしに鶏ガラスープの素(もしくは鶏の骨)と鶏肉を入れ、5分ほど煮込んでダシが取れたら再度取り出しましょう。

あとは火の通りが悪いものから下準備した材料を入れ、全て煮えたら完成です。
一から鶏ガラスープを作らない分、博多風よりは関西風の方が手間がかかりませんね。

材料 7号鍋 2~3人前

鶏モモ肉 1枚  250g
白菜 1/4束  300g
椎茸 3個
エノキ 1P
豆腐 1/2丁
長ネギ 1本
マロニー 40g
春菊 1/2束
水  700cc
出汁昆布  10cmくらい
鶏ガラスープの素 大さじ2
塩 小さじ1/2

出典:http://ws-plan.com/recipe3/mizutaki.html

鶏モモ肉を一口大の大きさに切り、塩をまぶして軽く揉み、10分くらいおいておきます。
肉に塩をまぶしておくと、余分な水分と臭みを取り除くことが出来ます。

マロニーを茹でます。
鍋にたっぷりのお湯を沸かし、沸騰したらマロニーを入れ、袋の裏に記載してある時間茹で、冷水で洗いザルに上げ水気を切っておきます。

土鍋に水と出汁昆布と入れ、30分くらい浸けておきます。30分後加熱して沸騰寸前に昆布を引き上げます。

沸騰した昆布ダシに鶏がらスープの素と鶏肉を入れ5~6分加熱します。アクと余分な油がでますので取り除いてください。
本来は、骨付き肉を使うと良いのですが、売っていなかったので、スープの素を使いました。骨付きを使う場合はスープの素は使わなくていいです。

5~6分煮てダシを取ったら、一旦鍋から引き上げます。

材料をそれぞれ切ります。
白菜:一口大の大き    春菊:横に2~3等分   豆腐:角切り
椎茸、エノキ:石づきを取る   長ネギ:斜め切り

完成

火の通りの遅い材料から鍋に入れ、野菜に火が通ったら水炊きの完成です。ポン酢などを付けて頂きます。

出典:http://ws-plan.com/recipe3/mizutaki.html

もうひとつ、楽天レシピに掲載されている「masya0928」さんの関西風水炊きレシピをご紹介しておきます。
こちらは鶏ガラスープを使わず、昆布だしのみの旨みで作られたあっさり水炊きとなっており、ポン酢に付けて食べるとより一層深みが増しますよ。

昆布で丁寧に出汁を取った、優しい関西風水炊きのレシピです。
レシピ提供は「masya0928」さん。

定番だけじゃない!水炊きの美味しいアレンジレシピ2選

基本的&本格的な水炊きレシピは前述した通りですが、作り慣れると少しアレンジしてみたい!と思ってしまいますよね。

そこで今回は、水炊きの基本を押さえつつもちょっと変わり種!な水炊きレシピを2つご紹介します。

その① 上品な香りが食欲をそそる!「柚子肉団子と牡蠣の水炊き」

最初にご紹介するのは、レシピブログに掲載されている「musashi」さんのレシピ。
関西風水炊きの基本を押さえつつ、たっぷり使われた柚子の香りと牡蠣がマッチして、何とも言えない上品な雰囲気を醸し出しています。
ポン酢も柚子果汁を使って作られており、一口食べれば爽やかな旨みが広がる逸品です。

柚子の香りと牡蠣の組み合わせが新鮮な「柚子肉団子と牡蠣の水炊き」のレシピです。
提供者は「musashi」さん。

その➁ どうしても辛い鍋が好き!なあなたは「韓国風水炊き」もおすすめ

次にご紹介するのは、レシピブログに掲載されている「JUNO」さんのレシピ。
水炊きもいいけど、やっぱり俺は辛い鍋が好きだ!というあなたにおすすめの「韓国風水炊き」のレシピです。
ニンニクやキムチが効いていますが、昆布とカツオのだし汁の旨みも忘れない、贅沢な逸品となっています。

韓国風に辛めの味つけをした水炊き「タッハンマリ」のレシピです。
レシピ提供者は「JUNO」さん。

鍋の後も有効活用!残った水炊きのシメレシピ

水炊きをひとしきり食べた後、勿体ないのが「だし汁」ですよね。

そこで今回は、水炊きの後のだし汁を使ったシメのメニューをご紹介します。

博多水炊きに名物をプラス!「シメの明太子雑炊」

ご紹介するのは、ブログ「アラサー!料理研究@家」に掲載されている「なー研究員」さんのレシピ。
水炊きのシメとして忘れてはならないのが、そう!雑炊ですよね!こちらのレシピは博多風水炊きに、更に博多名物明太子を加え、更に味わい深い逸品にしています。
卵&ご飯のふわとろの中に明太子の風味が光る雑炊を、ぜひ味わってみてくださいね。

水炊きの後のシメにおすすめ!博多名物水炊きに、もうひとつの名物明太子をプラスした雑炊です。
提供者は「なー研究員」さん。

1人でも!皆でも!美味しい水炊きで精力つけよう★

いかがでしょうか?水炊きと一口に言っても博多風と関西風に分かれているのですね。
水炊き=調味料を使えばカンタン!と思っていた方もいるでしょうが、鶏ガラスープや昆布から出汁を取ろうと考えたら、料亭並みの奥深い料理になるのも頷けます。

昨今は一人鍋も流行していますが、今年はぜひ鶏ガラスープや昆布だしを取るところから始める本格派の水炊きを作り、彼女やお友達と一緒に温かい鍋をつついてみてくださいね。