- 男性美容(308)
眠った筋肉を呼び覚ます!インナーマッスルの鍛え方とは
筋肉は、私たちの目に見えている部分にのみ存在するわけではありません。 腕や脚、腹筋といった部位の下には、目に見えないながらも私たちの筋肉を支えているインナーマッスルというものがあるのです。 その能力と効率的な鍛え方について詳しく見ていきましょう。
インナーマッスルを鍛える意味
そもそもインナーマッスルとは?
インナーマッスルとは、私たちの身体の奥にある筋肉のことです。
インナーというくらいですから、その筋肉を動かしたとしても身体の表面でその働きを確かめるのはなかなか困難です。
反対にアウターマッスルとは私たちが自分の目で見てその動きを確かめられる筋肉を表します。
一般的な筋トレは主にアウターマッスルを鍛えるトレーニングです。
アウターマッスルは見かけの変化もわかりやすいため、筋トレのモチベーションを維持するには最適な筋肉といえます。
しかし、最近ではインナーマッスルを鍛えることによる健康効果が注目を集めているのです。
人間の筋肉は体の中心に近い部分・骨に近い部分から、何層にも重なって体を覆っています。
この中で、比較的深い部分にある筋肉がインナーマッスルと呼ばれているわけです。
だから文献によっては、インナーマッスルを「深層筋」と呼んでいることもあります。
従って、インナーマッスルというのは、どこか一つの筋肉を指している言葉ではありません。
簡単にいうと体の奥のほうにある筋肉の総称だと思ってください。
運動能力の向上
インナーマッスルは、アウターマッスルと骨を仲介する役割を果たしています。
アウターマッスルをいくら鍛えても、その筋肉を上手く扱えなければ運動能力は向上しません。
インナーマッスルを鍛えておくことでアウターマッスルを支える力が向上し、よりスムーズに連続した動作を続けることが可能になるのです。
インナーマッスルの鍛え方次第で、スポーツを楽しめるかどうかが大きく変わってきます。
肩関節や股関節は通常の動きの他にも、回旋という複雑な
動作も行います。
この動きはアウターマッスルだけではなくインナーマッスルの
働きがとても重要になってきます。
スポーツにおいてはインナーマッスルを鍛えることによって、
身体の動きを滑らかにし、正確なフォームを確立することも
出来ます。
またインナーマッスルを鍛えることによってスポーツにおける
怪我予防にも大変効果があります。
腰痛、関節痛の防止
インナーマッスルは、骨に近い部分の筋肉です。
この筋肉を鍛えてあげることで姿勢が安定し、関節痛や腰痛といった身体の不調を予防出来ます。
仕事やプライベートで同じ姿勢ばかり取っているという人は、普段使わないインナーマッスルの衰えによって身体の節々が痛くなっている可能性があります。
インナーマッスルの正しい鍛え方を知ることが、快適な毎日への第一歩なのです。
腰周りのインナーマッスル(腸腰筋、腹横筋、大腰筋など)を鍛える事によりお腹を引き締めることや、腰痛を解消することが出来ます。
更に慢性化した腰痛や“ギックリ腰”にも効果があり、ギックリ腰というのは凝り固まってしまった腰周りのインナーマッスルに衝撃が加わることで発生しますが、その予防策にもなります。
ダイエット効果も
インナーマッスルは、遅筋と呼ばれる筋肉が多く含まれています。
遅筋とは持久力のある運動に適した筋肉のことで、脂肪をエネルギーに変える力を持っているのです。
つまり、遅筋が多いインナーマッスルの鍛え方を熟知していれば、将来の肥満や体重の増加を阻止出来るのです。
インナーマッスルを今から鍛えて、未来の自分に健康な身体をプレゼントしましょう。
筋肉はスポーツのときに使うようなものだけではなく、血液を循環させたり、身体の熱を生産したりする役割も果たしています。
それらの役割と深くかかわっているのが、”赤筋”とも呼ばれる『インナーマッスル』。
インナーマッスルを鍛えることで、筋肉量を1kg増やすと、基礎代謝が1日あたり50キロカロリー増えると言われています。
インナーマッスルを鍛えることで基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい身体をつくることができるのです。
体幹のトレーニング
ダイアゴナル
今回は、体幹、上半身、下半身の3つの部位に分けてインナーマッスルの鍛え方をご紹介します。
体幹とは、腹筋や背筋を代表とした身体の中心にある筋肉のことです。
ここを鍛えることで重心が安定し、複雑な動作の中でも高いパフォーマンスを発揮することが可能になります。
そのトレーニングとしておすすめなのが上の画像にあるダイアゴナルです。
ダイアゴナルのそもそもの意味は対角線を指しますが、体幹トレーニングでは左右の対角線上の動きを指し、ダイアゴナルでは身体の後ろ側を全体的に鍛えることが出来ます。更に厳密にいうと、伸ばしている手足を結んだ斜めのラインが鍛えられます。人は動作の際、このようなクロスのラインで連動して動くことが多いので実践的な体幹トレーニングといえます。
ダイアゴナルは左手と右足のように対角線上にある手足を上げて身体を支えるトレーニングです。
ボールを投げる、走るといった動作はどれも対角線上の手足を連動させますから、実践的な鍛え方といえます。
最初は画像のように膝を着いた状態で数十秒キープし、反対の手足に切り替えてください。
背筋をまっすぐ伸ばして、上げている手足が同じ高さに来るようにするのがポイントです。
慣れてきたら膝ではなくつま先で身体を支えるようにすると、より体幹に効きます。
1.肩の真下に手がくるようにして四つんばいの姿勢をとります
2.右手と左足、左手と右足というように対角線(ダイアゴナル)上の腕と足を伸ばし、骨盤を安定させたまま10秒間キープし、元の姿勢に戻ります
3.これを交互に繰り返し3セット行います。
ネックフレクション
続いてご紹介したい体幹の鍛え方がネックフレクションです。
首の筋肉は、私たちの脳や頭蓋骨を支える重要な筋肉です。
上の動画のように、仰向けになった状態から首をへその方に曲げる運動を繰り返すことで首の筋肉、いわゆる胸鎖乳突筋と腹筋を同時に鍛えられます。
普段あまり使われない筋肉だからこそ、インナーマッスルトレーニングで鍛えておきましょう。
コンタクト競技では、相手とぶつかった衝撃で頭部が振られる時がありますが、首の筋肉が弱いと振れが激しくなり脳しんとうを起こしてしまうこともあります。首の筋肉はあらゆる競技・運動にかかわる大事な体幹筋の一つなのです。
上半身のインナーマッスルトレーニング
ダンベルプロネーション
上半身のインナーマッスルの鍛え方は、アウターマッスルの筋トレに比べて地味なものが多くなっています。
しかし、地味だからこそじわじわと身体に効き、継続することで大きな効果をもたらすのです。
上の動画にあるダンベルプロネーションは、手首のインナーマッスルを刺激します。
ベンチの上で手首を固定しながらダンベルを持ち、垂直になる位置まで手首を回転させましょう。
腕がベンチから離れてしまうと、手首のインナーマッスルに効かなくなってしまうので注意してください。
・ダンベルを片手に持ち、肘をベンチにのせ固定する。
・手のひらを上に向けて、前腕部をしっかりとストレッチさせておく。
・手首を回転させて、ダンベルが垂直になるまで持ち上げる。
・前腕が浮いてしまわないように注意しよう。
・戻すときは負荷を感じながらゆっくりと戻す。
アウトワードローテーション
上半身のインナーマッスルの中でも、鍛え方に気を付けたいのが肩です。
肩は、ローテーターカフを筆頭に様々な筋肉が複雑に絡み合っているため、大きすぎる負荷をかけると痛めてしまう可能性が高い部位といえます。
そこでお試しいただきたいのが、上の画像にあるアウトワードローテーションです。
まずは横向きに寝ます。
床に着いてない方の側の腕は、脇を閉めた状態で床の垂直になるように立てておきましょう。
そちらの手にダンベルやボールを持ち、肩の筋肉で身体の前側に腕を倒し、手がへそに触れる直前で元に戻します。
肘や手首を固定しておくのが重要です。
今度は肩の外旋、内旋を行います。小円筋と肩甲下筋を主に鍛えます。
1. 寝っ転がって写真のような体勢を取り、肘は90°に曲げます。
2. 肘を固定して肩を内旋/外旋させます
3. 3秒かけて下ろし、1秒で上げておこいます。
肩を覆う筋肉に負担をかけないためにも、まずはウェイトを持つことなくフォームを固めるところから始めましょう。
最初はテニスボールや野球ボール程度の重さでも、充分に肩のインナーマッスルに効かせられます。
一度の動作に時間をかけて、ゆっくりと肩のインナーマッスルを刺激してください。
フォームができてローテーターカフにしっかり効かせられるようになったら、上げは少し速く上げて筋力強化をはかってみよう。ただしデリケートな関節なので重い負荷をあつかったり無理はしないこと。
下半身のインナーマッスルトレーニング
レッグアダクション
最後に下半身のインナーマッスルの鍛え方について見ていきましょう。
上の動画にあるのは太腿の内側、いわゆる内転筋を鍛えるレッグアダクションというトレーニングです。
椅子に座った状態で足を閉じ、太腿の内側に力を入れながら十秒ほどキープしてください。
この動きを何回か繰り返すことで、普段あまり使われない内転筋が強く刺激されるのです。
足を閉じた際、太腿の間に手やペットボトル、ボールといったグッズを入れて太腿を締めるのも効果的です。
ヒップアブダクション
続いて見ていただきたいのが、ヒップアブダクションというインナーマッスルの鍛え方です。
アブダクションアダクションはよく似ていますが、実は反対の動きを表しています。
上の画像のように、横になった状態で床に着いている側の脚を曲げ、身体を支えてください。
そこから反対の足を上下に動かしていきましょう。
足先を常に身体の前方に向けながら足を上げ下げすることで、お尻から太腿の筋肉が外転するのです。
内転とは逆の動きですから、ヒップアブダクションとレッグアダクションを均等に行ってバランス良く鍛えておきたいところです。
1.鍛えたい側の側腹部が上を向くように横向きに寝ます。このとき一方の手で肘をたてるように上半身を起こし、他方の手でバランスが保てるよう床面においておきます。(写真1)
2.上側の足を天井に向けて挙上(外転)します。このとき足先は常に正面を向くようにします。(写真2)
3.重力に逆らいながらゆっくりと開始姿勢に戻ります。開始姿勢に戻す際は脚が床につかない程度にまで戻すようにします。
4.以後、運動動作を必要回数繰り返します。
マシンを使うのもあり
下半身のアダクションとアブダクションのトレーニングは、上にあるようなマシンを使えば、どちらも簡単に鍛えることが出来ます。
動かすことが出来る負荷の大きさによって、自分が内転と外転のどちらの動きが苦手かを確かめられるのも大きなメリットです。
マシンや自重トレーニングを活用して、下半身のインナーマッスルを鍛えていきましょう。
●アダクション(脚を開いた状態から閉じる)
内もも(内転筋群)を主に鍛えます。
O脚、膝痛の予防改善。下腹部引き締めの補助効果。
●アブダクション(脚を閉じた状態から開く)
お尻横(中臀筋)を主に鍛えます。
股関節の動きの改善。お尻の引き締め効果。
内転筋群(内もも)、中臀筋(お尻横)を鍛えることは、立位・歩行時等の姿勢改善に繋がります。
インナーマッスルで内側から身体を鍛える
インナーマッスルは、皆さんの身体を見えないところから支える縁の下の力持ちです。
トレーニングを積み重ねて、健康で若々しい肉体をいつまでも維持していきましょう。