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石狩鍋で冬を乗り切る!美味しいお店とレシピをご紹介

全国には各地にご当地鍋がありますが、日本の台所である北海道を代表するのが石狩鍋です。今まで北海道を訪れたことがあるという人も、名前は聞いたことがあっても実際に食べたことは無いという人も多いことでしょう。今回はそんな石狩鍋の美味しいお店と、自宅で美味しく作るポイントをご紹介します。

石狩鍋とは

石狩市発祥のご当地鍋

石狩鍋とは北海道の石狩市で誕生したご当地鍋です。
石狩市は鮭やイクラといった海産物を名産として知られ、石狩鍋はそうした魚介の味を最大限引き出しているのです。
北海道が開拓された当時から魚介をベースにした鍋が食べられており、石狩鍋の原型といわれています。
そこにジャガイモなどの野菜や味噌風味のスープが加わり、現代の石狩鍋へと変化してきました。

名称の通り、石狩が発祥地です。石狩川には秋になるとサケが遡上するという環境もあり、石狩川河口付近において明治前期には石狩鍋の原型が誕生したとされています。現在こそ味噌仕立てが基本の石狩鍋ですが、その昔は塩味、醤油味もあり、現在のように汁ものというより肉じゃがのようだった時代もあるとか。明治時代中期に現在の形になったとされています。

出典:https://pucchi.net/hokkaido/foods/ishikarinabe.php

北海道産の美味しい野菜や魚が具材

石狩鍋の魅力は魚介だけではありません。
北海道の豊かな大地で育った野菜もふんだんに使っているのが特徴です。
キャベツや玉ねぎを鍋料理に入れるという話はあまり聞かないかもしれませんが、石狩鍋では当たり前のように具材として使用されています。
石狩鍋は、まさに北海道の美味しい食材を良いとこ取りした鍋料理なのです。

「石狩鍋」に入れる野菜はキャベツ、じゃがいも、たまねぎ、大根、長ネギ、しいたけ、にんじんなどで、特にキャベツ、玉ねぎ、じゃがいもは北海道ならではの具材ともいえます。キャベツや玉ねぎを使う事で甘味も出て、昆布と鮭の出汁と共に旨味が一層味わい深くなります。

出典:http://kyoudo.kankoujp.com/?p=1551

自由に工夫して食べられる

鍋料理は、家族や友人と集まってワイワイと騒ぎながら食べるのも楽しみの1つですよね。
石狩鍋は魚介と味噌がベースのスープですから、基本的にはどんな食材を入れても美味しくいただけます。
石狩鍋の定番となっている具材以外にも合うものないかどうか、お試ししながら楽しむのも良いでしょう。

石狩鍋は、ちゃんちゃん焼きではないですが、やはり大勢でわいわい言いながら囲んで自由に味付けして食べられるというところが魅力です。また、鍋料理は自由に具材を選んで入れることができ、汎用性が高いところも魅力の一つです。まあ、鍋に明らかに向いていないと思われる具材を入れるのはどうかと思いますが、それでも自分が好きだというのであれば何を入れてもおいしく頂けるのも大きなポイントですね。鮭料理の中でもちゃんちゃん焼きと並んで工夫しがいのある料理だと思います。

出典:http://www.salmon-iroha.com/recipe/ishikarinabe/

北海道で石狩鍋を食べるなら?

金大亭

北海道で石狩鍋を食べたいと思った方にぜひ訪れていただきたいのが石狩鍋を始めて提供した飲食店ともいわれている「金大亭」です。
こちらのお店は明治時代から漁師たちの憩いの場として親しまれており、彼らが食べた鍋料理が石狩鍋として少しずつ道内外へ広まっていきました。
お店の外観も高級感漂う木造となっており、お店に入ると石狩鍋が生まれた当時にタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。

金大亭(きんだいてい)は、北海道石狩市にある料亭。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%A4%A7%E4%BA%AD

石狩鍋の原型となる鍋料理を考案した店として知られている。
1880年(明治13年)に、新潟出身の女性・石黒サカにより創業される。
金大亭で出されている石狩鍋は、鮭のアラと身、木綿豆腐などが具材で、昆布だしに味噌を溶かしたものに、山椒を加える。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%A4%A7%E4%BA%AD

そんな金大亭では上の画像にあるような石狩鍋を食べられます。
コンブと鮭がベースの出汁に味噌を加えて、たっぷりの野菜をじっくり煮込んでいます。
最後に春菊や山椒を加えることで味に深みが増し、魚介の旨味をより強く感じられるのです。
北海道で石狩鍋といえばこのお店と良いわれるほどの人気店なので、ぜひ一度ご賞味ください。

鮭の石狩鍋。
酒粕とかは入らず、昆布だしに味噌のみ。鮭の出汁が効いていて、そして山椒が加わり独特な味。とっても美味しい。


ごはんも一緒に出されて、美味しくいただきました。
この鍋、最高です。

出典:http://tabi.jiyujin.tokyo/kindaitei/

鮨爽醇鳥 ひだか

石狩鍋を提供している場所としてもう1つご紹介したいお店があります。
それは、石狩市花川南にお店を構える「鮨爽醇鳥 ひだか」です。
こちらのお店では石狩鍋を中心に、石狩市周辺で獲れる魚介や農産物を活かした料理をお召し上がりいただけます。

鮨と地酒と鳥料理を基本に地産地消の「鮭醤油らーめん」や
「石狩鍋」また「やみつき鶏鍋」などオリジナリティーあふれる一品料理を揃え、
生ものが食べられない方がいらしても一緒に楽しめるお店作りをしています。
ぜひ、心ある料理と愛情の握り寿司をお楽しみください。

出典:http://www.umai-hidaka.jp/

ひだかの石狩鍋は、味噌の塩気の中にまろやかさが隠されているのが特徴といえます。
鮭の出汁だけでなく野菜の甘みがお口の中に広がり、黙々と箸を動かしてしまうこと請け合いです。
石狩鍋以外にもお寿司や丼など、北海道の食の魅力を堪能出来るメニューが揃っています。
午後11時まで営業しているので、石狩市を訪れたときに晩酌を楽しむ場所としてご利用いただくのも良いでしょう。

ひだか特製、石狩鍋。

早速、「いただくのじゃー!」

「おいしいー!!」

出典:http://blog.livedoor.jp/ishikari_nabebugyo/archives/53500262.html

ひだかの石狩鍋が大好き!と言って食べに来るお客さんも多いんですって♪

出典:http://blog.livedoor.jp/ishikari_nabebugyo/archives/53500262.html

石狩鍋をお家で美味しく作るコツ

鮭や昆布でしっかり出汁を取る

石狩鍋はもともと家庭で食べられていた料理ですから、材料さえそろえば皆さんにもお作りいただけます。
石狩鍋を美味しく作る最も重要なポイントは出汁を取る工程です。
石狩鍋の具材としては鮭の切り身が一般的ですが、出汁を取る際にはアラも使用します。
鮭のアラを煮立ててとった出汁の中に、コンブや鰹節を入れて旨味を引き出すのです。
そこに下茹でしておいた根菜類を加え、ある程度煮たら鮭の切り身や豆腐といった火の通りやすい具材を投入します。

◆鮭の頭やアラをぶつ切りに
◆ゴボウ、ダイコン、ハクサイ、ニンジン、タマネギは充分に下湯でしておく
◆下湯でして一度きれいに洗った鮭のアラを、最初は中火で煮立ったら弱火に
◆細火で最低でも1時間ほど静かに煮る
◆一度アラだけを取り出す
◆先の煮汁にだし昆布を入れてすぐに引き出す
(好みでカツオブシ削りでもよい)
◆再び沸騰したら取り出し味噌を溶きいれる
◆味噌を入れたら湯が静まる
◆その間に、酒、味醂、薄口醤油で味を決めてしまう
(塩鮭の場合塩は使わない)

出典:http://temaeitamae.jp/top/t6/c/japanfood.Soup.04.html

山椒や味噌を加える際の注意点

根菜類を入れたときに出る灰汁をしっかり取り除くのも、石狩鍋を美味しく仕上げるポイントです。
具材に火が通ったら味噌を入れていきます。
味噌を煮立たせると風味が薄くなってしまうので、火の加減には注意してください。
塩鮭と生鮭のどちらを使うかでスープの濃さが変わってきます。
塩鮭を使っているときにはあまりたくさんの味噌を入れてしまうと塩辛くなるので気をつけましょう。
石狩鍋の味の決め手として山椒を加えますが、このとき山椒の苦みが強くならないように必ず火を止めておきましょう。

・灰汁はこまめに取り除いてください。
・味噌を入れてからは煮立てないように気を付けましょう!
・山椒は熱をかけると苦みが出るので、必ず火を止めてから
入れるようにしてください。
・使用する鮭によって含まれる塩分が違うので、味付けは
その時々で調節してくださいね。

出典:http://kamyyusy.com/207.html

酒粕や牛乳でまろやかに仕上げても美味しい

石狩鍋の基本はここまでご説明した通りです。
ここにあえて隠し味を加えるとすれば、牛乳や酒粕をおすすめします。
よりクリーミーに仕上げたいときには、味噌を入れて煮込んだ後に牛乳を加えましょう。
酒粕は味噌と同じタイミングで入れてあげると、味にまろやかさが生まれて身体も温まります。
具材や調味料を工夫して、自分だけの石狩鍋レシピに挑戦してみるのも楽しいですよ。

石狩鍋でポカポカな身体に

石狩鍋は、厳しい冬を過ごす北海道の人たちの身体を長年温めてきました。
今年の冬はぜひ石狩鍋を食べて、冬を乗り切りましょう。