美侍

気が付けば1日が終わってる!「ジャネーの法則」はなぜ起こる?

子どもにとっては長く感じられる時間が、年齢を重ねるごとに急激に過ぎていくような気がする……という「ジャネーの法則」。いつの間にか1日が終わっていて「もうこんな時間!?もっと余裕があればやりたいことができるのに!」とやきもきしたり、1年の終わりに「もう来年になるの!?」と驚いたりした経験は大人になると誰しもありますよね。しかし、一体なぜジャネーの法則は起きるのでしょうか?今回はその原因を探ると共に、限られた時間を有意義に使う方法を探ってみました!ぜひご参考ください。

ジャネーの法則は、「大人になるほど歳月が短く感じられるようになる」というもの!

ジャネーの法則とは、19世紀の哲学者「ポール・ジャネ」により発案された理論で「主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価される」というもの。
大人になると「もう1年終わったの!?」と驚くことが誰しも一度はあるものだと思いますが、まさにあの感覚を表しているのですね。
50歳にとっての1年は人生の50分の1ですが、5歳にとっては5分の1なわけですから、そう考えると生きてきた年数によって1年の相対的な長さが小さくなる、というのは納得できる気がします。

ジャネーの法則によれば、「50歳の1年は1歳の7日分にしか値しない」そうで、その理屈でいくと体感的には、20歳で人生の半分を終えてしまっているのだとか……。
成人したらもう人生があと半分になっているなんて、正直恐ろしいですよね。
しかし、振り返ってみると大人にも「今日の会議長いなあ……早く終わらないかなあ」「病院の待ち時間長すぎじゃない?」など、時間を長く感じることはあるはず。
つまり、ジャネーの法則は「現在進行形」の体感速度ではなく、「過去を顧みた時の時間の長さ」を表しているのだと言えそうです。

ジャネーの法則は、19世紀の哲学者「ポール・ジャネ」によって発案された!

ジャネーの法則(ジャネーのほうそく)は、19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

50歳の1年=1歳の7日分!?生きてきた年数により、1年の相対的な長さが小さくなる

生きてきた年数によって1年の相対的な長さがどんどん小さくなることによって、時間が早く感じるということです。

例えば1歳の1年は365日とすると、50歳の1年は体感的にはその1/50となります。1歳の365日の50分の1は約7日です。

つまり、50歳に感じる1年の長さが、1歳で感じる7日分しか相当しないということになります。1歳の時に感じたわずかな7日という時間の感覚で、50歳では1年が過ぎると感じてしまうのです。これは明らかに時間が早くなると感じるでしょう。

出典:https://artroot.jp/article/201409181

50歳の大人からすると1年間という時間の長さは自分の生きてきた年齢と比較するとたったの1/50=2%に過ぎません。つまり50歳の大人はもう1年時間が経っても人生の2%しか増えないので体感的にはその1年間は微々たる時間に感じます。

しかし、

1歳の赤ちゃんからすると1年間という時間の長さは年齢と比較すると1/1=100 %です。そしてもう1年時間が経つと、今まで生きてきた時間の倍の時間を過ごすことになるので、体感的にはものすごく長い時間に感じるのです。

出典:http://www.junpeihazama.com/entry/law_of_janets

ジャネーの法則によれば、体感的には「20歳で人生の半分を終えている」計算に!

ジャネーの法則によると、体感的には20歳で人は人生の半分を終えているようです。20歳から80歳くらいまでの長い年月は、0歳から20歳の体感時間と同じということになります。30歳の人が「つい最近まで20歳のつもりだったのに、いつのまにか30になってたよ」とよく口にするのも、納得がいくでしょう。

出典:https://artroot.jp/article/201409181

しかし「現在進行形の時間」に関しては、大人だって短く感じることもある!

ところが、「現在進行形」で考えると少し見方が変わってきます。

 ■ 今日、5歳になったばかりの男の子。
 ■ 今日、50歳になったばかりのおじさん。

普段、1日を長く感じがちなのは、何気に後者のおじさんのような気がします。

子供がよく言う「もっと遊びたい」や「もう帰らなきゃいけないの?」
この時、子供は、時間の経過を早いと感じているはず。

出典:http://netacon.net/neta/353001119.html

ジャネーの法則は「過去を振り返った時に感じる時間の長さ」の印象だと言える!

子供がよく言う「もっと遊びたい」や「もう帰らなきゃいけないの?」
この時、子供は、時間の経過を早いと感じているはず。

大人がよく言う「まだこんな時間かよ」や「この会議なげーな」みたいな。
この時、大人は、時間の経過を遅いと感じているはず。

要するに、その場の時間の経過自体は、単調だったり退屈な生活を送っている人の方が
遅くも長くも感じるはずですね。

改めて、ジャネーの法則は、「主観的に記憶される年月の長さ」を指したもの。

「今現在進行している時間の体感速度」ではなく、
「過去を振り返った時に感じる時間の長さの印象」なわけですね。

出典:http://netacon.net/neta/353001119.html

なぜ起こる?「ジャネーの法則」の原因を探ろう!

©Roberto Taddeo

では、ジャネーの法則は一体何が原因で起こるのでしょうか?前述した通り「現在進行形」の時間速度に関しては、大人になっても長く感じることはありますから、単に時間の流れが速くなる、というわけではないようですよね。
まず、考えられる原因の一つとしては「新鮮な経験が少なくなり、日々が単調になりがち」というものが挙げられます。
幼い頃は毎日が初体験と言っても過言ではないほど新しいものに満ち溢れているのに、大人になると徐々に「また今日も何もなく終わったなあ」という日が増えるから、ということですね。

同じ理由で「毎日同じことの繰り返しになり、マンネリ化」するから、というのも挙げられています。
退屈で刺激のない日々を送ると、何かしたという意識もなく知らず知らずのうちに時間が過ぎてしまうのですね。
その場では「もう終わり?ずっと続けばいいのに」と感じる時の方が、後から振り返ると長く濃密な時間を過ごした気がする……これは確かに当たっている気がします。

その① 新鮮な経験が少なくなり、毎日が単調になりがちだから!

まず、5歳。
個人差はあれど、5歳の頃と言えば、毎日が新鮮。
見るもの、触るもの、やること、成すこと、すべてが初めての経験や出来事の連続。
それら1つ1つが、強烈な思い出や記憶となって心に刻まれる年頃です。

一方、50歳。
社会というものを一通り経験、理解し、新鮮さや驚きに出会う機会は
一般的には目減りするもの。
思い出や記憶に残る出来事が少ないばかりか、過去の類似体験と混同、
上書きされがち。
もちろん、個人差は5歳の子供以上に大きいとは思いますが。

出典:http://netacon.net/neta/353001119.html

子どもの頃はまだ知らないことが多く、毎日のように新しい経験や発見があるでしょう。しかし、大人になってしまえば知り尽くしてしまうものが多く、そのような新しいものに出会えるチャンスは少なくなります。

人は未経験のものをやっているときは、それが強く意識に残り時間が長く感じるもので、慣れてしまえばそれによって時間の長さも気にならなくなり、早く感じるようになります。

出典:https://artroot.jp/article/201409181

その② 毎日同じことの繰り返しになり、「マンネリ」してしまうから!

そして、大人になると新鮮味がなくなるだけではなく同じことを繰り返す頻度も多くなります。仕事に行っては帰っての繰り返しが続くでしょう。

毎日新しいものに触れることができる人など少ないです。上述したように人は慣れてしまうことで、時間を早く感じるようになります。

出典:https://artroot.jp/article/201409181

「充実した時間は早く過ぎるが、あとからふりかえると長かったように感じられる。退屈な時間はなかなか過ぎないが、あとからふりかえると短かったように感じられる」、という説も聞いたことがある。これもすごく当たっていると思うのだが、誰の説だったろうか。

あとからふりかえったときの時間の長さは、「何をやったか」という思い出で構成されているのではないだろうか。だから、いろいろなことをやった時間は「長かった」ように感じられるし、たいしたことをしなかった時間は「短かった」と感じられるのではないか。

出典:http://mojix.org/2012/10/18/janet-law

その③ 加齢により代謝が低下すると、時間間隔がゆったりする!?

それとは別に、加齢によって代謝が低下すると時間間隔がゆったりする、という説もあります。
下の「心拍数が関係している」というのも同じですが、歳を取るごとに心拍数が遅くなり、時間の感覚も鈍くなるためジャネーの法則が起こってしまう、というのです。

また、若いうちは勉強や仕事などで情報や知識を「吸収(インプット)」する作業が多く、時間を長く感じがちですが、歳を重ねると情報を「発信(アウトプット)」するばかりなので、あっという間に時が過ぎて行くのだという説も。
しかし、年齢を重ねても精力的に活動し、日々を濃密に過ごしている人はたくさんいますから、結局は「時間の過ごし方」が一番重要な気がします。

『「いくつかの要因がありますが、その中の一つとして加齢にともなう(身体的な)
代謝の低下が考えられます。代謝が落ちると、心的時間もゆっくりと流れるよう
になります。逆に代謝が活発だと、心的時間は早く流れる。代謝は心的な時計
の動力源の一つと考えれば分かりやすいかもしれません」』

出典:http://jikan.livedoor.biz/archives/51776103.html

その④ 心拍数や記憶量に関係がある、という説も!

3.心拍数に関係しているという説
この説は、子どもは心拍数が高いので時間の経過に敏感になって時間を遅く感じ、年を取ると心拍数が遅くなるので時間への感覚が鈍くなって時間を早く感じるというものです。

4.記憶量に関係しているという説
脳へのインプットが少なく、アウトプットばかり続けていると時間の経過を早く感じるというものです。

出典:http://sp.lalu.jp/article/show/aid/664.html

法則だからと諦めないで!大人になっても「充実した時間」を過ごすには?

ジャネーの法則は、確かに大多数の人に当てはまるでしょうが、必ずしも「歳を取ったら単調に日々が終わってゆくもの」と決まっているわけではありませんし、長く感じるからといって良いこととは限りません。
結局は「どういう時間を過ごしたか」が最も重要なのです。
前述した通り「毎日新鮮な驚きを感じ、充実した日々を過ごす」ことができれば、年齢を重ねても「1年色々なことがあったなあ……」と納得して振り返られるでしょう。

方法としては、まず「日記やメモなど、1日にあったことや学んだ内容を書き記す」というものがあります。
歳を取ると試験を受けたり新しい仕事を覚えたりする機会が少なくなりますから、頭で覚えた気になっていることが多いですが、実際に書き残すことで「何かをやり遂げた感」が強くなると共に、後から振り返って懐かしむことができるのですね。
また、仕事だけでなく年齢を重ねても新しいことにチャレンジしたり、新たな楽しみを増やしたりすれば、退屈な気持ちになることなく日々を過ごしていけるでしょう。

「時間が長く感じる=良い経験」とは限らない!中身を充実させることが大事

□ 時間が短く感じる例

  パターンA: 集中して(仕事がはかどって)時間が短く感じる
  パターンB: ダラダラしていたら、何もしないうちに時間が過ぎた

どちらも、「えっ! もう○時!」 と、時間が過ぎたことに驚きますが、
その中身は全然違うわけです。


同じく「時間が長く感じる」方も、

□ 時間が長く感じる例

  パターンA: 仕事がテキパキと進み、思った以上に多くのことができる
  パターンB: 「やることないし、早く時間が過ぎないかな・・・」と思う

どちらも、「えっ、まだ○時!」 となるわけですが、やはり中身は違います。

出典:http://jikan.livedoor.biz/archives/51776103.html

  「長く感じる」か「短く感じる」かよりも、中身を充実させることが大事

というのが結論かもしれません。

「1年が速く過ぎる」のもこれと同じで、速いかどうかを気にするよりも、
中身を充実させることが大事と考えた方がいいのかもしれませんね。

出典:http://jikan.livedoor.biz/archives/51776103.html

方法その① 日記やメモなど、1日の出来事を書き残す

私がお勧めする最も簡単な方法は、

「メモを取る」という方法です。

私はいつの頃からか、

何かにつけてメモを取る習慣が身に付きました。

そのキッカケは、実は 「眠気防止対策」 で始めたものです。


アナタは会議中や集合研修なんかの時に、

眠くなることはありませんか?

私はしょっちゅう眠くなりました。

出典:http://ameblo.jp/verygoodcondition/entry-11613849822.html

私のノートには、会議やちょっとした打ち合わせの時のメモ、

各種セミナーの受講記録、

それから、フッと何か思い付いた時のメモなどを

1冊のルーズリーフに綴じています。

そのノートを見ていて、いつも思うのは、

「あれ?  まだこのセミナーを受けてから
1年しか経っていないのか!」

「このアイデアを考え付いてから、まだ半年しか経っていないのに、
現実は随分前に進んだな~」

と思うことが多いのです。

そのメモを取った時から、自分の立ち位置が大きく変わり、

時間の経過がとても遅いのです。

出典:http://ameblo.jp/verygoodcondition/entry-11613849822.html

その② 楽しみを増やし、歳を取ってもチャレンジ精神を忘れない!

日常で楽しみになることが多ければ多い程、時間は長く感じられます。
日常を楽しめば楽しむほど、豊かな時間の過ごし方ができるといいます。

ゆっくりと、楽しみながら味わった時間ほど、長く素敵な時間に感じるのですね^^

出典:http://www.mlm-networkbiz.net/archives/1442

年長者だからこそ、新しいことにチャレンジをして、刺激的な毎日を過ごせば、
時間を長く感じる事ができる。(刺激的な日々を思い返す事ができる)
これは、持論ですが、年を取れば取るほど苦悩や厄介事も増え、それらいろいろ含めた忙しさが時間を短く感じさせているのではないかとも思っています。

出典:http://shinri-to-shinri.net/shinrigaku-20/

ジャネーの法則を意識して、有意義な生活を送ろう!

いかがでしょうか?ジャネーの法則は誰しも身近に感じたことがあるものですが、後悔のない充実した日々を送っていれば特に気にせずにいられるのですね。
「1年が速く感じるのは皆そうなんだ!俺だけじゃないんだ!」と安心するのではなく、歳を取っても常に新たな発見や輝きに満ちた毎日を過ごしたいものです。

毎日同じことの繰り返しで、いつの間にか終わってる……という人は、ぜひこの機会に「ジャネーの法則」を意識し、それに抗えるよう趣味や楽しみなどを探してみてくださいね。