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コツをつかんで効果アップ!炭水化物ダイエットで成功する法

「炭水化物ダイエット」は、なにかと誤解の多い方法です。「とにかく炭水化物を抜けばいいんでしょ?」と極端な食生活に走ってしまうと体を壊す可能性があるので、正しい知識を身につけ、安全な方法で行いましょう。成功しやすい方法や、失敗例などについてご紹介します。

炭水化物ダイエットってなに?

「炭水化物ダイエット」とは、白米、パン、麺類などの炭水化物を多く含む食材を制限して、血糖値をコントロールするダイエット法です。
もともとは極度の肥満や糖尿病の治療をするために考え出された方法であり、素人が自己判断で行うのは危険であるとされています。

ただ、糖質を含まない食べ物については特に制限を行わずに済むため、ダイエットにつきものの我慢をする必要がなく、今では多くのサイトや雑誌で特集が組まれるほどの人気。
どんなに痩せても健康を損ねてしまっては意味がないので、まずは正しい知識を身につけるようにしましょう。

糖質を含まない野菜やおかずなどは好きなだけ食べても大丈夫なので、満腹感を得られるダイエットともいえます。

出典:http://dietbook.biz/tansuikabutunuki-704.html

正しくおこなえば、炭水化物中毒の改善、血糖値コントロール(糖尿病などの場合)に役立ちますが、炭水化物(米、パン、麺類、イモ類、お菓子類、砂糖)を抜いただけでは血糖値の低下や急上昇などが起こり、体調を崩す場合があります。

出典:http://sportsclub.nifty.com/ft_diet/00075/

炭水化物は適量をしっかり摂ることが大切

「炭水化物ダイエット」は、決して「炭水化物を全く摂らないダイエット」ではありません。
ここのところを混同していたり、少しでも効果を高めようとしたりして、炭水化物を一切摂らなくなってしまう人もいますが、炭水化物は体を正常に動かすためになくてはならないものなので、排除してしまうのは危険です。

炭水化物不足によって起こり得る症状その1:筋肉量と元気の低下

炭水化物が不足すると、生命を維持するため、体はエネルギー源を脳や神経に優先的に送るようにします。
その際、筋肉を分解してアミノ酸に変えることでエネルギーを作り出すので、筋肉量が減って元気に動けなくなってしまうのです。
また、基礎代謝の量は筋肉量に比例するので、余計に痩せにくい体になるというデメリットもあります。

※基礎代謝=生命活動を維持するため、何もしていない時でも心臓などを動かすのに使われるエネルギーのこと。この熱量が多ければ多いほど、カロリーがよく消費されて太りにくい体質になる。

炭水化物不足によって起こり得る症状その2:不眠症・うつ病

炭水化物には「インスリン」を生成する働きがありますが、これは「セロトニン」の原料である「トリプトファン」を脳へ運ぶ役目を果たす成分です。
セロトニンは別名を「幸せホルモン」と言い、睡眠を誘ったり、精神を安定させたりする働きをするもので、不足すると不眠症やうつ病などを引き起こす可能性があります。

1日に必要な炭水化物の量は… 茶碗軽く1杯×3食

1日に摂りたい炭水化物の量は、ごはんに例えると次のようになります。

<成人男性>
140~200g(1食分)×3食

<成人女性>
100~150g(1食分)×3食

これは、男性も女性も、それぞれ「1食あたり茶碗に軽く1杯」という量です。
おかわりはできないものの、毎食しっかりごはんが食べられればかなり満足できますよね。
体を守るためにも、最低限これだけは食べるようにしましょう。

ブドウ糖は血液中のアミノ酸から合成するのですが、炭水化物を制限することで血中のアミノ酸がなくなってしまうと、人間は筋肉を分解してブドウ糖の合成の材料に使います。これを「糖新生(トウシンセイ)」といいます。

出典:http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140312/1055897/?P=2&rt=nocnt

ところが、炭水化物を摂取するとインスリンの血中濃度が上がり、トリプトファン以外のBCAAのアミノ酸トランスポーターへの吸収が低下し、トリプトファンをより多く脳内へ運べるとされています。

出典:http://www.human-sb.com/tryptophan/tryptophan-serotonin.html

炭水化物の摂り過ぎを無理なく我慢する方法 → 汁物やサラダ

ごはんやパン、麺類が好きな人にとって、これらの主食を我慢するのはとても辛いことです。
お腹がすいている状態で食事を始めると余計に食べたくなってしまうので、「まず汁物やサラダなどを食べてお腹を満たし、脳を満足させてから主食に取りかかること」をおすすめします。
満腹中枢に信号が届くまでには20分ほどかかるので、できるだけゆっくり食べるようにしてくださいね!

例えば、お味噌汁は具材を含んだ水分であるため、お腹を膨らませる一品です。また、お椀を持ち上げたり下げたりする工程のあいだ、食べたものを咀嚼することができるので満腹中枢を刺激しやすくなります。

出典:http://mdpr.jp/diet/detail/1377570

満腹中枢が血糖値上昇を感知するまで20分程度かかるので、咀嚼回数を多くしてゆっくり食事をすることが、過食による肥満を防止することにつながる。

出典:http://slism.jp/related_terms/satiety_center.html

炭水化物ダイエットの失敗例と対策

失敗例1:食べる量が増える → 対策:食事日記

「炭水化物ダイエット」には、糖質を含まない食品なら好きなだけ食べても良いというルールがあります。
しかし、これはあくまでも「少しぐらいなら量を増やしてもかまわない」という意味であり、食欲に任せてドカ食いしても良いということではありません。

つい食べ過ぎてしまう人は、ノートを用意して「食事日記」をつけてみましょう。
1日に食べたものと、おおよそのカロリーを書き出してみると、自分がいかにカロリーを摂り過ぎているのかが分かります。

失敗例2:結果を急ぎすぎる → 対策:じっくり継続

「炭水化物ダイエット」を始めると、しばらくはおもしろいように体重が落ちます。
そのため、短期間で理想の体型になれると錯覚してしまうのですが、ダイエットには必ず停滞期が訪れることを忘れてはなりません。
人間の体には生命を守るための本能が備わっており、ある程度体重が減ると、それ以上痩せてしまわないようにストップがかかるのです。

しかし、ここをじっと我慢してダイエットを続けていると、そのうちに自然と体重が減り始めて停滞期を乗り切ることができます。
やけになってドカ食いをしてしまうと、それまでの頑張りがムダになってしまうので、決して焦らないようにしましょう。

正しい方法で「炭水化物ダイエット」を成功させよう!

矛盾しているようですが「炭水化物ダイエット」を成功させるには、適度な量の糖質を摂ることが非常に大切です。
どんな栄養素も、極端な制限は禁物!
不足すると心身に様々な弊害が表れるので「体に必要な栄養を補給する」という意味で、しっかり摂っておきましょう。