美侍

「パレートの法則」で仕事の効率アップ!80:20って一体何の比率?

別名「80:20の法則」とも呼ばれ、マーケティングの効率を上げるために非常に重要な知識だとされている「パレートの法則」。しかし、一体どのような意味なのでしょうか?今回は「パレートの法則って何だろう?勉強した方がいいんだろうけど、めんどくさそう……」と悩むあなたのために、パレートの法則の内容や活用方法について詳しくまとめました!これを読めば、仕事の効率アップで周囲からの評価もうなぎ上りかも?

パレートの法則とは「物事を構成する要素には偏りがある」という考えのこと!

パレートの法則とは、「全体の数値の大部分(80%)を一部の要素(20%)が生み出している」という説および考え方のことで、イタリアの経済学者「ヴィルフレド・パレート」が提唱したためにこう呼ばれています。
80:20の法則、とも言われますが、この数値はあくまでも目安であって、必ずしも8対2の割合になるということはありません。

販売業で例えるなら、「売上の大部分(80%)を、2割(20%)の商品が占めている」という風になります。
そのため、パレートの法則を仕事に活かす場合は、より多くの利益を生み出している重要ポイントを探し出し、そこに着目して力を入れる、ということが求められるのですね。
ちなみに、利益に費やした時間は全体の2割でも、本当に成功のカギを得るまでのきっかけとなっているのは2割の中の更に2割、つまり100分の4程度の割合でしかないという考えから「94:4の法則」という応用編もあるようです。
全く努力していないように見えるのに効率よく成果を上げている人は、パレートの法則を上手く活用しているのかもしれませんね。

「価値の80%は、20%の要因に存在する」それがパレートの法則!

パレートの法則とは、1986年にイタリアの経済学者 ヴィルフレド・パレート(Vilfredo Federico Damaso Pareto)が論文で提唱した、「物事を構成する要素が全体に占める割合はかたよりがあり、複数要素のうち一部で全量の大部分の割合が占められている」という考えのこと。

出典:http://rules-of-success.jp/mental/pareto-law/#1-1

パレートの法則は20:80の法則とも呼ばれ価値の80%は20%の要因に存在するという経験則です。もっとも、20対80といった数字自体には意味はあんまりなく、少数の要因が成果の大部分を占めているという事がこの法則の言いたいことです。

出典:http://keieimanga.net/archives/7354289.html

仕事においては「成果を上げるための重要ポイント」に注目して努力すべきという考え!

これは例えば、顧客の20%が全体の利益の80%をもたらしてくれる、製品の20%が売り上げの80%をもたらしてくれるといった事ですね。このようなことからいわゆる売れ筋商品をしっかり管理するなどという経験則が生まれてきています。

重要なポイントを押さえる事って、なんとなく直感的に理解できますよね。

このパレートの法則は、成果が上がる少数の重要ポイントに注力した方がいいですよという事を教えてくれている言葉です。このことは、ポイントを外した努力では、非常に多くの努力を払ったとしても、得られる効果はほんのわずかであるという事ですね。

出典:http://keieimanga.net/archives/7354289.html

実はこんなにある!日常の中のパレートの法則

・商品の売上の8割は、全商品のうち2割の銘柄が生み出している。
・企業の売上の8割は、全体の2割の顧客が生み出している。
・企業の売上の8割は、全従業員のうちの2割の従業員で生み出している。
・仕事の成果の8割は、費やした時間全体の2割の時間で生み出している。
・機械の故障の8割は、全部品のうち2割の部品に原因がある。
・所得税の8割は、課税対象者の2割が担っている。
・離婚件数の8割を、離婚経験者2割が占めている。
・試験問題の8割が、その学科に関する2割の知識で答えられる。
・文章で使われる単語の8割は、全単語数の2割に当たる数の単語である。
・都市の交通量の8割は、都市全体の道路の2割に集中している。
・ソフトウェア利用者のうち8割は、全機能のうち2割しか使わない。
・物事の本質の8割は、2割を見ればわかる。
・100匹のアリのうち、よく働くのは2割だけ。

出典:http://rules-of-success.jp/mental/pareto-law/#1-1

更に飛躍!?「80:20」だけでなく「94:4の法則」もある!

たしかに仕事の成果の8割は費やした時間全体の2割の時間で生み出しているかもしれない。でも、成果につながるきっかけ(仕事のコツをつかんだ、誰かに的確なアドバイスをもらったなど)となったのはその2割の時間のなかのさらに2割。つまり全体を100としたときの4にすぎないとされています。

あなたの会社に、それほど忙しそうにしているわけでもないのにキッチリ成果をあげる営業はいませんか? その人は「96:4の法則」をビジネスに応用できているのかもしれません。

出典:http://rules-of-success.jp/mental/pareto-law/#1-1

仕事にも生活にも応用できる!効果的な「パレートの法則」の活かし方とは

ここで気になるのが「どうすればパレートの法則を仕事に上手く活かせるのか?」ということ。
パレートの法則は原理自体は簡単なのですが、立場や職種によって活用の仕方は変化してきます。
まず、前提となるのが「20%の労力で、80点を目指す」というもの。
目標が複数ある場合、一つが100点満点であとは20点、よりも、全て80点の方が結果的には成果に繋がりますから、100点ではなく80点が取れるくらいの努力を満遍なく行う、ということです。

職種別に見ると、例えば経営者やマネジメントの場合は、売上に特に貢献してくれている人員や費やすべき時間を見極め、最大限の力を出せるよう環境を整備する、という方法が挙げられます。
営業やマーケティングの場合も、会社の利益の大部分を占めている商品や、中心となる顧客を見極めて大切にする努力が必要です。
経営戦略などでよく言うところの、いわゆる「選択と集中」がまさにこれですね。
WEBサイトの運営なら、全てを大幅にリニューアルしてしまうよりも「PV数が特に多いページやコンテンツに力を入れる」という風にした方が、集客が見込めるということになります。

より多くの成果を出すためには「全て80点を目指す」のが一番効果的!

パレートの法則を実生活に応用すると言っても、考え方は非常にシンプルです。

原則、80点しか目指さない。

これだけです。

出典:http://fchar.exblog.jp/17123076/

掃除でも活用できる!20%の労力で、80%の成果を出すことを目標にしよう

例えば、掃除。
本当は拭き掃除もしたいけど、そこは諦めて片付けと掃除機までで80点くらいで終了する。

例えば、仕事。
こだわればキリがないので、80点くらいの出来になったら次の段階にうつる。

例えば、交渉。8割くらい自分が満足できれば、それ以上は争わない。

こんな風に、80点を自分の目標基準として、それを100点にする時の20%の時間と体力で達成する。ということなんですね。

ここで大事なのが、「20%の時間と体力でやる」というところです。せっかく目標を80点に置いても、それを達成するために20%以上の時間と体力を使ってしまっては、全く意味がありません。何がなんでも20%の時間と体力で80点の結果を出すんだ、という気迫が必要です。
ですから、掃除や料理も時間を区切ってその時間内に作ります。そのために知恵を絞って、場合によっては自分をサポートしてくれるツール(ルンバとか圧力鍋とか)を準備して効率性を高めます。

出典:http://fchar.exblog.jp/17123076/

経営者やマネジメントの場合「大きな成果を出せる人員や時間を見極め注力する」!

もしあなたが経営者やマネジメント職だった場合、その2割に該当する人員・時間をしっかり見極めることが重要です。その2割が最大限に成果を生み出せるよう、環境整備をすべきです。企業に勤めている方、つまりマネジメントされる側の方は、全従業員のうち自分がどのレイヤーにいるのかを把握し、2割に食い込む努力をする必要があるでしょう。

とは言っても、残りの8割が必要ないわけではありません。「構成要素にかたよりがある」というのがパレートの法則ですので、仮に8割を削ってみると、成果を出していたはずの2割がさらに8:2に分かれることになります。

「成果を出していない8割は解雇!」などと安直な考えに至らないようご注意を。

出典:http://rules-of-success.jp/mental/pareto-law/#1-1

営業、マーケティングの場合「大きな利益を与えてくれる顧客に注力する」!

極論、大量に購入してくれる少数の顧客のために費やす時間を増やして、それ以外の顧客に費やす時間を減らす(訪問するのではなく、電話やメールで済ませるなど)。その代わり、顧客からしっかりと支持されるサービスを開発するための時間を増やす。そのくらいのスタンスで取り組むことが重要だといえます。

また、過去に大量に発注してくれた顧客には、たとえ期間が空いたとしても営業人材が足を運んで商談を行なうことが効果的だとも言われています。

出典:http://rules-of-success.jp/mental/pareto-law/#1-1

WEBサイト運営では「2割の重要なページを見極め、そこに力を入れる」」!

もしあなたがWEBサイトを運営していたとしたら何を願うか。その指標の一つがPV(ページビュー)なのではないでしょうか。

でも、もしPVが伸びないからといってWEBサイト全体をドラスティックにリニューアルするのはキケン。莫大な費用を投下してリニューアルしたところで、パレートの法則に基づいて考えれば、WEBサイトのPVの8割は全体のたった2割のコンテンツによって成り立っているわけです。

であれば、すでにPVを獲得できている2割のコンテンツを特定し、より多くの人に見てもらえるように SNSやSEOを駆使して露出を増やしたり、類似のコンテンツを配信していくような仕組みを導入していくほうが効率的です。

出典:http://rules-of-success.jp/mental/pareto-law/#1-1

ただし、1つの分野に特化したいわゆる「プロフェッショナル」の場合は、バランスよく成果を上げるよりも「誰にも負けない領域まで到達する」「その分野では100点を取り続けてトップを守る」という努力が必要になるため、パレートの法則を活用できないことがあります。
何でもバランスよくできる人の方が会社員としては評価されますが、プロフェッショナルの世界ではオール80点だと目立つ部分がない、となってしまうので、非常に難しいのですね。

ただし「プロフェッショナル」の場合は、パレートの法則が通用しないことも!

例外があります。
それは、「プロフェッショナル」と呼ばれる方々です。
プロスポーツ選手などは、他の人が立ち入れないあと20点で満点という領域に80%の労力全てをつぎ込み、トップを守ることで存在しています。どの領域でも同じです。80点を目指す人はプロではいられません。あくまで、プロの人はその世界で100点満点を目指して非効率な資源投下をしなければならないのです。

その分、プロの世界はそれに見合った報酬体系ができています。

出典:http://fchar.exblog.jp/17123076/

活かし方を間違えると危険!パレートの法則の注意点とは?

パレートの法則を活用するにあたって、注意点もあります。
まず、会社の場合、対象が商品であれば「2割に絞って事業を展開する」というのも戦略のひとつですが、対象が「社員」となると、2割の社員を優遇し他を切り捨てる、という極端な方法を取るのは危険です。
士気を上げようと報酬を歩合制にするのは構いませんが、社員は入れ替わるものですし、頼り切りになってしまうと逆に退職や休職の際不利益を被ることもありますよね。

ですから、社員全体の環境を整備しつつ、ノウハウを共有させて全体の利益アップを図ったり、なぜこうも成績が偏ってしまうのかを考えたりする方が効果的でしょう。

パレートの法則が当てはまる会社は、それが好ましいとは限らない!?

 注意しないといけないのは、「パレートの法則」が観察される状態は、
 その会社にとって好ましいとは限らないということです。

 商品であれば、2割に集中して、事業展開するという選択と集中に
 つながることが多いでしょう。

出典:http://4koma.biz/management/palleto/

パレートの法則の対象が「社員」の場合、扱いが難しいことも!

 しかし、2割の社員にだけ報酬を特別に厚くして、
 さらにがんばってもらうより、2割の社員のやり方を他の社員に共有して、
 2割を3割に増やした方がいいのではないでしょうか?

 観測される集中傾向をより強めるのか、傾向を弱めるのか判断することが、
 自社の経営戦略の中で重要になってきますね。

出典:http://4koma.biz/management/palleto/

 「売上の80%は20%の社員で占められている」という場合、会社の社員構成によって判断が分かれます。研究開発に多くの人員を投入している会社の場合、相対的に営業の人員が少なくなるため、売上の大半を一部の社員が占めるという事態は十分に考えられます。しかし、販売代理を事業とし社員の大半が営業職の場合、社員一人当たりの売上高に大きな格差が生じるのは問題かもしれません。

 便利で簡易な法則ほど、その意味するところと使用方法に十分な注意を払うべきです。

出典:http://management-frontier.livedoor.biz/archives/50297289.html

また、コンテンツの作成にパレートの法則を活かす場合は、特に人気のあるコンテンツ2割に注目し、力を入れたり類似コンテンツを作ったり……という方法がありました。
しかし、成功パターンが分かっているからといって完全にそれをコピーしてしまうのは問題ですよね。

重複コンテンツにならないよう、成功パターンを参考にしつつ「何が人の心を惹きつけるのか」「成功のきっかけは何か」に着目し、自分なりのアレンジを加えたものを作成する必要があります。
ただ、パターンが1つだけだと成長には限界があります。
1つの成功パターンをいつまでも追いかけるのではなく、より多くの成功パターンを確保し、新たなヒットをたくさん上げた方が大きな成果に繋がるでしょう。

コンテンツ作成に活かす場合は、成功パターンのコピーにならないよう注意!

パレートの法則をもとにコンテンツの成功パターンを割り出すことができれば、今後のコンテンツ作成の重要なヒントになります。ただし、重要な顧客層を割り出す場合と異なり、このパターンの踏襲にはコツが必要です。

当然ながら、成功パターンをそのままコピーしてコンテンツを作成するわけにはいきませんよね。顧客分析の場合、成功パターンにそのままあてはまる人たちが存在するはずです。成功パターンをそのままあてはめることができますが、コンテンツ作成の場合は、成功パターンをそのままあてはめるだけでは重複コンテンツになってしまいます。

出典:http://writewired.jp/blog/how-to-help-the-paretos-law-to-create-content.html

コンテンツ作成の成功パターンを役立てるためには、コンテンツが成功した理由を様々な条件に分解し、それぞれの条件において、少しずつ異なるコンテンツを作成していくというやり方になります。

たとえば「人口知能で何ができるか?ビジネス活用事例(日本国内)」という記事が成功事例となったとしましょう。この記事が成功した理由を条件として仮定するなら、以下のような点があげられます。

【成功事例】人口知能で何ができるか?ビジネス活用事例(日本国内)

【成功条件の仮定】
・人口知能に関連するテーマ
・事例という切り口
・日本国内に限定した事例

出典:http://writewired.jp/blog/how-to-help-the-paretos-law-to-create-content.html

類似コンテンツを増やすだけじゃダメ!新たな成功例・ヒットを出そう

データを分析して偏りを発見すると、どうしても、成功が約束された(ように見える)類似テーマばかりを扱いたくなります。しかし、過去の成功事例をふまえ、類似したコンテンツを増やすことばかりに注力していては、大きな成長は望めません。成功パターンの枠を外れたところから、成功例・ヒットを出すことが、より多くの成功パターンの確保、ひいては成果の底上げにつながります。

出典:http://writewired.jp/blog/how-to-help-the-paretos-law-to-create-content.html

簡単なようで難しい!パレートの法則を活かし、効率よく仕事しよう

いかがでしょうか?パレートの法則は一見単純な内容に思えますが、実際に活用しようとすると難しい部分もあるのですね。
しかし、効果的に活用することができれば、これまで以上の成果アップが期待できますから、ぜひ覚えておきたいところです。

自分の職種や立場を考えて、どこにどう活かせば良いのか、具体的に分析してみてくださいね。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ビジネスで知っておくべき、このような「法則」もあります↓併せてご覧ください。