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部屋にファンタジックな空間を!初心者向け「テラリウム」の作り方
瓶や水槽を使い、小さな箱庭を造り上げてファンタジックな世界を演出する「テラリウム」。しかし、一体何から始めれば良いのでしょうか?今回は「テラリウムに興味はあるけど、作り方が分からない!」「彼女が好きそうだから一緒に作りたいな……でも、どんなものを用意すればいいんだろう?」と迷うあなたのために、初心者向け!テラリウムの作り方や、より簡単な方法などをまとめてみました。ぜひご参考ください!
テラリウムは、ガラスや瓶などの容器で飼育や栽培を行うもの!
そもそもテラリウムとは、ガラスや瓶などの容器の中で、植物や生きものの飼育・栽培を行うもの。
水槽を使う方もいますが、アクアリウムと違い水を必要としないので、より手軽に作れてお手入れも簡単!と昨今人気のインテリアです。
最近流行したように思いがちですが、テラリウムの起源は何と19世紀ということですから、意外と歴史が長いのですね。
サイズの定義がないので、ジャムに使うような小瓶から温室を丸ごと使ったものまで大きさは様々。
保存食やジュースなどに使う容器「ジャー」も、テラリウムなら上手にリサイクルできてしまいます。
テラリウム (Terrarium) とは陸上の生物(主に植物や小動物)をガラス容器などで飼育・栽培する技術である。 現代でも園芸の一スタイルとして、陸上動物の飼育ケージとして、多くの園館や研究者、アマチュア愛好家によって製作されている。
起源は19世紀!意外と歴史が長いテラリウム
テラリウムは19世紀の大英帝国の首都、ロンドンで生まれた。発明者は外科医のナサニエル・バグショー・ウォードである。ウォードがスズメガの蛹と一緒に腐葉土をガラス容器に入れていたところ、数ヵ月後に腐葉土から種や胞子が発芽していた。それを見つけたウォードは、この方法なら当時のロンドンの汚染された環境でも植物が育つであろうし、何日も水を与えずとも栽培できる、遠隔地からの運搬も成功率が上がり、手間もかからなくなるだろう、と考えた。
サイズは様々!かなりコンパクトなものから、温室を使った大掛かりなものまで
持ち運べるほど小さな容器に植物を寄せ植えしたものから、温室のようなものまで含まれる。容器以外に人工物を使用していないテラリウムもあるが、演出のため、メンテナンスのため、生体の生活のために様々な機械が取り付けられる場合もある。
保存食やジュースに使う「ジャー」も、シンプルなテラリウムにリサイクル可能!
家に一杯あるモコナの特大ジャーをアップサイクル!
これをずーーーーーーーーーーーーっとテラリウムに
使いたかったので、極上のリサイクル品になりました!
何からすればいい?テラリウムを始めるための準備とは!
では、テラリウムの作り方を見る前に、準備するものをチェックしましょう。
生きものを飼育する場合は更に大がかりになりますが、初めてならまずは土や植物、小物などで作る基本のテラリウムがおすすめです。
材料はガラス容器に根腐れ防止剤、鉢の底に敷く石や砂利、土(もしくはハイドロボール)と植物、割りばしや細長いピンセットなど。
ハイドロボールというのは土がわりになるもので、通常の土よりも水やりの頻度が少なくて済み、常に清潔に保てる上オシャレ度もアップするため、少々お高めですが余裕があればおすすめです。
瓶は100均を利用してもOK!ただし、水やりや植物の大きさのことを考えて、出来る限りしっかりと深さのあるものを選びましょう。
植物の形を整えたい場合は、剪定バサミがあると便利です。
植物はお好みで構いませんが、初心者の場合は丈夫な多肉植物やエアープランツ、コケなどがおすすめなのだとか。
まずは「基本」のテラリウム!用意するものをチェックしよう
◎フタ付きのガラス容器
◎根腐れ防止剤
◎鉢底用の石や砂利
◎炭
◎土(ハイドロボール、赤玉土でもOK!)
◎植物
◎割り箸や細長いピンセット
・多肉植物
・ガラス容器
湿度を保つためにガラスの容器のほうが良い。口が一か所しか開いてないようなデザインを選ぶ。
土に含む水分を保つために底からしっかりと高さがあるものが良い。
・根腐れ防止剤
・ハイドロボール
保水力が高く無菌で微生物や虫などが繁殖しにくい
※ガラス容器については、蓋付きでも蓋ナシでも「テラリウム」と言われるそうです。
購入する植物や理想とするデザインに合わせてお選びください。
瓶は100均でもOK!植物や土なども、サイズによっては安く買える
多肉植物は花屋さんで2つ500円でした。
この他にも、割り箸や新聞紙、近所で採取したコケを準備しておきました。個人的に、テラリウムにはコケを絶対使いたかったので、数日前からストックしてました(笑)
植物は好みのもので良いようでした。 必要なものは根腐れ防止材と炭と土と小石・・・などを入れるだけ。 私の場合、瓶は100均(ダイソー) 土と可愛い植物はホームセンターで購入してきました。
植物をカットしたい場合は、剪定ハサミもあると便利!
剪定ハサミは植物の汚れ部分を取り除くのに使います。
バットは雰囲気が出るので用意しました。(笑) 植物と土の下に敷くだけなので新聞紙とかで大丈夫です。
ヘラも容器に入れた土を均すだけなので割り箸で十分です。
やってみて気付いたのですが、スプーンがあると容器に土を入れるのに便利かもしれません。
植物は丈夫で生命力の強い多肉植物やエアープランツ、コケなどがおすすめ!
テラリウムは基本的にどんな植物でも可能ですが、花を付ける植物はあまり適しているとは言えません。丈夫で生命力の強い物、一年中緑を保つ観葉植物が向いています。
あまり水を必要としないサボテンなどの多肉植物や空気中の水分を吸収して水やりのいらないエアープランツ、苔などが生命力が強く、初心者にも人気です。
いよいよ実践!簡単にできるテラリウムの作り方
テラリウムの作り方は、至って簡単。
多肉植物を使う場合は、まず容器に根腐れ防止剤を置き、囲むようにハイドロボールを入れていきます。
配置を考えて植物の根の周りの土を落とし、1つずつ丁寧に入れたら更にハイドロボールを周囲にかけ、しっかりと入れれば完成です。
ミニ観葉植物を使えば、土ごと入れてジェルボール(ハッカ油を垂らせば虫よけになる)を添えるだけで立派なテラリウムになります。
テラリウムの作り方というよりは、生け花に近い感覚かもしれませんね。
また、土を必要としない「エアープランツ」を植物として選べば、化粧砂の後からエアープランツを入れるだけで完成するので、非常に簡単です。
人形や小物などをアクセントにすれば、更にオリジナリティがアップしますよ。
ただし、作りっぱなしにならないよう、定期的に水やりや肥料やりなどのお手入れも忘れずに。
ハイドロボールを慎重に!多肉植物を使ったテラリウムの作り方
1 容器の中心にスプーン1杯の根腐れ防止剤を置き、周りを囲むようにハイドロボールを入れていく
2 入れる多肉植物を数種類選び、入れる前に配置を考える
3 植物を鉢から出して、根の周りになる土を優しく払い落とす、土が残っているとガラス容器の中で苔が発生する原因になる
4 割りばしなどで容器の奥に配置する植物から入れていく
5 植物をひとつ入れたらハイドロボールを植物の周りにかけていく
※ 植物の陰になる場所にもハイドロボールを忘れないように
6 一つずつ植物を入れるごとにしっかりと周りにハイドロボールを入れて支える
7 最後につる状の多肉植物を切って入れるとアクセントになる
※ そのまま入れるだけで土に接したところから根が生える
鉢から出してそのまま!ミニ観葉植物を使ったテラリウムの作り方
1 根腐れ防止剤をガラスの底に置き、ジェルボールを入れる
2 観葉植物を鉢から出して根をほろってきれいにする
3 葉の高さや色が違うものを組み合わせて、手に取ってまとめていく
4 ブーケ状にまとめた観葉植物の周りにジェルボールを入れる
土いらずで楽ちん!エアープランツを使ったテラリウムの作り方
1 ガラス瓶に化粧砂を入れる
※ 2色の化粧砂を組み合わせて入れるとポイントになって良い
※ これは見た目をきれいにするためなのでエアプランツが栄養をとるわけではなりません
2 化粧砂を入れるときは容器の1/4以下にする
3 その他、装飾用のサンゴなどを砂の上に置く
4 最後にエアプランツを入れる
化粧砂以外での飾りは、貝殻や流木などの枝もいいそうです。
人形や小物などを追加すれば、更にオリジナリティ溢れるテラリウムに!
作りっぱなしはNG!定期的にお手入れをしてあげよう
多肉植物
2週間に一回霧吹きする
土の色がうっすら変わるぐらいが目安
直射日光を当てて良い
観葉植物
1週間~10日に1回水やり
半年に1回薄めた液体肥料をやる
ジェルボールの高さの1/2まで水があるぐらいが目安
窓から2m離れた風通しのよいところに置く
エアプランツは直射日光の当たらない風通しの良い場所に置く
いくら用意すればいい?テラリウムにかかる初期費用とは!
作り方だけでなく、テラリウムにかかる費用も気になりますよね。
テラリウムは使う土や容器、どの植物を購入するかにもよりますが、大体3000円程度から始めることができるようです。
一軒家にお住まいの場合、土やコケ、砂などは庭からも採取できますから、更にお手軽ですよね。
100均でアイテムを揃えても、ある程度オシャレに見えるのもテラリウムの良いところです。
昨今では全て材料が揃った「テラリウムキット」も販売されているため、そちらを使えばより一層簡単に理想のテラリウムを作ることができるかも!こちらも値段は3000円前後なので、どうせなら簡単な方がいい!という方はぜひご検討ください。
費用は3000円前後!工夫次第でもっと安価にもなる
テラリウムは、費用3000円前後で始めることができます。お財布に優しいところは、初心者には嬉しい魅力。材料次第では更に低額で始める事もできます。
透明のガラス瓶、プラスチックのコンテナなど/100円~
(医療用のビン、アンティークグラス、金魚鉢、ワイングラスなども使える)
植物/1000~2000円
(多肉植物、エアプランツなど「弱光線や多湿でもOK、成長速度が緩やかなもの」をチョイス)
小石/500~1000円
(使用前によく洗って乾かす)
鉢植え用の土/500~1000円
(通気性や保水性に富むハイドロボールや赤玉土など)
活性炭/500~1000円
(水の浄化を促す)
水苔か根ぐされ防止剤/500~1000円
(根ぐされを防ぐ)
オーナメント・ミニチュアなど/100円~
更にお手ごろで超便利!全部詰まった「テラリウムキット」も人気
カスタマイズを楽しむテラリウムキット#01 UrbanGreenMakers
様々なパーツを組み合わせて自分だけのカスタムプランツが作れるインテリアグリーンブランドUrbanGreenMakers(アーバングリーンメーカーズ)
JARの中に自分だけの世界を作れるオプションが豊富に詰まったセット。
好きな素材を好きな量だけ自分の感性を信じて入れ込むだけで僅か数分でオリジナルキットの完成です。
楽しくてインテリアにもなる!テラリウムで自分だけの世界を創造しよう
いかがでしょうか?テラリウムは作り方簡単、費用も安い上に楽しくできて、しかもお部屋の素敵なインテリアとして活用できるのですね。
今の部屋は気に入っているんだけど、何だか殺風景なんだよなあ……という方、たまには彼女と家で物づくりデートなんてどうかな?と悩んでいる方などは、ぜひお試しください。
テラリウムで自分の理想の世界を造り上げた後は、定期的に水やりや様子を見ることを欠かさず、大切に維持してあげてくださいね。