美侍

出張中でもサクッと観光!気軽に富山を楽しめるスポット4選

出張は仕事で行くものですが、ぽかっと時間が空いてしまったときどのように過ごすか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?富山県のように「大自然」を売りにした観光地の場合、数時間程度の空き時間で楽しむのはなかなか難しいと思われがちです。今回は、富山県への出張の“ちょっとした空き時間”を充実させるためにサクッと観光できる名所をご案内いたします。

富山湾で蜃気楼を観察

富山で出張中に体験していただきたいものとして最初にご紹介するのは、富山湾上に見える蜃気楼です。
上の画像はピントの調整を間違っているわけではありません。
肉眼を通しても、富山湾では向かい側の岸がぼやけて見える蜃気楼が発生することがあるのです。

海の向こうに広がる幻想的な景色。
それはビヨーンと伸びていたり、逆さまになっていたり、はたまた縮んでいたりとなんとも不思議な光景なのですが、いったいこの映像は何なのでしょう。

魚津の海岸からは、北から西に能登半島や氷見市、西から南西にかけては高岡市、新湊市、富山市、北東側は黒部市を見渡すことができますが、蜃気楼で見える映像はその対岸の工場などの風景や沖の船の映像が変形して見える景色なのです。

出典:http://lettre-du-nature.com/archives/326

富山湾は古くから蜃気楼が見える場所として知られています。
その中でも、滑川市から魚津港にかけての道路は「しんきろうロード」とも呼ばれるほど蜃気楼が頻繁に観測されているのです。
おすすめの時期は昼夜の気温差が激しい3月から6月にかけてです。
日によっては向かい側の景色が反転するような蜃気楼や、海上の船が二重に見えることもあります。
お金もかからず、海岸まで足を運ぶだけで見られるお手軽な観光名所ですから、出張中にはもってこいです。

魚津は江戸時代以前から蜃気楼の名所として知られる場所です。3月下旬から6月上旬にかけて、晴天で微風が吹き、気温が上昇する日の11時~16時頃にかけて対岸の景色が伸展や反転して海上に現れます。これは大気中で光が屈折し虚像が見える自然現象で、気温や風などの条件が整わないと発生することができません。刻々と変わる気温や風によって蜃気楼の形も変わり、同じ蜃気楼は二度と見られないとまでいわれます。

出典:http://www.info-toyama.com/s/spot/51088/

魚津のように季節を定め、しかも出現度数が多いのは世界でも珍しいとされ、昔も今も多くの人々を魅了し続けています。経田漁港からミラージュランドまでの海岸道路は「しんきろうロード」となっており、散策にもぴったり!また魚津埋没林博物館にも展望台があります。

出典:http://www.info-toyama.com/s/spot/51088/

蜃気楼をより鮮明に見たいという人は、双眼鏡を準備しましょう。
10倍程度の倍率であれば、遠くの蜃気楼も比較的はっきり確認することが出来ます。
魚津駅の方まで足を伸ばしてみると、魚津埋没林博物館という蜃気楼がよく見えると人気のスポットもありますから、出張中に時間ができた人はぜひ訪ねてみてください。

そこで活躍するのが双眼鏡です。10倍程度の、軽くて明るい双眼鏡があれば言うことなしですが、7倍くらいでも観察に使えます。しかし2~3倍のオペラグラスなどではほとんど役に立ちません。逆に12倍以上の大型双眼鏡は、三脚などに固定する場合は別として、手持ちでの観察には不向きです。

出典:http://www.city.uozu.toyama.jp/nekkolnd/mirageex/index.html

氷見沖クルージング

続いてご紹介したいのが、氷見沖(ひみおき)クルージング。
JR氷見駅のすぐ近くにあるこちらのスポットは、「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟した富山湾を船で散策出来る観光スポットです。
蜃気楼の際には陸から富山湾を眺めましたが、クルージングでは海から富山湾とその背後にそびえ立つ富山県の山々を一望することができます。

富山湾が、ユネスコが支援する「世界で最も美しい湾クラブ」に平成26年10月に加盟しました。雄大な立山連峰を望む自然環境と、漁業・工業・商業・観光などの経済活動がバランスよく共存する点が評価された結果と思われます。
この素晴らしい環境は、標高3,000mの立山連峰から深さ1,000mに至る富山湾まで、高低差4,000mの特異な自然環境があってのものですが、崩れる山や氾濫する川を治め、海の生態系を守る定置網漁を編み出し、日本海側唯一の商船高専を誘致して海に生きる人材を育ててきた、先人たちの不断の努力があってこそ守られた宝物です。

出典:http://www.toyamabay.club/about/index.html

こちらのクルージングは、ただ単に海や景色を眺めるだけではありません。
阿尾城跡や唐島といった名所や、富山の伝統的な漁の方法である定置網も見られます。

漁港として栄えた富山の伝統を肌で感じられるクルージングは圧巻なので、ぜひ一度お試しください。

海越しに3000m級の山々が眺望できる場所は、氷見海岸しか確認されていないとか。

まるで絵葉書みたいな、そんなハッピーな感動を満喫できるのも、氷見沖クルージングならではの贅沢。
そびえ立つ立山連峰を眺めながら、濃紺の海を滑るように、阿尾城跡、唐島、定置網などを、ゆったり巡ります。

カモメにエサやりもできます。

出典:http://www.kitokitohimi.com/site/taiken/459.html

こちらの氷見沖クルージングは、午前9時から午後3時半の間に、30分間隔で運行しています。
1つ前の便を逃してしまっても、次の便まで長い時間待つ必要がないのは、出張中の方にとっては嬉しいですよね。
クルージングも1回25分程度で終わりますから、サクッと富山を観光したい人におすすめです。

遊覧船「若潮」(定員50人)を利用し、阿尾城跡や海上に設置された定置網を25分間で見て回る。

出典:http://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000006751

TOYAMA キラリ 富山市ガラス美術館

今までご紹介した2つの観光名所は、富山の自然の魅力を味わえるものでした。
次にご紹介するのは、富山県の街としての魅力を感じられるスポットです。
富山県は、実は伝統的なガラス細工職人がたくさん存在するガラスの街です。
これを全国にアピールするために、複合施設「TOYAMA キラリ」が造られました。
富山市ガラス美術館は、こちらに併設された富山のガラス文化を象徴する施設なのです。

「富山市ガラス美術館」は、複合施設「TOYAMA キラリ」内にあります
写真は、複合施設「TOYAMA キラリ」 の外観です
思わず目を引く、印象的なこの建物は、世界的な建築家であり、富山市の政策参与である、隈研吾氏によりデザインされました

出典:http://blog.livedoor.jp/toyama_kankou/archives/1827193.html

TOYAMA キラリは全部で6階建てとなっており、ガラス美術館の作品は各階に展示されています。
上の画像にもあるように、TOYAMA キラリは非常にアーティステックなデザインの外装です。
インテリアもそれに負けることなく、私たちを非日常的な空間へと誘うデザインを形成しています。
素朴なガラス細工はもちろんのこと、世界的に有名アーティストが制作したガラスの美術品は、お仕事で疲れた皆さんの心を癒してくれることでしょう。

国内外の現代ガラス美術作品が見られる常設展をはじめとして、さまざまな企画展を開催する美術館。シンボルとなるのは現代ガラス美術の第一人者であるデイル・チフーリ氏の工房「チフーリ・スタジオ」が制作した作品を常設展示する「グラス・アート・ガーデン」。幻想的でダイナミックな色彩が織りなす非日常の空間を存分に感じられる。

出典:https://hokuriku.my-fav.jp/spot/72662/

休憩スポットとしても最適

また、TOYAMA キラリは美術館だけではなく図書館やカフェ、お土産屋さんも併設されている点に注目です。
富山駅からも歩いて20分ほどで到着しますから、出張中に時間をつぶしたいときにもお使いいただける観光スポットといえます。

中心市街地に位置し、図書館本館やカフェ、ミュージアムショップを併設する複合施設であることから、富山市の文化芸術の拠点としての役割だけでなく、まちなかの新たな魅力の創出も期待されています。

出典:http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201503038177/

池田屋安兵衛商店 健康膳薬都

歴史を感じる富山の薬売り

最後にご紹介するのは、富山城址公園の南東方向にある池田屋安兵衛商店という老舗の薬屋さんです。
富山の薬売りという言葉を聞いたことがありませんか?
富山県では、江戸時代から藩の認可を受けて薬を売り歩く商人がたくさんいました。
大勢の商人がいて、多くの薬屋さんがいて、それぞれ切磋琢磨、薬の品質と価格を競い合って商いを続けてきたわけです。
その結果、富山県では現在でも伝統的な生薬を販売するお店が残っており、人気を集めているのです。
池田屋安兵衛商店は、そんな富山の古き良き薬屋文化を現代でも味わうことが出来るお店。
長い伝統のなかで今に至っている老舗です。

かつての生薬倉庫や移住空間を吹き抜けにした店内。富山の中心市街地では最も古い木造建築物の一つです。白壁と瓦の土蔵造りに、大きく「越中反魂丹」を染め抜いた店暖簾。店内には、珍しい金看板や、当店で実際使っていた古い道具も展示しています。

出典:http://www.hangontan.co.jp/sp/

美味な良薬、薬膳料理を堪能

この店舗の2階には、薬膳を中心とした健康で美味しい料理を提供する「健康膳薬都」というレストランが併設されています。
上品な木造の内装は、1階の店舗と同様に江戸時代までタイムスリップしたかのような感覚を味わうことが出来ます。

「健康膳 薬都」さんは越中反魂丹で有名な「池田屋安兵衛商店」さんが経営する飲食部門で、かつては製薬工場だった2Fを「食は医から」をコンセプトに身体に優しい食事を提供されております。なまこ壁の歴史ある店舗の中にあるので趣深い食事処になっております。

出典:http://ameblo.jp/zenaiba/theme4-10057692672.html

そうした雰囲気のなかでいただく、料理もまた極上です。
新鮮な素材と薬草を中心に仕上げた料理は、素朴で私たちの身体を優しく包んでくれるような味わいです。
高麗人参や黒米など、普段あまり食べないような珍しい食材を贅沢に使っています。
ハトムギやヨモギといった野草を使ったお茶も豊富に用意されているのでぜひ試してみたいところです。

人気のセットメニューである「健康膳」は前日に予約が必要なのでそこはご注意を。
気軽に食べられるシューマイや玄米を用いたランチメニューもあります。
どうぞ気軽に富山の薬売り文化を堪能してみてください。

椀から隠しようもないくらい薬の香りが漂います。強烈な薬の香りが鼻の中を通り、気管の中から肺の中まで綺麗にしてくれるようなそんな感じをうけますね。香りとは裏腹にこの香草が牡蠣の旨みを引き出しています。薬と食の融合、どちらも殺さず見事な調和です。熱々の紅ずわいあんかけもこの季節の富山ならではですね。

出典:http://ameblo.jp/zenaiba/entry-11716015100.html

出張中だからこそ、気軽に富山を楽しみたい

出張という時間に制約のある旅行では、観光に時間のかかるスポットを訪れることが出来ません。
今回ご紹介したような気軽に立ち寄れる名所を調べておき、楽しい富山出張にしましょう。