- 住まい(279)
実は油汚れがベッタリ!?換気扇をスッキリ掃除する方法とは
揚げ物や焼き魚など、油や臭いがこびりつきやすい料理はしたことがない一人暮らしのキッチンでも、いざ換気扇を開ければ油汚れがベットリ……なんてことが珍しくありません。しかし、換気扇の掃除だけを業者さんに頼むのも勿体ないですよね。今回は「自分で何とか換気扇をキレイにできないかな?」と悩むあなたのために、効率の良い換気扇掃除の方法を詳しくご紹介します。これを参考にすれば、きっと部屋の空気もスッキリ変わるはず!
その① 換気扇のタイプを確認し、フィルターとファンを外す!
まず「フィルター(シロッコファンタイプの場合)とファンを本体から取り外す」という作業です。
換気扇には大きく分けて、画像のような「レンジフード(シロッコファン)タイプ」と、馴染み深い「プロペラタイプ」があります。
アパートやマンションにお住いの方はおそらくレンジフードタイプが多いと思いますが、最初に自宅の換気扇がどちらのタイプなのかを確認してみましょう。
換気扇掃除で準備するものはタワシ、アルカリ洗剤、重曹などですが、面倒だからといって素手でやると手荒れやかぶれの原因になりますから、ゴム手袋も忘れないようにしてください。
プロペラタイプはネジを緩めればファンが外れる仕組みになっているとのことなので簡単ですが、レンジフードタイプはフィルター、ベルマウスを外してからシロッコファンを外す、という手順になりますので、注意しましょう。
換気扇には「レンジフードタイプ」と「プロペラタイプ」がある!
種類はフードの中がシロッコファンのタイプと、普通の換気扇が取り付けられているフードがあります。
シロッコファンの場合、マンションのなど、排気がダクト経由(天井裏にあるパイプ)で外に出る構造の場合が多く、機械のすぐ外側に排気することもできるし、離れたベランダや玄関へ排気ができます。
家庭用の換気扇タイプは、吸い込む力がシロッコファンより劣るため、ダクト経由の排気は苦手です。
必要なものを準備し、フィルター(あれば)とファンを外そう!
◆準備する物
・ゴム手袋(手荒れ防止)
・マジックリンなどのキッチン用アルカリ洗剤
・重曹もしくはセスキ炭酸ソーダ
・大きめの桶もしくは空ダンボール
・穴の空いていない厚めのビニール袋もしくはゴミ袋
・雑巾
・古歯ブラシもしくはタワシ
セスキ炭酸ソーダは、「アルカリウォッシュ」という名で売られていることもある洗浄剤です。
◇プロペラ式ファン換気扇
その名のとおりプロペラとなる羽根が見えている一戸建等に多い昔ながらの換気扇で羽根部分を抑えてネジをゆるめると羽根とカバーがとれる仕組みとなっています。
◇レンジフード式換気扇
マンション等の集合住宅に多く設置されていて手前のフィルターカバーを外してから中のファンのネジをゆるめてファンも取り出します。
シロッコファンは「3ステップ」で取り外す!
整流板・フィルターをはずす
整流板(一番手前にある金属の板)がある場合は、隅のネジをゆるめ、手前からはずします。次に、留め具をはずしてフィルターを開けます。
奥に見えるのがシロッコファンです。
ベルマウスをはずす
ベルマウス(ファンを押さえているリングのような部品)をはずします。四か所ねじがあるので、手で回してゆるめ、はずします。
ファン中央部にある大きなネジを手で回してゆるめ、はずします。
このとき、通常とは逆(右回り)に回すとゆるむことが多いので、注意が必要。ネジの表記を確認し、「ゆるむ」「LOOSEN」と書かれた方に回しましょう。
ネジをはずすとシロッコファンも取りはずすことができます。
取り外しにくい場合は油汚れが溜まっている恐れがありますので、アルカリ洗剤で汚れを取り除いてからもう一度チャレンジすると良いようです。
シロッコファンがなかなか外れない!という時は、ドライヤーを使って少し温めるのも効果的なのだとか。
その② 油の塊をこそぎ取り、洗剤でしっかりと汚れを除去する!
続いては「油の塊がある場合はこそぎ取り、アルカリ洗剤でしっかりこすったり拭いたりする」という掃除方法。
汚れが軽いなら、全体にアルカリ洗剤をスプレーし、5分放置してからブラシでこするだけでもキレイになるそうです。
ファンに油の塊がベットリと付いている時は、まずヘラなどでこそぎ取りましょう。
あまりにも汚れが酷い場合は、後述する「つけ置き」が効果的ですので、無理にガシガシとこすらずそのままにしておいてください。
本体内部やフード(屋根)部分も、洗剤を吹きつけてスッキリと磨き上げます。
指が入らないような細かい部分は、歯ブラシや割りばしなどを使うと良いでしょう。
汚れが軽い場合は、洗剤をスプレーして洗い流すだけでOK!
汚れが軽い場合
台所用アルカリ性洗剤をファン全体にスプレーし、5分以上放置します。
軽くブラシでこすり、洗い流せば完了です。
油が固まっている時は、最初にヘラなどでこそぎ取る!
ファンがはずれたらシロッコファンのケースの中を覗いてみてください。
コンロの上に新聞紙を拡げ、中にたまった油などを皮スキ(へら)などを使用して新聞紙上に取っていきます。
油が取れたら今度は、家庭ならマジックリンの原液をシロッコファンのケース内に塗布します。
あまりに油が周囲に固まっている場合は、ヘラなどでこさげておくと洗剤が早く浸透して取れが早いです。この場合ケースの縁で手を切ることが多いので、円盤を外してむき出しになった縁の部分にタオルを置いたりガムテープを貼ったりして、養生しておきましょう。
本体内部はマジックリン&スポンジでキレイにこすろう!
本体の油も取っていきます。お菓子をつくるとき卵の黄身を塗るようなハケがあるでしょう。汚れのひどいところはそのようなハケでマジックリンを塗布して、3分くらいしてスポンジたわし、たとえばキクロンなどのスコッチブライト側でこすっていきましょう。
フード(屋根)部分も、洗剤を吹きつけてフキフキ!
はずしたあとの屋根(フード部分)の裏表も洗剤を吹き付けて拭いていきます。メラミンのスポンジでもいいと思いますが、汚れが残りすぎていると摩擦が強くスポンジがすぐダメになりますので、ある程度ひどい油汚れを除去したあとの仕上げとして、メラミン樹脂スポンジを使用すると良いでしょう。返しの部分にも油がよくたまっていますので割り箸や串などを使い細かいところの油を取り除いていきます。
その③ ファンや網のガンコな汚れは、つけ置き洗いでバッチリ落とす!
最後に、ファンや網などのガンコな汚れを取る方法です。
鍋やボウル、なければシンクなどにお湯を溜め、アルカリ洗剤か重曹、セスキ炭酸ソーダを入れてつけ置きします。
時間は30分~2時間程度だと言われていますので、家事やテレビの合間などにできてしまいますね。
つけ置きした後はお湯から引き上げ、ブラシで軽く汚れをこするだけでOKです。
ただし、お湯の温度が低すぎると再度油が固まってしまうそうなので、「つけ置きしたのに全然汚れが取れてない!」という場合には、お湯の温度を確認してみてください。
鍋や大きなボウルなどを用意し、洗剤とお湯を入れて浸け込む!
汚れがひどい場合
浸けおき洗いをお勧めします。
シロッコファンが入った容器に、規定量の洗剤とできるだけ熱いお湯(40℃以上)を加えます。全体が浸かるまでお湯を入れたら、ラップなどで水面に密着するようにふたをし、30分~1時間程度浸けおきしましょう。
あとは、浮き上がった汚れをブラシでかき落とし、再度お湯ですすいだらピカピカになります。
一般家庭の場合、羽根全体をつけ込める鍋(変色するので要らなくなった鍋がいいです。)を用意してマジックリン原液をボトル半分ぐらい使用して水8リットルに溶き、煮洗。30分も煮ればほぼ全体の羽根の中につまった油を除去できるでしょう。
油が固ければ羽根の間を金属ヘラなどでこそげて、再度煮洗い。
これを繰り返します。
網の掃除は、シンクにお湯を張って、マジックリンを溶いた溶液につけ込んでおきましょう。
汚れが柔らかくなったら歯ブラシやダイソーなどで売っている真鍮のワイヤーブラシなどでこすれば楽に汚れが取れます。洗ったあとはよくすすぎます。お湯の温度が低いと再付着しますので、温度を上げ洗剤を作ればよいです。
「重曹」や「セスキ炭酸ソーダ」でもOK!
大きめの桶またはダンボールに大きめのビニール袋を入れて重曹もしくはセスキ炭酸ソーダを混ぜた熱めのお湯を貯めてその中にカバー等を1~2時間程度浸け置きします。
浸け置き後取り出してから重曹もしくはセスキ炭酸ソーダスプレーを拭きかけながら歯ブラシかタワシで目に沿って表裏の汚れを磨いて落としていきます。
「浸けおきしたのに汚れが取れない……」なら、温度を工夫してみて!
浸けおきの注意点
浸けおき時間は長ければ長いほどいいように思えますが、お湯の温度には注意しましょう。温度が下がり過ぎるとまた油が固まってしまいます。
洗剤の効力は40℃以上でアップしますので、40℃を下回らないようにラップでふたをするなどの工夫します。
汚れがスッキリと落ちたら、ベランダで干したりドライヤーで乾かしたりして、元通りにはめ込めば終了です。
面倒に思えますが、いざやり始めると意外と簡単な手順でできてしまいますね。
部屋の空気も爽快に!換気扇を掃除して、快適な日々を過ごそう
いかがでしょうか?自力での換気扇掃除というと大変なイメージがありますが、ホームセンターや100均で購入できるアイテムでできてしまうのですね。
換気扇掃除は普段の家事プラスアルファの作業になりますから、休日になってもなかなかやる気が起きないもの。
ですが、キレイになれば部屋の空気もスッキリとしますから、「最近油汚れが目立つなあ……」という方は、ぜひお試しくださいね。