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眠くて仕方ない!「ナルコレプシー」の症状や対策を徹底解剖
寝ても寝ても眠い…と悩んでいる方はいらっしゃいませんか?脅かすようですが、それはもしかすると、睡眠障害の一種として最近知名度を上げている「ナルコレプシー症候群」かもしれません。一体どのような症状の病気なのでしょうか?今回はナルコレプシーの具体的な症状や対策、原因などについてまとめてみました!ただの寝不足とは異なり専門機関の受診が必要になりますから、少しでも疑いがある方は一人で悩まず、ぜひ一度参考にしてみてくださいね。
「ナルコレプシー」って一体どんな病気?
ナルコレプシーとは、睡眠障害を主とする慢性的な疾患です。
具体的な症状としては、きちんと睡眠を取っているのに昼間に突然眠ってしまったり、寝入る前に金縛りのように身体が硬直してしまったり、感情的になると身体の力が抜けてしまったり……といったことが挙げられます。
「えっ!昼間も眠いなんてよくあるんだけど……」と思う方もいるでしょうが、寝不足が原因によって起こる眠気とは全く性質が違いますので、眠気を我慢できるなら心配いらないと言えるでしょう。
ナルコレプシーの睡眠欲求は「3日間徹夜した時と同レベル」と言われるほど強く、発作が起こると瞬時に倒れ込んでしまうそうです。
ナルコレプシーは「睡眠障害が主な慢性疾患」!
ナルコレプシーは、昼間の耐えがたい眠気や、笑ったりびっくりすると全身の力が抜けてしまう情動脱力発作(じょうどうだつりょくほっさ)、寝入りばなに現れる金縛(かなしば)りのような症状である睡眠麻痺(すいみんまひ)や、寝入りばなの夢体験による入眠時幻覚(にゅうみんじげんかく)を主な症状とする慢性疾患です。
症状① 昼間に意識を失うように突然眠ってしまう
ナルコレプシーの症状としてまず挙げられるのは、昼間に突然眠ってしまうことです。眠る時間は10~20分と比較的短く、眠りから目が覚めたときはスッキリしていることがほとんどです。
しかし1~2時間くらいたつと、また強い眠気に襲われて短時間の睡眠を繰りかえしてしまいます。この短時間の眠りは一日に3~5回ほど起こりますが、人によっては10回以上眠りに落ちることもあります。
ナルコレプシーの眠気は、睡眠不足のときに感じる眠気とはレベルが違います。「三日間まったく眠らなかった場合の眠気と同程度」と言われるくらい強烈です。
そして大変なのは、普通では考えられない形でこの眠気がやってくることです。たとえば、入社試験で面接を受けている最中に眠りに落ちてしまったり、仕事でプレゼンをしているときに突然睡魔に襲われて、眠りこんでしまうのです。
症状② 情動脱力発作(喜びを感じると力が抜ける)
情動脱力発作の引き金になるのは、ネガティブな感情よりもポジティブな感情です。褒められて嬉しさを感じたときや、友人と話をしていて思わず大笑いしたときなどに脱力してしまうことが多いとされています。
身体の力が突然抜けるので、場合によっては立っていられなくなって倒れてしまうこともあります。顎の力が抜けてろれつが回らなくなったりすることも少なくなりません。
症状③ 入眠時幻覚(眠りに入ってすぐにリアルな幻覚を見る)
眠りに入ってすぐに、現実感や恐怖感をともなった幻覚を見るのもナルコレプシーの代表的な特徴です(入眠時幻覚)。
この幻覚は実際にはただの夢なのですが、眠り始めは大脳皮質がまだ活発に働いているので、意識がはっきりしています。そのため、普通の夢に比べてリアルな生々しさを感じてしまい「幻覚を見た!」と認識するわけです。
症状④ 睡眠麻痺(眠りに入る時に金縛りにあう)
先に述べた入眠時幻覚と同時に、金縛りが現れることも多いです。手足が麻痺したように動かなくなり、声を出そうにも出せない……そんな状態が金縛りですが、呼吸はできますので命にかかわることはありません。
絶対になりたくない!ナルコレプシーの原因は?
ナルコレプシーと生活習慣との関わりはあるのか、日常生活の中に原因があるのかなどは、残念ながらはっきりとは分かっていません。
しかし、睡眠をつかさどる脳の異常によって引き起こされているのは間違いないとされており、脳の中の「オレキシン」という物質を作る神経細胞が「何らかの要因によって」動かなくなるのが問題だと言われています。
オレキシンは睡眠や覚醒をコントロールする能力があるため、この数が減少するとそれが上手く働かなくなり、睡眠障害を引き起こしてしまうのですね。
また、遺伝的な原因があるという研究結果も唱えられていますが、これに関しては決定的な証明はなされていません。
ただ、遺伝的にナルコレプシーの要素を持っていて、かつ「精神的なストレス」が大きくなると、発症する恐れがあるとされているようです。
脳内の神経ペプチド「オレキシン」の不足によって起こる!
ナルコレプシーは、睡眠をコントロールする脳の機能の異常によって起こります。脳の中の神経ペプチド(アミノ酸結合物)であるオレキシン(ヒポクレチン-1)を作り出す神経細胞が、何らかの原因によって働かなくなることで発症します。
オレキシンは、睡眠と覚醒をコントロールしたり、エネルギー代謝を調整する等の重要な役割を果たしています。ナルコレプシーの患者では、脳脊髄液中のオレキシンがほとんど消失しているために、こうした調整がうまくいかなくなり、睡眠発作などの症状が起こるのです。
「遺伝的な要因を持った人が、ストレスを溜めると発症する」という説も!
ヒト白血球抗原は、遺伝的な要因によって陰性・陽性が決まります。そのヒト白血球抗原とナルコレプシーに関連が見られるわけですから、ナルコレプシー発症にも遺伝が関係すると考えるのが自然です。
しかし、これらの抗原が陽性だからといって、かならずナルコレプシーを発症するわけではありません。実際、ナルコレプシーにかかっていない人でも、これらの抗原は数10パーセントの確率で陽性です。
遺伝以外の要因とはいったい何なのでょうか。
それは「精神的なストレス」と「睡眠不足」です。実際、40代になって家庭の問題で精神的ストレスにさらされ、睡眠不足が続いたせいでナルコレプシーになってしまったという例があります。
遺伝子だけで病気になるとすれば、同じ遺伝子を持つ一卵性双生児では療法がナルコレプシーを発症することになります。ところが実際には、双子が両方とも発症する確率は30%程度。最近の研究では、遺伝的な素因を持った人にストレスが加わることでナルコレプシーを発症しやすくなることが分かってきました。
発症したらどうする?ナルコレプシーの治療・改善法とは
これってナルコレプシーかも?と思うような症状が出た場合は、一刻も早く専門医の下で治療を始めなければなりません。
残念ながら完治は難しいようですが、改善するための薬は処方してもらえます。
また、自宅での生活習慣の改善、質の高い睡眠をとるための対策なども効果的だそうです。
その他にも、前述した通りナルコレプシーは精神的なストレスと大いに関係していますので、就寝前に1日のストレスをなるべく解消する、というのも有効な方法です。(これは予防法としても挙げられます)
どうしようもなく心が落ち込んだり、むしゃくしゃしてしまったりした時には、思いきり運動したり同僚を誘って食事に行ったりして、出来る限り発散させるようにしましょう。
治療法① 生活習慣を改善し、質の高い睡眠を得る
・夜間の睡眠を十分にとり、規則正しい生活を心がける。
・積極的に短時間の昼寝をする。可能であれば、数時間に1回ずつ計画的に午睡を取る。
・必要に応じて、コーヒーなどのカフェインを摂取してもよい。
また、車の運転や危険を伴う作業はできるだけ避けるか、眠くなりにくい時間帯を選ぶようにします。
特に睡眠リズムの乱れはナルコレプシーでなくても睡眠障害を招く原因になりますので、まずそこからきちんとしなければなりません。
出来るだけ毎日同じ時間に布団に入り、同じ時間に起きるようにしましょう。
休日だからと言って夜更かしをしたり、遅くまで寝ているのは睡眠リズムの乱れを生みます。
そして、15分程度の短いもので良いので、毎日決まった時間にお昼寝をするようにすると、睡眠発作を予防することが出来ます。
治療法② 専門医の処方による薬で、症状の改善をはかる
■日中の睡眠発作をおさえる薬
日中に起こる睡眠発作をおさえるために、中枢神経刺激薬が処方されます。依存性が低く、朝1回の服用で効果が長時間続くモダフィニル(モディオダール)が治療の第1選択となっています
■情動脱力発作意、入睡時幻覚、睡眠麻痺をおさえる薬
情動脱力発作意、入睡時幻覚、睡眠麻痺といった症状を抑制する目的で、抗うつ薬が処方されます。少量の三環系抗うつ薬、セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)などがあります。
■夜の熟睡をうながす薬
ナルコレプシーでは、夜の睡眠が安定せず、途中で何度も目覚めてしまい、日中の睡眠発作を悪化させているケースが多く見られます。途中で目覚めるのを防ぎ、熟睡をうながすために、ベンゾジアミゼピン系の睡眠薬などが使われます。
ストレスを溜めないことも、予防法&改善法として有効!
大きなストレスを感じたときにナルコレプシーの症状である睡眠発作や情動脱力発作が起こる場合が多いため、ストレスとナルコレプシーの発病にはやはり深い関連性があると考えてよいでしょう。
普段からストレスをなるべく溜めこまないように、日中感じたストレスは就寝前に解消してから眠りに入るようにしてください。
「ナルコレプシーかも……?」と疑いを持つ人は多い!
昨今ではテレビやゲーム、飲み会など夜の楽しみが多いせいか、昼間に眠気を覚える人がたくさんいるよう。
ナルコレプシーという病名が一般的に知られるようになったのも相まって「自分もそうなのかも……?」と心配する声もよく上がっていました。
質の高い睡眠のためには、早寝のみならずテレビやパソコン、携帯などの画面を見過ぎないよう注意する、というのも重要ですから、昼間の眠気を感じたらまずはそこに気を付けてみて、改善されないようなら専門医を受診してみてくださいね。
最近やたら眠い。ナルコレプシーかもしれない。
— だんなさま (@jutoyan) 2016年3月8日
睡眠時間は足りてるはずなのに眠い……
— まひる (@mahiru1091) 2016年3月12日
ナルコレプシー……
どこでも寝るわけじゃないけど
ひょんなことから友達とコンサートに行ったのですが
— くやくりゅ (@kuya_yume) 2016年3月31日
気付いたら歓声、コール、雄叫びの中、サイリウム片手に立ったまま寝てて、私ってナルコレプシーなんだなぁと改めて思いました
ナルコレプシーかも……と不安になったら、まず生活を振り返ってみよう
いかがでしょうか?ナルコレプシーは昼間も眠い、というだけでなく、様々な恐ろしい症状が見られるのですね。
思い当たる症状がある、という方は一刻も早く病院に足を運ぶべきですが、ただ昼間眠いだけ、という方は、生活習慣を振り返ってみた方が良いかもしれません。
毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる、パソコンや携帯を控えるなどの方法で改善されることもあるようですし、精神的なストレスが睡眠の妨げになっている恐れもありますから、規則正しい生活を意識してみてくださいね。
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